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『世界忍者戦ジライヤ』感想9

◆第13話「祭忍vs七人の忍者たち」◆ (監督:折田至 脚本:高久進
「祭囃子にさそわれて、祭忍ギュウマ、はるばる参上!」
筑波山の、ゆうもあ村を訪れた山地一家。そこは忍者屋敷博物館などがあり、歌舞伎などで知られる忍者“児雷也”の生まれ故郷でもあった。
「英語のあなた(ゆー)」と「フランス語のわたし(もあ)」で「あなたとわたし」、「ゆうもあ村」って、どうして?!
旅先で基礎訓練を行う山地一家に襲いかかる謎の忍者軍団。闘破は何とかそれを退けるが、彼等の正体は実は、全国各地で戸隠流を広めていた、哲山の愛弟子達であった。
……小学生に槍投げましたよ、愛弟子。
実はこの地には今、柳生麗が匿われていた。起きあがれる程度には回復したものの記憶を失った麗は、ぼんやりとして表情で髪を梳き、毬をついて暮らすばかりと、すっかり幼児化。
「俺のために」「俺のために」「俺のために」
と、どんどん勝手に悲壮感に酔っていく闘破。
哲山いわく「ここに住んでいれば妖魔一族にかぎつけられる心配はないだろう」という事なのですが、見た目凄い掘っ建て小屋なのですが、妙齢の女性に対する扱いがひどすぎやしませんか。
哲山が愛弟子達を集めたのは、一つにはその麗の警護を頼む為、そしてもう一つは闘破に実地訓練を積ませる為であった。
「闘破、おまえの心には、まだ、甘い考えが残っている」
……や、けっこう、いい感じに忍者洗脳されていると思いますけどね、闘破?
「しかし、味方を騙すなんて卑怯だよ」
弟子と言わずに突然襲ってきた忍者軍団に対する文句を言う闘破だが、同意を求めた突破は無言、と忍者としての経験値と温度差を表現する意図だと思われますが、突破の株が下がりっぱなしなので、もはやあまり、先輩忍者の風格が無いのが困ったところ(^^;
「敵を欺くにはまず味方を欺け、の言葉がある。これも忍法の一つだ」
つまり、まだまだえげつなさが足りない。
……まあ、主人公が哲山レベルにえげつなくなっても困りますが。
そういえば、後に正木俊介という人物が同じモットーを掲げますが、妙な戦闘力といい、鬼畜非道な政治的工作の手腕といい、哲山の弟子か、本部長。
というわけで闘破の訓練という形で、色々な忍者戦闘シーン。実際の資料に基づいたものなのか、勢いで作った小道具かはわかりませんが、色々な武器が出てきて、なかなか楽しい。
ところがその訓練中、ジライヤを倒す事で世界忍者として名を挙げようとするギュウマが密かに麗をさらう。「麗がさらわれた!」と護衛役だった忍者Aが駆けてきて犯人を追う忍者軍団だったが、実はその忍者Aこそがギュウマの変装で、次々と各個撃破されていく忍者たち。不意打ちこそ回避したジライヤも、ギュウマが忍術で呼び出した雑魚忍者4人との連携攻撃の前に窮地に陥る。
「ジライバスター!」
いきなり銃撃った。
えー、突然、ジライヤが光線銃みたいなものを持ち出してぶっぱなすのですが……あー……たぶん……きっと……スミス博士がプロテクターのおまけにくれた。
だがギュウマの角からビームなどを受けて崖っぷちへ追い詰められるジライヤ。ギュウマは「ジライヤを倒して世界一の忍者になるのだー」「ついでにパコもいただくのだー」と丁寧に自分の目的を解説してから、ジライヤを崖から殴り落とす。
ところでギュウマは以前の獣忍マクンバと同ネタでアクションの度に獣の吠え声SEがはいるのですが、えー、これは正直、一発ネタだったと思います(^^; 牛っぽいならまだしも、たぶん、全く同じSEですし。
ジライヤを撃破したギュウマはボードを狙い、下忍に変装して哲山へと近づく。
だが勿論、
貧弱! 貧弱ゥ!
この山地哲山に、木っ端忍者のこざかしい忍術など、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄(以下略)
哲山、あっさり看破。
その時、えらく変な武器を両手に駆け付ける突破。ギュウマが突破に気を取られた隙に容赦なく拳を叩き込む哲山。えげつない、山地哲山、どこまでもえげつない。そしてすぐに牛ビームにやられる突破は、助けに来た意味が有るのか無いのか。
ギュウマは雑魚忍者4人を呼び出し、ケイちゃん、恵美破に早変わりを披露。たぶん、修行の成果。乱戦の中、復活したジライヤ、更に哲山の愛弟子達が駆け付け、集団忍者バトル。今に始まった事ではないのですが、戸隠流忍者は、容赦なく脇の下の動脈を斬りにいくのが、えぐい、えげつない。
「ジライヤ、卑怯な奴は倒せ!」
マジックワード「卑怯者」が発動し、ギュウマと対峙したジライヤは、磁光真空剣・斜め両断! でずんばらりん。世界一の忍者を目指し、ついでに秘宝パコを手に入れる、というギュウマの野望は筑波山にあえなく散ったのであった。
そして結局、何が祭忍だったのか。
また一つ、大きな謎が生まれるのであった。
すっかり可哀想な子になってしまった麗を戸隠流の忍者達に託し、山地一家は筑波山を後にする。これからも、ボードを狙う世界忍者達がその前に現れるだろう、負けるな闘破! 次回、さっそく物凄い変態が現れそうだが、くじけるな闘破!
……えー、次回予告で笑いすぎて咳き込んで命の危険を感じました。何ですかアレは。


◆第14話「小さな命に燃えた 爆忍ロケットマン」◆ (監督:折田至 脚本:寺田憲史
飛び交うロケット……大爆発する街、コンビナート、タンカー。大企業を次々と狙う爆破事件に、人々は恐怖におののいていた……と、戦隊のような導入。
全ての標的をロケット砲の一撃で爆破するその手際に、哲山は、ある一人の世界忍者を思い出す。
その名は、爆忍・ロケットマン
アメリカを代表する世界忍者の一人であり火薬術とロケット弾の使い手。その卓越した技量によりベトナム戦争ではあらゆる戦線で活躍し、数え切れないほどの勲章を手にしてきた凄腕の狙撃兵である。
しかし、ロケットマンベトナム戦争末期、戦火の中で消息を絶っていた筈だった……。
ところかわって、本日は野外テント風アジトの中で、札束を前に高笑いする――妖魔一族の皆さん。
ロケットマン」の名を用いて多くの企業を脅迫、裏取引に応じた企業からは金をいただき、応じなかった企業には容赦なくロケット砲弾を浴びせて荒稼ぎしていたのは、久々に悪の秘密結社らしい活動にいそしむ妖魔一族であった。
忍法・妖魔ロケット……ならぬ烈牙が操るロケット戦車で大暴れ、科学の力で有頂天の妖魔一族は次の標的をJRと定め、新幹線の爆破予告と脅迫状を送りつける。
そろそろまずい、と思ったのか、妖魔一族がまさかの大規模テロを敢行。高性能ロケット戦車を持ち出し、札束たんまりでうはうはです。…………この人達は本当は、宇宙の秘宝がどうとかではなくて、単に光り物が好きなだけではないかという気がして、心配になってきます。
ちなみに野外テントの中は通信機などが何となく積んであって、おそらく今回のイメージモチーフとしての「戦争」の雰囲気を出したかったのだと思われます。
学の友達ノリコの父がJRの運行局長であった縁から彼に張り付いた闘破は、局長がカラス天狗にマークされている事に気付く。だがカラス天狗を追う闘破の前に、白尽くめの世界忍者が姿を見せる!
真っ白なバイクにまたがり、上半身はKKKのような円筒形の覆面の白装束、胸元に金に輝くRのエンブレム、タイツに赤いブーツ、そして背中にロケット砲、と完全に狂人の装いで現れたその者こそ、爆忍・ロケットマン
ロケットをモチーフにしているのでしょうが……どちらかというと、イカ
腕からミサイルを放ち、背中のロケット噴射で空を飛ぶロケットマン。ロケット砲の一撃をプロテクターガードで回避したジライヤは必殺剣を振ろうとするが、名乗った所でロケットマンが「お互い相手を間違えたようだな」と戦闘を中止。彼は妖魔一族に協力しているのではなく、自身の濡れ衣を晴らす為に、ベトナムの山奥から日本へとやってきたのであった!
一方、カラス天狗からの連絡により、死んだと思っていたロケットマンの来日を知る妖魔一族であったが、ならばロケット戦車で相手をしてやるまで、と超強気。「ねえ、大砲や」とロケット戦車を前にやたらとテンションの高い紅牙さんは、どうやらこーいう巨大兵器にときめく属性らしい。
JRは妖魔一族の恐喝を拒否し、安全の為に新幹線の運行停止を決定。ところがノリコが誘拐され、運行局長相手に「娘の命が惜しければ金を持ってこい」と脅迫テープが届けられる。
……あ、あれ?
つい3分前まで国家のインフラを狙う大規模爆破テロだったのに、一瞬でただの誘拐事件になってしまいました。
この事態に動き出す山地一家。
「山地さん、ノリコを……ノリコをお願いします」
哲山が名乗った途端に局長が一瞬で信用するので、おそらく(こ……この方が“あの”山地哲山!)みたいな感じで、やはり哲山の名はこの国の中枢の方に浸透しているっぽい。
翌日、取引現場に向かった局長は金の入ったトランクを渡してノリコを解放してもらうが、トランクの中身は新聞紙、局長は闘破の変装であった!
「卑怯なおまえたちが、まともに親子を手放すとは思えないからな」
……いや、トランクの中身も確認せずに素直に娘を解放しましたよ?
と思ったら、ノリコは、またもや紅牙さんの幼女変装であった!
本物のノリコを捕まえて逃げるカラス天狗を追うジライヤだったが、それはジライヤを誘い込む罠。カラス天狗らに周囲を囲まれ、ロケット砲の標的にされるジライヤ。だが、ジライヤは懐からボードを取り出し、仮にロケット砲を使えば自分ともどもボードも木っ端微塵だ、とロケット砲を封じてみせる。
……というか、ビルとかタンカーとかが一撃で吹き飛ぶ威力なので、撃ったら妖魔一族ごと消し飛びそうな。
だがしかし。小狡い策を打たせれば哲山に唯一匹敵しうる男、鬼忍・毒斎様は動じはしない。即座に目標をノリコへと切り替え、ジライヤがボードを渡さなければノリコを撃つ(勿論、捕まえているカラス天狗ごと!)、と脅迫する。
ここは、互いが策の打ち合いを見せてなかなか面白いところ。
また、ジライヤの両サイドを取り囲む形で、3体以上のカラス天狗が登場。妖魔一族も作戦規模が大きい時は、アルバイトを雇う気概がある事を証明しました。
……まあ、大人の事情で、画面に一度に出てくるカラス天狗は3体が限界なのですが(笑)
一転追い詰められるジライヤであったが、その時、彼を助ける一匹のイカ……じゃなかった、一人の世界忍者!
姿を見せるやいなや、本家ロケットマンのロケット砲の一撃が、あっさりとロケット戦車を撃破。更に哲山達が駆け付けてノリコを救い出すと、算を乱す妖魔一族に襲いかかる山地一家(あれ?)
もはや烈牙の相手は、恵美破。
そして紅牙さんを完全に子供扱いの父さん。
白兵戦に持ち込まれてからの妖魔一族の瞬殺ぶりは、忍法・あわれみの術レベル。
ジライヤは毒斎を追い、ここでOP2番、初披露。大量投入されたカラス天狗との斬った張ったの殺陣の末に、磁光真空剣・横一閃三人斬りにより、カラス天狗3匹をまとめて撃墜するが、毒斎には逃げられてしまうのであった。
……本気で一目散に逃げましたよ、毒斎様。まあ、ロケット戦車が破壊されてしまった今、妖魔一族にとって不利な状況でとどまって戦う理由は皆無なので、再生するカラス天狗を捨て駒にしつつ、現状の利益(少なくとも数億単位)の確保を優先とする、高度な撤退戦術だと思われますが。毒斎様、小物だけど策士。
これぞ妖魔忍法・三十六計逃げるに如かず!
……書いていて切なくなってきましたが、戦術的には正しい。
プライドより金!
事件は無事に解決し、狂った衣装のまま、普通に上野公園に立って局長親子からお礼を言われるロケットマン。戦いを捨て、ベトナムで守るべきものと隠棲していた彼だったが、それ故に、自分の名を騙って平和を脅かし、子供を傷つける存在は許せないのであった。
名前と見た目の凄まじいインパクトで次回予告から輝きまくっていたロケットマンですが、格好が奇天烈なだけで、普通にいい人であった、というオチ。「シーユーアゲイン」という、ある意味では不吉な挨拶を残し、ベトナムへ帰国。
次回、格好が奇天烈だけど普通にいい人シリーズで、あの男が帰ってくる!
意外に再利用するなぁ、『ジライヤ』。