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『五星戦隊ダイレンジャー』感想7

◆第13話「カッ カブキ小僧」◆ (監督:東條昭平 脚本:杉村升
現金輸送車の警備員が突然暴れだし、現金の入った袋を奪うとその中身をばらまきだす。現場に居合わせた亮と将児の前で男は千葉繁のような奇声をあげ、歌舞伎の隈取りのような面相になり、歌舞伎の荒事のような動きで二人と激突。すわゴーマ怪人かと転身した二人だったが、男にとどめを刺す直前、どこからともなく飛んできたチャクラムにそれを邪魔される。
チャクラムを投げたのは、ダイレンジャーを知る口ぶりの謎の老人。本部でその老人について相談すると、どうやら心当たりがあるらしく、駆けだしたリンを追い、乙女の部屋へ乗り込む男4人。
そこへ居たのは先ほどの老人。
導師「みんな、紹介しよう。グホン先生だ」
老人はリンの祖母の弟(直接の血の繋がりは無い)であり、武道家にして発明家、オーラーチェンジャーなどの開発者でもある、老導師グホンであった。グホンが先の戦闘で亮と将児を止めたのは、暴れた警備員は、あくまでゴーマ怪人・歌舞伎小僧に取り憑かれていただけに過ぎなかったからであった。
歌舞伎や京劇が好きで、取り憑かれた人間が芝居がかるという歌舞伎小僧、グホンはダイレンジャー達に、その生け捕りを命じる。
老導師グホンを演じるは、数々の特撮作品でナレーターや怪人の声を担当してきた、桑原たけし。バルスキーさんの声の人だと思うと、恐ろしい。
一方、これに対抗するは千葉繁。なんか違う気もしますが、今回そんな感じのエピソード。
「相変わらず気取りやがって」
と言いつつ、歌舞伎小僧を見ながら妙に楽しそうな3事務員。
グホンが日本へやってきた事に関して何かうしろめたい事があるらしい歌舞伎小僧だが、世間を混乱させる為に、次々と街の人々に乗り移り、大暴れ。
歌舞伎小僧を探す5人は、成り行きで強盗犯人を追う事になるが、その強盗にこそ、歌舞伎小僧が取り憑いていた。歌舞伎小僧を捕まえる為に、強盗をビルの屋上から突き落とすグホン。
しかし歌舞伎小僧は寸前で逃走し、残されたのは転落死した強盗の死体だけ……
迫るサイレンの音。
さっさと姿を消すグホン。
ナレーション「果たしてダイレンジャーは、殺人犯になってしまうのか」
……や、まあ、このシチュエーションならいくらでも誤魔化せるとは思いますが。
うーん、まがりなりにも、11、12話がそれぞれ1話でまとめた後で、前後編にするほどの内容だったかなぁ……しかも、こんな酷い引きで(^^;
歌舞伎小僧の取り憑いた人間vsダイレンジャーというシチュエーションで、生アクション満載なのは面白かったです。


◆第14話「イヨッ 結婚じゃ」◆ (監督:東條昭平 脚本:杉村升
駐車場に転がる死体が一つ。
やってくるパトカー。
泡を食うダイレンジャーだが、強盗は立てこもり事件の最中に、既に警察の手で射殺されていた事が判明する。歌舞伎小僧が操っていたのは、強盗犯人の死体だったのだ。
どちらにしろこの不審な5人が、どうやって警察に解放してもらえたのかは謎ですが(笑)
グホンが歌舞伎小僧を生け捕りにしたい理由……それは、歌舞伎小僧がグホンのフィアンセを飲み込んでいた為だった。
彼女の名は、小喬
二十歳の京劇女優である。
導師カク(たぶん独身)、ちょっとひきつる。
胡散臭いで有名な導師カクは、初めて狼狽したシーンがこれか!(笑)
まあ基本、本部で一人でカップラーメンとか食べてそうですしね導師!
一方、ただ単に、好きだったからという理由で小喬を飲み込みグホン来日という事態を招いた歌舞伎小僧は3事務員から怒られるが、最終的には、ならば小喬を手に入れる為にグホンを倒せと焚き付けられて、決闘の矢文を打ち込む。
これ多分、3事務員は、グホンに勝てないのだろうなぁ……。
小喬を取り戻す為に決闘に向かったグホンの前に現れたのは、歌舞伎小僧が誘拐した武道家たち。歌舞伎小僧は次々と武道家に乗り移り、グホンに襲いかかる……と、倉庫で始まる異種格闘技戦
最初の敵は、カブキボクサー。
続いてカブキ空手家……一撃でやられる(笑)
更には、カブキ剣術家。
だがグホンは次々と、歌舞伎小僧の乗り移った武道家達を叩き伏せていく。
余裕綽々のグホンの前に現れたのは、歌舞伎小僧、最後の切り札、それは……
カブキロボ!
立てこもり犯人が速攻で突入・射殺されたり、
高性能ロボットがうろうろしていたり、
ここはおそらく、世紀末TOKYOディストピア
MAY DAY MAY DAY,SOS!
まさかのロボットにさすがのグホンも追い詰められるが、その時、リンの放った大輪剣がカブキロボを切り裂き、ダイレンジャー小喬を救出。
一方、凄く普通に車を運転して近くまでやってきた3事務員は、囚われの小喬が腰にさしていた刀に注目する。
カブキロボvsダイレンジャーは、ホウオウレンジャーが大輪剣旋風切りでロボを撃破して、あっさり勝負あり。だがその時、逃げ出したグホンと小喬に「剣を渡せ」と3事務員が迫る。
ダイレンジャー、躊躇なく背後から気力ボンバー。
それを3人がかりで跳ね返した3事務員は、怪人体へ変身する。
怪人体……というか、衣装そのままで顔だけ、目をつぶった表情の不思議なマスクを被る、という状態……役者さんの顔を石膏でとったのでしょうか?
妖力JAC転身もとい、中の人に入れ替わる為かと思われますが。
「そんなへなちょこ技」と言うわりには気力ボンバーに押され気味だった3人ですが、遂にここで、3事務員とダイレンジャーが初の正面から激突!
ダイレンジャーの繰り出す技を、次々と弾き返す3事務員。
意外と強いゾ3事務員。
マスクは変だけど。
まあ恐らく、もう一段階、完全な着ぐるみモードもあるのでしょうが、それは後のお楽しみという事か。
たぶん。
歌舞伎小僧も舞い戻り、追い詰められる5人。
そこへグホンの助言が飛ぶ。
「みんな、大輪剣を使うのじゃ」
実は、リンだけではなく、ダイレンジャー全員が、グホンから大輪剣を受け取っていた。5人が揃って放つ必殺技、大輪剣・気力シュートが歌舞伎小僧に直撃。倒れた際に、手に持っていた巨大化爆弾が、誤爆
巻き込まれて吹き飛ぶ3事務員(笑)
事務員達はこれで撤退し、歌舞伎小僧は巨大化。
巨大歌舞伎小僧は大見得を切り、髪をからめて大連王の動きを封じ……たかと思ったのも束の間、瞬殺でした、またのお越しをお待ちしております。
戦い終わり、グホンは小喬に預けていた刀――白虎神剣――をどこぞの寺の塔の上の岩に突き刺す。
「やがてこの剣を抜くことの出来る人間が現れる。その者こそ、もうひとりのダイレンジャーじゃ」
謎めいた言葉と新たな武器を残し、グホンは小喬とともに中国へと帰っていくのであった……。
最後に重要な伏線を敷いて前後編らしくしましたが、話の内容としては無理に引き延ばした感じは強く、その合間をゲストの力とJACアクションで強引に埋めた、桑原たけし&千葉繁祭。そんな中で3事務員がようやく実力の片鱗を見せ、14話Bパートはテンポ良く面白かったです。誤爆で撤退というオチも、3事務員らしくて良かったですし、実力の片鱗を見せた途端にダイレンジャーの新技であっさりやられるという萎える展開にならなかったのも良し。
次回、ようやく亮が、男らしいところを見せる……のかッ?!
敵が凄く不安(笑)