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『仮面ライダーブレイド』感想20

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第33話「青春にブレーキはいらない」◆ (監督:息邦夫 脚本:會川昇
ぶつかり合う、ジャックフォームとジャックフォーム。
これまで発動するとすぐに必殺技だったので、本格的な立ち回りは初ですが、翼が軟質パーツで、マントみたいにはためくという造形は面白い。
「剣崎! おまえは相川始に取り込まれかけているんだ。目を覚ませ!」
成る程、駄目師匠的には今回は、洗脳されそうになっている後輩を助けるという、かつての自分と逆の立場で重ね合わせて盛り上がっているわけですね。さすがにいきなり、本気(ジャックフォーム)の殴り合いを始めるには根拠薄弱かと思っていたのですが、これで納得。
ちなみに、もし剣崎が本当に取り込まれそうになっているとしたら、原因は人類の始祖たるヒューマンアンデッド洗脳ウィルスの可能性が高いわけですが(笑)
ギャレンは必殺の空中火炎弾を放つが、それを防ぎきるブレイド
「しのいだ?! 俺の攻撃を」
橘さん、格好良く舞い上がったのに大ショック(笑)
そして、左の頬をはたかれたら、右の拳で思い切り殴り返すのが、剣崎クオリティ。
ブレイドはフライング電光斬りを発動し、研究所でそれをモニターする忍者。
「五体を超えるアンデッドのパワーを一気にぶつける。――それがジャックフォーム」
「違う! これはただのジャックフォームじゃない」
自分に言い訳しながら、さくっと撃墜されるギャレン。落ちていくギャレンを見下ろすブレイドの顔カットが笑えます(笑)
剣崎一真、どこまでもライダーに容赦のない男。
「これが剣崎の潜在能力」
「だがワタシは、ブレイドに、負けない」
闇の中でそれを見つめる、忍者と忍者アンデッド。すっかりヒロインモードで戦闘の趨勢を見つめていた始が苦しみだして倒れ、その間にすごすご撤退したへたれは忍者からの電話を受ける。そして、農場でジョーカーについて意見を交換する剣崎。ジョーカーは確かに世界を滅ぼす存在なのかもしれない、だが――
「でもあいつは、ジョーカーである自分を、忌まわしく感じている。あいつはジョーカーに戻りたくない。だから人類を滅ぼす事もない。俺はそう信じている」
ここに来て「悪に生まれた存在は悪なのか」的なテーマが顔を出し、これは前半戦から會川脚本で散りばめられていた「運命」というキーワードとクロスしそう。
物語を通してキャラクターを描くというのは、一つには「選択」と「変化」を描く事だと思っているのですが、“変わらないもの”が多いアンデッドにおいて、お花アンデッドに虎太郎との関係を通じて一つの「変化」が描かれたのは會川脚本の25話でしたし、その辺り、意識して織り込んでいるのだと思われます。
忍者研究所に呼び出された橘は、忍者が剣崎をストーキングしていた事実を知るとともに、忍者アンデッドとご対面。
「私が作った」
剣崎を襲い、ライダーシステムでは封印不能な謎のアンデッドの正体……それは広瀬父が不死の秘密を研究する過程で、アンデッドの細胞と人間のデータから生み出した人造アンデッド、トライアルDであった。
忍者は橘に、現状、ジョーカーよりも剣崎の方が危険であると説明。剣崎を救う為には力尽くでもライダーシステムから切り離して保護しなくてはいけない、とトライアルDと協力して“剣崎を救う”ように剣崎の秘密について語る――。
「ジョーカーとブレイド……さーて、どうやって滅茶苦茶にしてやろうかな」
茶店を遠目にほくそ笑むキングは、チンピラにからまれていた睦月彼女を面白半分に助け、チンピラをいたぶっていた所を、彼女から事情を聞いた剣崎と遭遇。
キングは役回りは非常に面白いのですが、どうにも演技がなぁ……若いキャストだから仕方のない面はあるのですが、どうも、劇中における重要性に対して役者が噛み合っておらず、勿体ない。
始が苦しんでいるのは怪我や病気ではなく、今までアンデッドカードの力で押さえ込んでいたジョーカーの本性を強引に押さえつけている為だ、とキングから聞かされた剣崎は、ブレイドに変身。始のカードを取り返そうとキングに戦いを挑むが、やはりその攻撃はキングに届かない。
「人類の敵であるジョーカーを救う為に、僕を倒そうなんて。正義の味方としちゃあ、矛盾だな」
ブレイドはジャックフォームを発動するが、カブトムシの角が剣に変わるという格好いい演出でアンデッドの姿へ変わったキングに、フライング電光斬りをカウンターで破られ、変身解除。戦闘の反応をサーチした農場の2人は、ブレイドの反応が消失した事に気付く。
「まさか、剣崎くん……」
「橘さんは、頼りにならないし」
遂に
「橘さんは、頼りにならないし」
広瀬さんが
「橘さんは、頼りにならないし」
断定した!!!
虎太郎と広瀬は剣崎を探しに飛び出し、ダメージを負って転がっていた剣崎は、川岸で目を覚ます。
始を救うのは間違っているのか? 自分の中の迷いが力を鈍らせているのか? キングに一方的に叩きのめされた剣崎は惑いを見せるが、まあ、言っている事が正しい方が必ず勝つ、みたいなそんな世界はそれはそれで困るので、そういう事ではないと思います。
そこへ突然の爆発。
「剣崎、おまえは許されない」
再び現れたトライアルDに対し変身したブレイドは、バイクで轢いてみる。
アンデッドだし、まぁいいか
思い切り吹っ飛ぶトライアルDだったが、またも封印カードは効果を発揮せず、再起動。トライアルDのビーム攻撃を受けてバイクが吹き飛び、変身の解けた剣崎はやってきた広瀬と虎太郎に回収されるが、トライアルDが走行中の車を攻撃。数台の車が巻き込まれ……と、火薬からカースタントと、今作では珍しいアクション。
虎太郎達や一般人を巻き込まない為に車から離れた剣崎は、橘と遭遇。
「橘さん。ヤツです! あの封印できないアンデッドが!」
「ヤツの名はトライアルD。おまえを追うために生まれた」
忍者の言葉に従い、トライアルDと協働する橘。果たして、剣崎の秘密とは何なのか……?
そして、ジョーカーに戻る事を拒否し、「戻らない……二度と……あの姿には……」とうなされる始は、見舞いに来た剣崎が枕元に置いていった一枚のアンデッドカードを目に留める――。


◆第34話「ブレイド、誰が為の拳」◆ (監督:息邦夫 脚本:會川昇
「剣崎! おまえはもう戦ってはならない」
剣崎が変身する→トライアルDが問答無用で攻撃してくる→周囲が巻き込まれる、となんかテロリスト的な理屈で、剣崎を止めようとする役立たず。
「なぜ俺が危険なんですか?!」
「おまえは……ライダーになってはいけない人間だったんだよ」
説明の為に剣崎を忍者研究所に連れていこうとする橘だったが、逆に腕を取られて襟首掴まれて足払いで地面に叩きつけられる。
せんぱーい、へたれが感染するんで、底辺が気安く触らないで貰えます?
苦しむ始を救う為には、キングを倒してカードを取り戻すしかない。その為には、ブレイドに変身しないわけにはいかない……!
「剣崎! このままではおまえは!!」
橘の叫びも耳に届かず、農場へ戻った剣崎はアンデッドサーチャーを自前のノートPCにコピー。トライアルDの襲撃に巻き込まないように、とわざと憎まれ口を叩いて、ひとり農場を飛び出していく。
その頃、喫茶店にやってくる睦月。最近は喫茶店で張っていたらしい彼女は睦月が自分に会いにきてくれたと喜ぶが、すげない態度に平手打ち。そんな彼女を叩こうとする睦月を始が止め、2人は外へ……彼女からすると、行方不明の彼氏と再会したら目的が自分ではなくランニングシャツの男だったという、超ハードプレイ。
毒蜘蛛さんには乙女日記公開みたいな羞恥プレイは受けるし、段々、純粋に可哀想な娘になってきました。
「楽しみだなぁ。ジョーカーのカードを封印したらどんなカードになるんだろうな。最後の切り札なんだろ?」
「俺をカード呼ばわりするな」
この台詞も前回、そしてここまでの流れと呼応しているのでしょうが、ジョーカーとして生まれ、本能の命ずるままに戦い、ジョーカー(切り札)である事、以外に意味を持たなかった存在が、相川始としてのアイデンティティを得ていく……という流れがうまく出てきました。ここに来てようやく、始さんの闘争本能の赴くままに戦うバトルジャンキー的性格が、物語と噛み合って活きる形に。
巧くまとめているのは會川昇のテクニックなのですが、設定関係はしっかり前半から拾っているわけですし、基本のストーリーラインはプロデューサー始めスタッフ全体で色々と絡みながら作っている筈ですし、こうなると逆に、最初から真っ当な脚本陣を揃えて書いていたらどうなっていたのだろう、と思ってしまいます(笑)
「俺は、最強のライダーだ。いつまでそんな口を叩いている」
人間の姿のまま抵抗する始を、レンゲルに変身して吹き飛ばす睦月。
「こんなものは、本当の強さじゃない」
叩き伏せられた始は、一瞬ジョーカーの姿になるが(道化師モチーフのデザインと思われますが、そこはかとなく、後のアントホッパーイマジン似)、栗原母子や剣崎、人間との触れ合いが、その解放を押しとどめる。
「俺は、ジョーカーには戻らない……」
立ち直った始は剣崎が置いていった 要らない 友情のカードを手にし、ベルトへ通すと、その力で狼アンデッドに変身し、反撃開始。
「本当に強いのは!」
死の間際に愛する家族を想ったもの――。
「強いのは!」
己の命を懸けて、他人を守ろうと戦うもの――。
「人の思いだ!!」
狼ラッシュによりレンゲルを変身解除に追い込んだ始だったが、苦しみだしてその場に倒れる。そして睦月の耳に届く、「助けて、睦月!」という彼女の声。始を置いて声の方向へと向かった睦月が目にしたのは気絶して倒れた彼女と、それを見下ろすキングの姿。
「なーんだ、つまんない。やっぱりその子の事、心配なんだ。でも、人間の心を残してちゃ、ジョーカーには勝てないよ」
睦月を嘲弄したキングは、カリスのカードを睦月へ向けて投げ捨てると姿を消す……。
道に倒れた彼女を上からロングで撮ってカメラ引いていったり、逆に青空を背景にキングを下から撮ったり、高低差を活かした面白いカットが続くシーンなのですが、ばらまかれたカードを睦月が拾う姿が、どうしても間抜け(笑)
一方、久々に宿無しになった剣崎は、街をフラフラしていた。
(みんな……俺に近づかないでくれ……俺の側は、危険なんだ……)
アンデッドが基本通り魔的であり、ヒーローの周辺人物が狙われる、という構図が存在しなかった為(まあ実際には、虎太郎と栗原母子は狙われていますが)、剣崎が自分の戦いに周囲が巻き込まれる可能性に強いショックを受ける、というのは、今作の構造を逆手に取った所。
剣崎には何か事情があったに違いない、と考える虎太郎と広瀬は、キングに対するある仕掛けを終えると、虎太郎はタマネギバイクを修理し、広瀬は剣崎を探しに行こうとする。そこで役立たずがやってきてトライアルDの危険性を説明するが、
「剣崎くんが危険なら、側にいてあげるのが仲間でしょ!」
と振り切って出て行く広瀬。
えー前回と今回で、めでたく広瀬さんの「仲間」カテゴリから、橘さんが外れました。
そして広瀬は、長石階段で転がっていた剣崎を発見する。
「来ないでくれ!」
「バカにしないでよ!」
1人で全てを背負い込もうとする剣崎に、自分達では役に立たないのか、と詰め寄る広瀬。
仮面ライダーはみんなを守らなくちゃいけないのに、俺が居るから、被害が広がるなんて、それじゃライダー失格だ!」
剣崎が「仮面ライダーであろうとする事」にこだわるあまり、自らのヒーロー像に縛られる、というのはキャラクターの特性を生かし、無神経で不器用な剣崎の思わぬ一番弱い所を突いた、面白い展開。
「キングだって強い。勝てるかどうかわからないし……」
状況に追い詰められ、弱音を吐く剣崎に、広瀬は平手打ち。

「剣崎くん、あなたの仕事は?」
「……仮面ライダー
仮面ライダーの目的は?」
「アンデッドを封印する事」
「剣崎くん、貴方は自分1人で戦ってるんじゃない。戦えないあたし達の代わりに、戦ってくれてる」

広瀬さんの説得に、農場でバイクを修理する虎太郎の姿がオーバーラップ。

「あたし達は、ずっと貴方を見てきた。どんなに苦しんで戦ってきたかも知ってる。だから、他の誰かが否定しても、あたし達だけは言える。

――貴方は仮面ライダーだって」
橘さん大好きだけど基本片思い、“守りたい”という想いが強すぎるゆえに独り相撲に陥りがちだった暴走系主人公・剣崎一真が、改めて身近な仲間達(ぽんこつトリオ)の存在を認識し、自分が1人で……いや、仮面ライダーだけが戦っているわけではない事を知る。
確かに、アンデッドと向き合って戦うのは仮面ライダーの仕事だ。
だが、志を一つに、それを支えてくれる者達が居る。
そして、支えてくれる者が居るからこそ、守る者は、より強い力を得る。
26話(ジャックフォーム誕生回)において、《平成ライダー》テーゼに乗っ取り、古典的な英雄的正義(大義)と現代的な個人的正義の摺り合わせを行った結果、剣崎の個人的正義がまんま英雄的正義なので、そこを再確認する必要はあったのだろうか、みたいな展開になってしまった今作ですが、ここでその剣崎の英雄的正義を支える名分を周辺人物の個人的なものとするという、凄い荒技を繰り出してきました。
正義の背景を自分自身の中にしか持たなかった剣崎が、そんな自分の正義を支えてくれる人達の存在に気付く事で、ヒーローとして一つ脱皮する。まあ、非常にパーソナルな支点ではあるのですが、ここで改めて、仮面ライダーブレイドというヒーローが、立脚。
恐らく当初、外から見ていてあれがこれが……というのもあったのかもとは思うのですが、そういった岡目八目的な部分を感じさせつつも、虎太郎と広瀬の意義を、しっかりと劇的に盛り込んできたのはお見事。
剣崎が「仮面ライダー」としての自分の戦いを再認識した頃、今日もネットサーフィンを満喫中のキングは、周囲の視線に居心地の悪さを感じていた。キングに携帯電話を向けながら、後をついてぞろぞろと移動する人々により、キングは自分が、「悪い人に襲われていた広瀬さんを助けて名前も言わずに去って行った男の子」としてネットで話題になっている事を知る。
「やっほー、あたしのヒーロー。――貴方のやり方、真似させてもらったわけ」
広瀬は虎太郎の描いた似顔絵と一緒に、その男の子を探している、という偽情報をネットにばらまき、キングの行方を追っていたのである。
虎太郎の似顔絵技能が久々に役に立ち、前回キングが睦月彼女を助けたのも取り込みつつ、広瀬さんの台詞にも皮肉の効いた、見事な展開。
広瀬と共にやってきた剣崎は、衆人環視の中で躊躇いなくベルトを装着。
「いいの? みんな見てるよ?」
「俺は仮面ライダーだ。――変身」
開き直ったバカは手に負えない(笑)
まあ、つい先程まで周辺の被害を凄く気にしていたのに、急に割り切り過ぎな気はしますが(^^; ただ同時にこれは、改めて仮面ライダーとして人々を守る、という剣崎の決意表明でもあります。
キングもアンデッドの本性を見せて人々は逃げだし、戦闘開始。開始早々、コーカサスアンデッドの特殊攻撃により全てのカードを奪われたブレイドは、しかしそれでも素手で突撃する。
「君はアンデッドの力を借りていただけ。今は無力だ」
「たとえカードが一枚も無くても! おまえを封印できる筈だ! 俺に……ライダーの資格があるなら!」
絶対防御を誇るコーカサスアンデッドに、想いを込めた拳をひたすら叩きつけるブレイド
微妙に橘さんの台詞を間違えて受け止めている気がするのですが、この齟齬は故意か。
「戦えない、全ての人の為に! ――俺が戦う!!」
心に剣、輝く勇気――たとえ戦う拳を持たなくとも、人の心には、闇に負けない輝く思いの力がある。そのBRAVEを力とし、影を切り裂くBLADEとなる。
それが、仮面ライダー
遂にブレイドの連打がコーカサスを後ずさりさせ、一撃が顔面を捉える。コーカサスの剣を奪ったブレイドは一気に反撃へ転じ、砕け散る黄金盾。ここで、落ちた自分の剣を拾っての、二刀流の構えは非常に格好良かった。ブレイドは斬撃ラッシュでコーカサスを撃破、飛び散るカードは広瀬さんが回収し、「気を付けなよ。レンゲルのように、封印したつもりで、僕に支配されないようにね」と、最後まで性格の悪い台詞を残したスペードのキングの封印に成功する。
「13枚のカードを手にしたか……」
戦いの様子をモニターする忍者と役立たず。そしてブレイドに襲いかかるトライアルD。
「キング、俺に力を貸してもらうぞ」
ブレイドは、封印したばかりのキングのカードをスロットイン。反発を抑え込み、新たな姿へと変貌する――。


――エボリューション・キング――

13枚のカードがブレイドの全身に融合し、今、黄金の光を纏い、正義の剣は王の力を手に入れる!
「これが、キングフォーム……」
「いや。彼は13体のアンデッドと同時に融合している」
「そんな事が」
「普通ならありえない。だが彼は……」
迫り来るトライアルDに対し、これも大剣へと姿を変えた武器に次々と5枚のカードをセットするキングブレイド。10・J・Q・K――そしてA。解き放たれるは「ロイヤルストレートフラッシュ」の力や如何に? という所で、続く。
先週配信の2話分は情報量が一気に多すぎてごちゃごちゃしてしまいましたが、それを踏まえての怒濤の展開で、面白かったです。
やはりヒーロー物は、「ヒーローとは如何なる存在か」を描いてこそだな、と。それは特に台詞で語るものとは限らず、「ドルフィーーーン!」みたいなアプローチなど、やり方は色々あるわけですが、後半戦早々、今作の致命的欠損であり舌足らずに過ぎた部分をしっかり埋めてきました。
何よりこう、降って湧いた?メインライターとしての立場への迸る気合いか、會川昇の「ヒーロー」への愛が滲み出ているのが良い。
まだ1クール以上残しているのに、スペードのカードが全部揃ってしまったり、ブレイドが考え得る最強フォームになってしまいましたが、ここからどう物語を転がしていくのか、お手並み拝見です。
ここに来て、結構な重要回を全く初見の監督でしたが、ロングのカット、カメラの斜め置きを多用しつつ、悪くない演出。ちょっと調べたら『ブレイド』自体には助監督でずっと参加していたという事で、納得。
次回、剣崎、ついにモテ?!