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貯め込んでいたアニメを少し消化

◆『境界線上のホライゾン』#7〜#10
演出がどうしても難しくなる会話劇展開の間は、案の定ぐだぐだになったのですが、第1部クライマックス展開の始まる10話では、さすがに盛り上げてきました。やっぱり、渡邊哲哉(演出・絵コンテ)は見せてくるなぁ。そして相変わらず鳥が飛んでいた。
難を言えば、武神vs魔女の、戦力比がわかりにくい所ですが、出来れば武神の戦闘力というのを見せる場面があれば良かったのですけど、これはこの回単独ではなく、全体の構成の話になるので、ちょっと難しい。原作も実はその辺りはわかりにくいですが、小説というのは割とそういうのを誤魔化せるジャンルなので、アニメはその辺りは少し手を加えてしまっても良かったかとは思う。
余談になりますが、視覚的メディアは“凄そう”なもの“強そう”なものを出すと、その『絵』で説明できたつもりになってしまったりするのですが、実はそうでもない、という落とし穴が存在します。だから“凄くて強い”ものを表現しようとしたら、日常に近いものを破壊するのがてっとり早い、という事になる。
渡邊哲哉と森邦宏の二人は、後期富野由悠季門下生の中ではエース格の二人だと思っているので、もっと色々、仕事してくれるといいなぁ。森さんは、『タイガー&バニー』に参加していましたが、『AGE』も渡邊さんとか入れればいいのに(どうやら方針的に、サンライズ部外のスタッフ中心らしいですが)。
しかし折角参加しているのだから(2回目)、渡邊哲哉は難しい会話劇の辺りの演出もやってほしかった。ただでさえ難しい会話劇に加えて原作のテキストが膨大な事もあったりで、ここ数話、特に8話とか酷かったので、難しい所で巧い人は見たかったなぁ。まあ誰がやっても難しいし、みたいな投げやり感がここ数話には正直ありましたが。しかし巧い人がやれば、もうちょっと何とかなったと思う。
◆『ペルソナ4』#6〜#7
もともと良いキャスティングしているゲームですが、山口勝平とか関智一とか、ある程度、自分の喋りだけで場面を作れる声優が居るというのは、アニメになった時に強い。正直、山口勝平はベタな主役声やっている時はあまり好きではないのですが、変な脇役をやらせると、本当に凄いと思う。
というわけで、カンジ熱湯天国編。
マヨナカテレビ入りまでの展開は、ちょっと唐突だった感じ。ゲームだともう少し前から探偵王子との絡みがあったような記憶があったのですが、そうでも無かったかな? 完二のコンプレックスがもう少し伝わるような構成にしてほしかったところ。
ダンジョン突入後は8割方ギャグとなりましたが、どうやってもシリアスにならないし(むしろすると怖い)、割り切った演出で良かったのではないかと。非常に、非常に酷かった(誉め言葉)。
そしてこの2話は、本筋よりも脇のあれこれの入れ方が重要かつ秀逸。
マーガレットさんと少しお近づきになり、真ヒロイン(菜々子)が仲間を籠絡し、なぜか雪子との絆は携帯電話の番号交換で生まれたり。神社にキツネが居るかと思ったけど、それは居なかった。
そしてコンビニの唐揚げ弁当の「唐揚げがおいしいね」とか、結局GWに休みを取れなかったお父さんが5日の晩に少し豪華なお弁当を買って帰ってきたりとかするシーンは、涙無しには見る事が出来ません。不憫だ、本当に不憫だ。後半に向けての布石でもあるのですけど、菜々子ちゃんまわりの描写に一切の手抜きのないスタッフは素晴らしい。
気になる所としては、実際に描きにくいのですが、雪子と完二は作画スタッフが描きにくそうで、後半へ向けて頑張ってほしい。