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昨日は遠く、明日もまた遠い

日本代表vsコートジボワール代表、親善試合、試合後の選手・監督コメントより。

  • 「よくいる黒人選手は身体能力だけだけど、今日の相手はすごくうまかった。体だけじゃなく、技術もボール回しも」(本田圭佑
  • 「今までアジアのレベルでやれていたことが、あれだけ強い相手だと使えなくなってきて、『(スペースが)空いているところ』だけに(ボールを運ぶように)なってしまう」(中村俊輔
  • 「このチーム(コートジボワール)はすごいと思う。このままやったら決勝まで行くんじゃないかと思うほど強かった」(田中マルクス闘莉王
  • 「今さら球際がどうとかなんて感想はない。ただ、自分たちの良さをなくしてしまったような気がする」(内田篤人
  • 「今からハットトリックできる攻撃力を出せるわけじゃないし、今までやってきたことしかできないんだから」(内田篤人
  • 「チームとして組織されていなかったと思います」(森本貴幸
  • 「もっとチームで連動した攻撃がしたい」(森本貴幸
  • 「チームとして走れていないのかなと。気候どうこうじゃなく、イングランド戦にあった強い気持ちが足りなかったと感じた」(長谷部誠
  • 「ここまで来たら追いつめられたところでの反発があるんじゃないかと思っている」(岡田武史

正直かなり作為的に抜粋していますが、並べると壮観だ。
そして、昨日の試合から試合後のコメントまでつらつら眺めていて、長らく岡田ジャパンに対して抱えていた妙なもやもやの正体が、やっとわかりました。
なんというか、長谷部のこのコメントが、岡田ジャパンの本質を現しているのではないかと思う。


「今までやっていた前からボールを追うことができていないんじゃないかと思うから、もう1回自分たちのいい時のサッカーを思い出さないと」(長谷部誠
彼等の言う、“いい時のサッカー”って、いつの、どの、サッカーを言っているのだろう?
それが凄い疑問。
さっぱりわからない。
勿論最大の原因は現監督にあるわけですが、彼等の理想と目標と勝利への方法論は、どこにあるのか。
かつてどこかにあった気がする“いい時”が何かわからないまま、岡田ジャパンはひたすら幻だけを追いかけている気がします。
そもそも、“昨日より今日、今日より明日”じゃないのか?
振り返るほど強かった事など、かつて一度もないと思う。


おまけにもう一つ、トルシエが2001年以降しつこく
「アジアを出て、世界レベルを知るべし」
という話をしていたわけですが、
それから約10年後のワールドカップ一週間前の選手コメントで、
「(コートジボワールは)凄いレベルが高い相手だった」「久々にあんなにボールを回された」「今までアジアのレベルでやれていたことが、あれだけ強い相手だと使えない」
とか並んでいるのを見ると、なんて壮大な仕掛けのギャグなんだ、としか思えません。


あえて今、日本代表のいい所を探すとすると、2006年でさえ「オーストラリアには勝てる筈」と何の根拠もなく報道していたマスコミが、揃って超悲観的な事は、追い風な気がする(笑)


まあなんとかもう一度、
「ワールドカップに出られる」サッカー

「ワールドカップで勝てる」サッカー
は違うのだ、という部分に、立ち戻ってほしい、とは思っている。