はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『世界忍者戦ジライヤ』感想14

◆第23話「毒斎より怖い?! 鉄忍ガメッシュ」◆ (監督:辻理 脚本:寺田憲史
国際科学平和シンポジウムに出席する為に来日していたイギリスのブラウン博士、ドイツのシュミット博士、二人の科学者が、立て続けに誘拐される。その背後にあるのは、世界征服を企む忍者一族……鉄忍ガメッシュ!
「前々から察知していたのだが」
とか、さらっと口にする父さん。
実にさらっと。
なお鉄忍一族は、
「妖魔一族とは違って(中略)恐ろしい組織だ」
との事。
哲山の命で、闘破達は会議のシンボルとも言えるスミス博士をガードする事になる。
ところかわって、妖魔一族会議室。ブラウン博士とシュミット博士の動向情報を鉄忍一族に流していたのは、やはり情報収集能力では忍界随一、鉄忍ガメッシュから「世界に名をとどろかせる犯罪組織」と持ち上げられる、妖魔一族であった。
あー、裏社会的には、そういう扱いなのですね(笑)
「恐るべき忍者集団」とか、そういうのではないんだ、みたいな。
鉄忍一族は妖魔一族に気前よく大量の金の延べ棒を支払うと、「いずれ科学の力で妖魔一族に匹敵する力を得た暁には世界征服のために手を組みたい」と電話会談を終了。
しかし……
ガメッシュ「最後に笑うのはどちらかな、毒斎……」
……あ、あれ? こちらも割と小物っぽいぞ?(笑)
声が西尾徳さんというのがまた(^^;
二人の博士を誘拐したガメッシュの真の狙いは、彼等とスミス博士の3人がかつて開発した、「人間の脳に直接指示を与える機械」であった。もともとは医療用に開発された装置であったが、使い方次第では、大量の人間を言いなりに操る事が出来る、恐怖の洗脳装置となる。ガメッシュは3人の博士にこれを再び作らせ、世界征服の為の兵力を手に入れようとしていたのだった!
国際科学平和シンポジウム会場へ向かうスミス博士(+護衛の闘破と学)を奇襲する鉄忍一族。だがスミス博士は身代わりの人形で、これは囮作戦。しかし鉄忍一族も烈牙率いる妖魔一族の変装であり、本命の襲撃部隊ではなかった。
戦闘シーンの場所となった道路の背後の壁に、ピーポくんが描かれているのが無性に笑えます(笑)
一方、何の説明もなく再登場した突破にガードされて会場へ向かう本物のスミス博士だったが、その前に本物のガメッシュが姿を見せる。ガメッシュの飛び道具を受け、あっさりやられる突破。
つ か え な い
一方、鉄忍一族の雑魚を普通にしばき倒すスミス博士。
……そういえばこの人は、哲山の直弟子でした。
だがさすがにガメッシュにはかなわず、さらわれてしまう。しかし博士には発信器をつけており、その電波を追って港へと向かうジライヤ。なお負傷した突破は一緒についていこうとしたものの、ケイちゃんと哲山から「つかえねーから黙って寝ていろ」(意訳)と言われ、同行を拒否されました。もはや間違いなく恵美破より弱いので、仕方がない。
その頃、船を待って鉄忍一族の本拠に連れ去られようとしていたスミス博士らだったが、あっさり縄抜けしそうだなぁ……と思ったら、本当にあっさり縄抜けするスミス。
ガメッシュに蹴り飛ばされて気絶したふりをしたりとか、とにかく今回、スミス博士が面白すぎます。
鉄忍一族の雑魚をやはりあっさりと撃破して逃亡をはかる博士だが、影に身を潜めていたガメッシュに倒され、発信器にも気づかれてしまう。発信器を破壊し、潜伏場所を変える鉄忍一族は移動中に警察の検問に引っかかる……ところがそれは、妖魔一族の罠であった。鉄忍一族を裏切り、博士達を強奪しようとする妖魔一族。
この戦闘の音に気づいたジライヤはこっそり戦場へ近づくと、博士達を逃がそうとするが、途中で気づかれてしまう。呉越再び同舟、まずはジライヤを倒そうとジライヤと博士達を包囲する妖魔&鉄忍一族。スミス博士が格好良くポーズを取っているものの、さすがに多勢に無勢、進退窮まるジライヤにガメッシュの鎖鎌が迫るその時――鎖鎌を吹き飛ばす、手裏剣の一撃!
?!
?!
!!
皆の視線が集まった、高い所に黒い影!

「戸隠流正統、山地哲山。科学を邪悪な忍法に、利用しようとするその方達、許せん!」

……おかしい、おかしいよ、どうして、哲山が一番ヒーローポジション?!
格好良く飛び降りた哲山の乱入で、途端に形勢は逆転。突破を倒したガメッシュブーメランカッターも華麗に回避する哲山。これを見て「オヤジ!」とジライヤが割って入るのですが、どう見ても、そのまま放っておけば哲山がガメッシュを始末した気が(笑)
ガメッシュの放った磁気嵐の術に苦戦するジライヤ。それを見たスミスは、ポケットから一本の万年筆を取り出す。
「やむを得ない……これを使う以外、無いでしょう」
それこそが、悪用される事を恐れて、開発はしたもののスミス博士が自ら封印し秘蔵していた、脳波コントロール装置だった!
「ジライヤ、君が負けてはいけない」
装置の光線をガメッシュに向けて放つスミス博士。
なぜか、ここで流れ出すOP(笑)
脳波コントロール光線の影響であぱぱ〜となって苦しむ鉄忍ガメッシュを、ジライヤ、ざっくりと斜め両断。
戸隠流の前では、卑怯者に人権はない!
こうして鉄忍ガメッシュは東京湾の藻屑と消え、妖魔一族は撤収、スミス博士らは無事に国際科学平和シンポジウムの開会に間に合い、山地一家の人知れぬ活躍により、世界の脅威は未然に防がれたのであった。
スミス博士、という新たな脅威は明るみに出たが!
次回予告で煽った割に、蓋を開けたら
小物vs小物
そして、
スーパーオヤジフェスティバル
という斜め上すぎる展開。
哲山はともかく、スミス博士まであんな事になるとは(笑)
………………え? とっぱ? 誰ですか、それ……?
ちなみにちょっと確認したら、カラス天狗の声も西尾徳氏でした。わからなかった。


◆第24話「海賊キャプテンクックの金貨」◆ (監督:辻理 脚本:高久進
房総行川アイランド協賛回。
施設の職員にまぎれて監視をする山地兄妹、そして何故か施設内部をふらふらしている妖魔一族。貴重な、烈牙さん人間体はちらっと写るも、本当にちらっとで顔も確認できず、少し可哀想。
そしてホテルには、どういうわけか竜と麗。
麗は未だに記憶喪失……というよりも、詳細な描写をはばかる可哀想な人状態。
「やはりこの行川アイランドに何かが起こる気配だ」
というのもだいぶ意味不明ですが、どうしてそんな所に、連れてきたの……?
暗躍する妖魔一族は、海賊の末裔にして七つの海を冒険したトレジャーハンター兼殺し屋、水忍・シルバーシャークと協力して、この房総の海に眠るキャプテン・クックの財宝を我が物にせんとしていた。
邪魔なジライヤを片付ける為に、毒斎様、カラス天狗に爆弾をくくりつけるという非道な作戦を決行。
「ジライヤはカラス天狗を見つけると必ず追ってくる」
動物の習性みたいな扱い(笑)
まあ、カラス天狗はどうせ一週間弱で再生するので、作戦としてはかなり有用ですが。
で、わざとらしく徘徊するカラス天狗を発見したジライヤ一行ですが、爆弾を起爆させる為にその後を追っている紅牙と烈牙にあっさり気付き、妖魔一族の作戦大失敗かと思いきや、やはりとりあえずカラス天狗を追う闘破、カラス爆弾に巻き込まれるが……ダメージほとんど無し。残りの2匹が追撃してきて突破も交えて大爆発するも……やはりダメージほとんど無し。
正直もう、関わる全員が何をしたいのやら。
カラス爆弾攻撃に耐えきったジライヤ達だが、その時、毒斎がホテルでるるる〜していた麗を捕まえて登場。ざっくり始末しようとするが、迫り来る毒斎を見た麗、宇宙ビームを放った時の記憶が甦り、復活。
戦闘はジライヤチームと妖魔チームとの乱戦となり、ジライヤ&麗破vs毒斎、突破vs紅牙&烈牙という構図で、一応、毒斎様が持ち上げられたのは良かったものの、結果、烈牙の存在意義が本格的にカラス天狗レベルに。むしろ、再生能力無いだけ使い勝手が悪い雰囲気さえ漂います。
妖魔一族は退却し、お宝の眠る洞穴へ進入しようとしていたシルバーシャークを追うジライヤ。ホテルが吹っ飛びかねない威力の時限爆弾の爆発は阻止するものの、シルバーシャークはお宝をゲット。磁光真空剣・真っ向両断を受けるもシルバーシャークは「いつかおまえと対決する!」と捨て台詞を残して撤退。妖魔一族とシルバーシャークはお宝を確認して宝の地図を手に入れるが、それは風化してぼろぼろになって飛び散ってしまうのであった……。
最初から最後まで筋がぐちゃぐちゃで、登場人物の行動も全てシナリオ都合のみ優先、という会心のダメ回。
いきなり行川に居る麗、海底洞穴の入り口を塞ぐ岩を壊したいだけなのに地上のホテルまで吹き飛ばしてしまうおかしな威力の時限爆弾、(しかもジライヤサイドはこの爆弾の威力については知らないので、爆破阻止の動機が弱い)、突然行われる非道なカラス爆弾作戦、紅牙と烈牙が怪しいと言いつつ何も対策を取らない闘破達、派手に吹き飛ばした割には何の意味もないカラス爆弾、闘破と突破の前にわざわざ麗を引きずってきた上で別に人質に使うわけでもない毒斎様、そんな毒斎様に迫られていきなり復活してしまう麗破、ゲットしたお宝を(よりにもよって)妖魔一族に預けて突然ジライヤに戦いを挑むシルバーシャーク……と全面的にてきとーな上に、個々の要素が全く絡んでいない、という典型的なダメシナリオ。
都合により、短時間で行川アイランドの出てくる回をでっちあげなければいけなくなった、としか思えない出来(^^;
まあ、とりあえず置いておいたネタ(※麗破の記憶喪失)を流れで適当に解決してしまうとか、高久脚本ぽいといえば実にぽいんですが。
で、そんな回なのに、
ナレーション「飛鳥竜こと槍忍・突破は、新しい任務のため、日本を、しばし留守にすることになった」
ええっ?!
突破、思わぬ形で消された(笑)
まあ正直、助っ人キャラにしても、突破出てくるより、フクロウ男爵とかハブラムとか出てきた方が圧倒的に面白いので、残念でもなんでもないのが困った所なのですが、にしても、酷すぎる扱い……(^^;
終わりまで見ると「麗破が復活して、突破が日本を去る回」なのに、この二人にほぼ焦点が当たってないとは、いったい誰が予想できるでせう(一応、突破に戦闘での見せ場は多少ありましたが)。
かくて麗破は、完全復活。どうせなら、ついでに衣装チェンジしてほしかったのですが、衣装はあのまま。あの衣装はホント、どうなのか。