- 作者: 七月鏡一,藤原芳秀
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/04/28
- メディア: コミック
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というわけで、満足度低め。
劉伊健クラスが出てきてしまうと、現時点ではなんだかんだで死なないのだろうなぁ、というのが見えてしまうのは、やや残念。そうなるとどうしても、ジーザスvs劉伊健、というマッチアップも、緊張感の減じる所があります。
それに加えて、肝心の伊健が、『闇のイージス』登場時からあまり進歩していない(笑) わざとといえば、わざとなのかもしれませんが、今やだいぶ昔の話とはいえ、『闇のイージス』のエピソードの焼き直しをする必要があったかというと、疑問。
顔合わせ以上の展開が欲しかった所ではありますが、新キャラのお兄さんが面白かった以外では、今ひとつ。
後はもう、そういった伏線以外では、楯先生が来た!!という巻でしたが、前の巻で振りをしているとはいえ、帯には書かないで欲しかったなぁ。今巻最大の盛り上がり所といって良いと思うのですが、帯に「イージスの楯 参戦」と入れてしまうのは、勿体なかったかな、と。
それでもやっぱり、楯先生は相変わらず格好良い。
他の作品に出てくると、困った人だなぁ、という感想が真っ先に出てきますが。
出てくると他のキャラ、全部くっちゃうしなぁ。
クロスオーバー要素も含め、この作品の話作りのテンポ的にはこういう巻が出てくるのは仕方ないかという感じになっているので、総合的には次巻に期待。まあ、買う方としては、毎回面白くないとちょっと困りますが(笑) 今回明らかに、7巻で一回状況をまとめ&進展させて盛り上げた分、次の展開への布石の巻、という構造になってしまっており、余裕あるのは良いのだけど、もう少しテンポ早めで進んでくれてもいいかな、と。
今後の楽しみとしては、出番が増えれば増えるほどに、どんどん面白くなっていく海江田先生が、どんな最期を迎えるか。
なんというか、格好良く死んでもらいたいキャラ。
この辺りのキャラは死んでこその作品、だとは思うし。
最後に、今巻で面白かったやりとり。
……うんまあ、話が長くなると、仕方ないですよね。
「俺の銃弾が通じなかったヤツはお前で4人目だ」
「ぼくの斬撃をここまでかわした人もあなたで4人目です」
「意外と多いな」
「お互いにね」
逆に、『ジーザス』の魅力の真髄というのは、そういう少年マンガバトル的やりとりを通り越えた所で、必殺の銃弾が飛び交う所にあったのであって、そこからあまりズレないで欲しいかな、というのは有り。
まあ、ジーザス自身の変化、というのも物語に意図的に組み込んでいるようなので、その部分ではあるのでしょうが。