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物凄く普通だった『ガンダムAGE』第2話

ある程度、誉め言葉。
人類が地球を離れてスペースコロニーに移民をしているという説明(ナレーション)、スペースコロニーの外壁を破壊されると大変な事になるという描写、そこで暮らす市民の姿、ちょっとした低重力描写、さり気なくカットに入るMS(人型巨大ロボット)、と1話でやっておいて欲しかった事が全部きちっと入っていました。
こうなるとスタッフは、オマージュと同時に、1話は戦隊方式(1話はアクションとインパクト重視で、細かい説明は2話以降に持ち越す)のつもりだったのかなぁ……それならそれで、1話のやりようがもっとあった、という事実は変わりは無いのですが。
あと、どうしてもナレーションによる説明を使いたくなかった(或いは世界観そのものに物凄い秘密がある)、という可能性は考えていたのですが、2話冒頭においてあっさりナレーションで、移民がスペースコロニー連邦政府で、とか語ってしまい、それだったら、これを絶対に1話に持ってくるべきでした。
それをやるだけで、1話の入りやすさが全然違ったのですが。
で、それをやらないのだったら、もっと映像と脚本で、世界観がそれとなく伝わるようにやらなければならない、というのが1話について(『ガンダムAGE』第1話に見る演出の話)で、書いた話。
あまりややこしくしたくないという配慮だったのかもしれませんが、読み間違えたと思う。
少なくとも2話のシナリオで、日野氏が“子供向け”というのを(さすがに)甘く考えているわけでは全くない、というのはわかりましたが、それならばこそ、1話も、2話ぐらいに詰めて良かったと思います。
或いは、ガンダムのアクションをもっと派手に強く格好良く描くか、どちらかに焦点を絞るべきでした。
作り手の迷いもあったのか、その中途半端さが結局、1話を非常に勿体なくしたと思います。
作戦を立てる組織、主人公にガンダムを降りないのかと常識的な問いかけをするヒロイン、民間人として扱われるヒロイン(最終的には無理矢理飛び込んでしまいましたがこれは仕方ない)、この辺りもきちっと描かれた事で、軍と民間の差異も表現され、主人公の異質さが浮かび上がるという構造も確保。
本当に何故これを1話でやれなかったのか。
2話でやったからいいのか、と言われれば、やった分だいぶ良くなったけど、1話でやった方が良かった部分というのは勿論あり、例えば1話で軍組織(背後の連邦組織)の厚みとスペースコロニーの背景とそこでの人々の生活、という部分をさらっとでもいいから触れておけば、今週の司令の決断がより重くて強い意味を持ったものとして視聴者に伝わった筈。
あと出来ればガンダムがもう少し強力なメカとして描写されていれば、そこへ託す希望の意味も大きくなる。
1話の出来が酷かったので、この辺りの集約が鈍ったのも残念。
次回予告を見る限りでは司令のフォローも3話で入るみたいで、場合によっては主人公が軍組織とガンダム開発に関わる辺りの流れも触れられそうですが、出来ればその辺りのエピソードは前付けにして欲しかった。
で、1話で不在だった子供向けのギミックとして、AGEビルダーが登場。これはギミックなので、そういうものとして特に気にしない事にします。“子供向け”作品というのは何を持って子供向けとするかというと、シナリオの内容よりもむしろギミックの有無なので、あとはこのギミックをどのぐらい面白く使えるかで、評価するべき。
主人公を太股で悩殺した第2ヒロインですが、世間ではどうもティファという声があがっているようですが、個人的にはむしろ桜小路螢な気がするので、その内ガンダム速水奨声で喋るようになっても驚かない!(おぃ) ただ1話で、作画がやたらめったら頑張って、幼馴染みのアップを可愛く描いていたので、2話の作画はもう少し頑張っても良かったと思います(笑) 地味めの女、という設定なら設定でいいのですけど。
軍関係のキャラも色が出てきたし、もみあげが強烈に禍根の残りそうな事をやらかした辺りの引きも良かったと思いますし、出来としてはかなり改善された、というのが全体の感想。
ただ、見続けたい、という強烈な動機は無いので、後は気分次第。
あえて言うなら、オペレーター?のお姉さんがちょっといい感じになってきたので、今後のもみあげとの絡みとか次第では、少し気になる。