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『特捜ロボジャンパーソン』感想4

◆第5話「飛べ俺の胸に!」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
♪♪♪
「《ネオ・ギルド》TVショッピング!
今日お薦めの商品は、このメタルボール!
こうやって手の中で転がす事で、手の平のツボを刺激、脳の活性化をはかり、ストレス解消、背中からぷしゅぷしゅ煙が出るようになります!」
「わー、持ち運びしやすいのが便利ですね」
「そうなんです。文字通りの手の平サイズですので、TVを見ながら、研究のブレイクタイム、通勤中や外出先でも気軽に使う事が出来るんです」
「いざという時の、護身用にも使えそうですね」
「はい。手首のスナップをきかせて投げつけると、ほらこの通り! 厚さ3cmの鉄板もぶちぬけますよ!」
(※個人差があります)
「こんなに便利なメタルボール、おいくらなんですか?」
「はい、今回このメタルボール2つセット二組と、さ・ら・に、ボール投擲練習の標的にもぴったりな噂のジャンパーソン盗撮写真セット5枚組も付けて、3,980円! 3,980円でのご奉仕です」
「3,980円!」
「今すぐお電話下さい!」
♪♪♪
登場して早々、「これは復讐ではない」と、今回も強調する真壁さん。
いわゆるツンデレ、なのか。
或いは弟(ベン藤波)より無能で、弟(《ギルド》)が倒れた事でこれ幸いと組織の残存戦力を乗っ取って世界征服レースに参加したので、弟にコンプレックスがあって何かと気にしているのか。
なんとなく後者のような気もするのですが、常に背中から煙を出しているのが、段々面白くなってきてしまいました(笑)
どうもこう……ぽんこつの気配しかしないぞ!
そんな真壁率いる《ネオギルド》はロボット刑務所を襲撃。囚人ロボット達を脱獄させ、街で暴れ回らせる。
謎の施設・ロボット刑務所ですが、“犯罪を行ったロボットや、壊れて犯罪行為に走ったロボットを収容している”そうですが、描写的にも『エクシードラフト』を引きずっており、やはりあまり深く考えずに出してしまったのではないか感満載。
あくまで短時間の収監に過ぎず、この後ロボット法廷で、「解体!」とか「改造!」とか「保護観察!」とか、処分が下されるのでしょうか。……順番が逆な気もしますが。ロボットを黙ってぶち込んでおいてもどうにもならない事は確かですし……「刑務所」というのはあくまで世間的に通りのいい名称で、地下では子供向け番組では表現できないようなあれやこれやが行われているというのが、一番真実に近いような気もします(笑)
コンビニや銀行を襲撃した脱獄ロボット達は、逃走中に車椅子の少女・さなえを人質にし、その母親の車で逃亡。
さなえは交通事故で歩けなくなったが手術は成功……もう完治している筈だが精神的な恐怖から一歩を踏み出せず、それを懸命に励ます母親……と、何とかドラマ要素を入れようとした結果、極めて記号的なエピソードを物凄く説明的に入れてしまって、滑りまくっています。
警官隊を追い散らす脱獄ロボだったが、そこ迫り来るジャスティス!
風を切るJPカード!
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
西部劇風の新BGMで登場しましたが、これは少々合っていないよーな。
「その子を解放しろ!」
脱獄ロボに集団で襲われるジャンパーソンだが、相変わらず、一応火花は散るものの、ダメージは受けている感じは無し。だが脱獄ロボ達の攻撃は、ジャンパーソンの性能を測る為の《ネオ・ギルド》の作戦であった。ジャンパーソンは脱獄ロボ達を蹴散らすが、その戦闘データを、新型ロボ・オメガDXに打ち込むジョージ・真壁。
「ジャンパーソンのあらゆる攻撃パターンは掴んだ。オメガDX、出動!」
ワイヤーパンチで人質の少女を救出しようとしたジャンパーソンだが、暗殺ロボットが奇襲を仕掛け、生き残りの脱獄ロボ2体が少女を人質にしたまま逃走してしまう。大ジャンプから車の屋根張り付きを披露するジャンパーソンだったが。そこへ現れるオメガDXの砲撃で、車が炎上。
〔爆発寸前の車 : 少女 : オメガDX : ジャンパーソン〕
という位置関係になってしまう。
少女を車の爆発から救う為には、オメガDXを倒すしかない。しかし、入力された戦闘データにより、ジャンパーソンの攻撃パターンを先読みするオメガDXは、ジャンデジックを打ち落とし、ワイヤーパンチも発射前に迎撃。
「スキャンしていたのはこのためだったのか」
……遂に、「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」以上の文字数を喋った!
オメガDXの強烈な砲撃を受け、倒れるジャンパーソン。ジャンパーソン危うし…………………………
攻撃を先手で塞がれ、けっこう派手に砲撃を受けてもいるのですが、ジャンパーソン、いくら攻撃を受けても反応に変化が無いし、見た目無傷(被攻撃時にどんなに派手に火花が散っても、カットが変わると新品のようにボディが綺麗になっている)なので、ピンチ感が全くありません。スーツに軽く汚れぐらい入れても良いと思うのですが(^^; 素材的に難しかったのか。
以上の事から見るに、これまでジャンパーソンは、装甲が極めて分厚いのかと思っていたのですが、どちらかというとナノスキン装甲(的なもの)による超回復なのかもしれない。
一方、燃え上がる車が爆発寸前でむしろ危うしな少女は、命の危機になんとか自力で立ち上がっていた。母親の「勇気を出して」とか「自分を信じて」とかいう言葉が回想されるのですが、単純に命の危機だし待っているのにジャンパーソンは助けに来ないしで、切羽詰まった火事場の馬鹿力という気がします。
少女が自力で立ち上がる姿に、流れる主題歌とともに自らも立ち上がり、ダークジェイカーを呼ぶジャンパーソン。
しかし、
「無駄だ、無駄だジャンパーソン、貴様の攻撃パターンは、全てお見通しだ。――遊びは終わりだ。オメガDX、ジャンパーソンにトドメを刺せ!」
迫り来るスカイジイカーを撃ち落とし、ランドジェイカーにも砲撃を浴びせるオメガDX。
だが、それはジャンパーソンによる陽動にすぎなかった。
おとうさん、本気 (@『宇宙家族カールビンソン』)
いつの間にか、重火器を装備しているジャンパーソン。
「な、な、なんだ、あれは、データに、あんな武器は無かったぞ!」
右手にはめた火炎放射器アークファイヤーが文字通りに火を噴き、大型剣ジャンブレーダーがオメガDXを一刀両断。そのままジャンパーソンは少女を助けに走り、少女も自らの足でジャンパーソンに近づくと、最後の一歩をジャンプ。車の爆発を回避する事に成功し、また、自力で歩く勇気を手に入れるのであった。
後日、母親の前で歩いてみせる少女の姿を、物陰から見守るジャンパーソン。
「ジャンパーソンのお陰よ、ジャンパーソンが私に勇気をくれたの」
……色々タイミングが良すぎると思いましたが、やはり全ての事情を理解した上で、少女が自力で立ち上がって歩く根性を見せるまで、オメガDXをだしに使って放置プレイしていたな、ジャンパーソン……!
道に転がるボール紙レベルの踏み台にされた結果、、登場2回目(実質1回目)にして、ジョージ・真壁が壮絶にぽんこつ化。
メタルヒーローシリーズにおけるサイボーグ(に類するもの)は、もはや、ぽんこつのフラグ。
そして――
ナレーション「ジャンパーソンはいずれ、ロボット刑務所そのものを調べる必要があると考えていた」
……え、まだ使うの?(^^;
もうこの設定は忘れた方がいいのではないかと思うのですけど。
というか、刑務所の地下で行われている非道な実験(脳内設定)を目の当たりにしたジャンパーソンが、「俺の真の敵は、人間だ!」とか全ロボットの解放を目指して革命ロボットテロリスト化しそうで、怖いのですが。
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」