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『特捜ロボジャンパーソン』感想14

先週分。
思わぬ所から割とツボなテーマが出てきて、昨夜は変に『ジャンパーソン』語りで盛り上がってしまった……(^^;
◆第16話「熱闘ど根性ロボ」◆ (監督:簑輪雅夫 脚本:曽田博久)
ジョージ真壁は考えた。
「私は《ネオギルド》のロボット敗北の理由を考えてきた……そしてわかったのだ、そのわけが。パワーが同じなら最後に物をいうのは
精 神 力!!!
その精神力が、足りなかったのだ!!」
……駄目だこの人、早く捨ててこないと。
「そこでこの天才、頓田博士が開発したのが、ネオギルド精神注入棒 強烈な衝撃を与えると同時に、感情回路に凶悪な感情、不撓不屈の負けじ魂、或いは《ネオギルド》への忠誠心などが、反応するにように作られたメカだ! 強烈な衝撃を与えれば与えるほど、憎しみや怒りの感情も強まり、不撓不屈の精神も鍛えられ、ネオギルド魂あふれる根性ロボットとなるのだ!」
「叩き込め、ネオギルド精神!」
駄目だぁぁぁぁぁぁぁ!!!
これまでネタにはしてきましたが、
精神注入棒→日本軍ネタ→竹槍で爆撃機を落とす系
と、どうやら公式に駄目な組織扱いになってしまったぞ《ネオギルド》! そしてジョージ真壁!
ジャンパーソンとパワーが同じという、どう考えても間違った前提から精神論に走ってしまった真壁さん、頓田博士の開発したネオギルド精神注入棒を、強面のロボットR3号(演ずるは、悪役商会丹古母鬼馬二)へと叩き込む!
ネオギルド魂を叩き込まれたR3号は、レオタード姿で街を襲撃。そこへ現れたジャンパーソンは破壊活動を止めようとするが、その脳裏に再びあの声が響く――……!
「悪を倒せ、悪を倒せ、悪を倒せ……」
ラスボスモードに突入したジャンパーソンはR3号を滅多打ちに殴り飛ばし、ジャンパーソンは自らその制御不能な執拗な打撃に困惑する。これで機能を停止したかと思われたR3号だったが、こぼれだした自らのオイルで「ど根性」とオイル文字を書き、立ち上がる。
戦闘をモニターしていた頓田博士は、これに大喜び。
「ど根性、これまでに自らを奮い立たせるために、ど根性などという文字を書いたロボットが居たでしょうか!」
……うん、まあ、たぶん居ないね…………。
「これぞネオギルド魂です! 《ネオギルド》のロボットの新しい歴史が、今始まったのです!」
なんか段々、俺、間違った研究に予算使っちゃったかも……という顔になる真壁さん。
不屈の根性で立ち向かってきたR3号を、再びラスボスモードで滅多打ちにするJPさん。
「またやってしまった……」
いや、いつもと寸分変わらない気がするのですが。
ところが、ジャンパーソンの攻撃を受けて吹き飛んだR3号はその場を走り去ると、何故か自分の砲撃で怪我をした人達の手当を開始する。
「失礼な、私は白衣の天使、ナイチンゲールよ」
なんと、精神注入棒の作用により、R3号の感情回路には、悪の感情だけではなく善の感情も混ざってしまったのだ。ここは理屈は脇においておいて、衝撃をうける度にころころと性格のかわるR3号、そして劇中初、状況についていけずにちょっと困惑するジャンパーソンを楽しむところ(笑)
頓田博士の精神注入棒により、今度はドラキュラのつもりになったR3号はジャンパーソンに取り押さえられるが、頭を打って、なんと無邪気で善良な幼稚園児の精神になってしまう。勿論、見た目は厳つくむさ苦しい中年男のまま!
「子供になってしまうなんて」
思わず、物陰から様子をうかがってしまうJPさん。
謎の声の影響による自身の不調もあり、今回のジャンパーソンは受け身気味。14話までのジャンパーソンだったら、
「中年のロボットは、幼稚園児にはなれない」
一撃で粉砕した事かと思われますが、15話以降のジャンパーソンは新ジャンパーソンなのです。
すっかり幼稚園児と化したR3号は、マコちゃんという幼稚園児と仲良くなるが、母親と保母さんに追い払われ、泣き濡れる。……R3号を監視していたジャンパーソンは、ロボットが涙を流す姿に、「またマコちゃんと遊べるさ」と励まし優しく接するのだが、「悪を倒せ」の声とともにパニッシュしてしまわないか、自らの状態も危惧するのであった。
翌日、自転車のブレーキの故障でトラックに突っ込みそうになったマコちゃん母子の危機を救ったR3号は、「3ちゃん」として、マコちゃんの家に迎え入れられる事に。1200%不審者なのですが、度量が広いぞ、マコ母……!
その姿を窓の外から見つめるすっかり保護者状態のジャンパーソン、R3号と「やったね」「いえーい」みたいに窓越しにわかりあっているのですが……えー……状況証拠的に真っ黒なのですが、R3号がマコちゃん宅に迎えられる為に、自転車に細工したよね?
ジャスティスに、多少の犠牲はつきものだ…………!
R3号の幸せそうな様子を見てその場を離れたジャンパーソンは、精神注入棒を持ってR3号を探す頓田博士(&暗殺ロボット2体)を発見。「R3号にかまうな。もうそっとしておいてやれ」と注入棒を奪って頓田博士を妨害するが、またも機能不全に陥ってしまう。そしてそこへふらふらとやってきたのは、マコちゃん宅で電池を食べてしまって追い出され、失意に沈むR3号であった。
ここまで結構、人間とわかりあうロボットが多かった中で(それ以前の問題も多々あるとはいえ)、ジャンパーソンが混乱しているこのタイミングで、人間とわかりあえなかったロボット、を入れてきたのは面白い。
頓田博士に精神注入されたR3号、今度はターザンに、遠山の金さんに、ガガーリンに、一乗寺烈に……と次々と精神が入れ替わり、混乱の末にオーバーヒートしてしまう。
「俺はいったい誰なんだぁー」
というその叫びに、自らを重ね合わせるジャンパーソン。ここで急にナレーションで誤魔化してしまったのは、まあ、曽田脚本っぽいといえばぽいのですが、何とかしてほしかったところ。
「3ちゃんだよ、君は3ちゃん」
今日は優しいジャンパーソンの呼びかけに、3ちゃんであった頃の精神を取り戻すR3号。マコちゃんと遊んだ思い出を空中に投影すると、「楽しかったぁ……」の言葉と共に突然倒れて、あっさり爆発。
「3ちゃん!」
善良になってしまったロボット、をどう解決するのかとおもったら、非常にあっさり自爆(^^;
「この、おんぼろロボットがぁ!」
「それが仲間に対する言葉かぁ!」
初めて、感情を込めて絶叫するジャンパーソン。
「悪を倒せ、悪を倒せ……」
「俺には俺のやり方があるんだ……!」
大魔王モードに入ったジャンパーソン、内なる正義の声に反攻しつつも、襲いくる暗殺ロボットを、ぐっしゃぐしゃに。
「これは、あの声のせいではないぞ。けっしてあの声のせいでは」
……うんまあ、いつもと寸分変わらないよね。
しかし、響き続ける声……遂に“人間”である頓田博士に銃を向けるジャンパーソン。
「悪を倒せ、悪を倒せ……」
放たれた光線が消滅させたのは、精神注入棒
だが、こんな事ではジャスティスは満たされない。
ニーキックミサイル・デュアルレーザー・ジャンバルカン・ジャンデジック……武装解放・JPフルバーストモード展開!!
内なる正義の声のもと、頓田博士に向けられる照準、必死にそれを抑えるジャンパーソン。

「消えろ! 俺の目の前から消えてしまえ! 早く、早く! さもなくば、どうなっても知らんぞぉ!」

頓田博士は逃げ出した所を警察によって逮捕され、JPフルバーストは不発に終わる――。
突然、悩めるヒーローと化してしまったジャンパーソンですが、15話を経たことで、これまでと全ての意味が変わってしまったので、これもあり。
いや改めて、14話までと、15話以降では、ジャンパーソンが毎度
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
自ら口にする事の意味まで、遡ってまるで違ったものに変わってしまったので、なんとも凄い。
今の今まで、デストロイでカタストロフでノーブレーキだと思われていたジャンパーソンのジャスティスは、あれで当社比30%ぐらいに控えめだった!
ラスボスの本気はまだまだ全然これからだ!!
……という一面も含め、理不尽気味な断罪者かと思われたジャンパーソンは、実は“他者の正義”に飲み込まれる可能性を常に秘めており、それ故に自ら「正義のために」と叫び続けねばならない、という姿は「正義の為に作られたロボット」に一抹の悲しさを漂わせます。
またその為に、外部から別の精神を注入される事で感情回路がおかしくなり、混乱した精神の中で自我を崩壊させていくR3号に対し、ジャンパーソンは一方的に思い入れ、その死に慟哭する……と、物凄い一気に人間くさくなってしまったジャンパーソンが、しかし、その感情の高ぶりを見せたのは、むしろロボットゆえである、という構成はなかなか面白い所。
通常の一話完結形式を取って脚本家もそれぞれ違いますが、14−16話に関しては、15話を軸にした連続性のあるエピソードとして組み込まれたものかと思います。
で、そういう軌道変更を控えていたという前提で見ると、13話のやっつけ感も、高井戸を始末した感も、なんとなく腑に落ちてくる(笑)
にしても、情緒不安定なJPさんはヤバすぎるので、誰か早く何とかしてください。
次回、初公開JP基地!
よりも、また新しい武器持っているのが気になる(笑)
ところでジャンパーソンの出鱈目な武装展開はどうにも『宇宙家族カールビンソン』(あさりよしとお)の、おとうさん、を思い出すのですが、あれやっぱり、位相空間に収納しているんですかね。