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『機動刑事ジバン』感想8

◆第9話「猫になった子犬」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:高久進
ブランコに乗る少年の主観映像が、なんかホラー気味。
そんな少年が公園で見つけた捨て犬……その犬が「にゃー」と鳴いた事から、思わぬ事件が幕を開ける。
その頃、セントラルシティ署管内で、狂犬病ウイルスの盗難事件が発生していた。それを盗んだのは、得意顔の秘書ズ。自分達で作れよ! と思ったら、どうやらまた間違えた様子……と、今回もバイオロンアジトはコメディ色強めで、高久先生的にはバイオロンは明るく楽しくただれた組織の模様です。
……もう少し、全体で色彩を統一してほしいんですが(笑)
愉快な部下達を抱えたデカダンな男ギバ様の今回の計画は、「ペット凶暴化作戦」。
ペットが人間に甘えているのが気に入らないので野生を取り戻させて人間共に歯向かわせるのだ!
……えーなんかそれ、数年前に別の組織の偉い人も主張していたような。
(※『超人機メタルダー』第29話「ある哀しいのら犬の物語」。脚本:中原朗
バイオロンは街でペットを誘拐すると、狂犬病ウイルス他、様々なウイルスを混ぜ合わせて培養した新型ウイルスを注射し、凶暴化をはかっていた。研究施設へ足を運んだギバ様、実験の経過にご満悦。今のところ、鳴き声が別の動物に変わっているだけですが、それでいいのか、キバ様。しかし、実験により猫の声で鳴くようになった犬が逃げ出した事を知り、慌ててその回収を指示する。少年に拾われたにゃーと鳴く子犬は、たまたまセントラルシティ署を取材にしていたTV局により、ニュースで報道される事に。
セントラルシティ署、いつも珍事件と怪事件が持ち上がっているいわくつきの警察署扱いされているのですが、
バイオロンのせいか。
というか因果関係の為にむしろ、バイオロンがご近所の愉快でただれた悪の組織みたいな扱いに。
保健所の職員に化けたバイオロンはまんまと子犬の回収に成功するが、それを取り返すジバン。犬を少年に返す直人だが、今度は疫病が流行っていると動物を集めて回っている怪しげな獣医と接触し、その後を追う。
この辺り延々と間の抜けたやり取りが続くのですが、高久回だけ露骨にノリが違うので、未だ内部の統制は取れていない様子(^^; バラエティ豊かと、統一感が無いのは似ているようで違うのですが、今作はどうにも後者。
直人が獣医を追っている間に、バイオロン施設に捕まっている親犬の遠吠えを聞いた子犬が走り出すシーンは急にメルヘン演出になり、前作『世界忍者戦ジライヤ』で切れ味を見せていた三ツ村監督にも、どうも困惑が見えます(^^; 90年前後の<メタルヒーロー>シリーズの演出陣では最も信頼できる監督だと思っていますが、今回、全く冴えない。
少年と子犬を探すジバンは、「耳をすまして鈴の音を聞いてみて」というまゆみちゃんの無茶ぶり指令に応えてアジトを発見し乗り込むが、サーチバスターを受ける前に自ら変身してしまう獣医/ハイエナノイド(笑)
ハイエナノイドは腹から口が飛び出すギミック(映画『エイリアン』のイメージか)など、なかなか凝った着ぐるみ。……非常に、動きにくそうですが。
少年が人質にされるが犬が突撃して少年を助け、電撃攻撃デストロンショックから、ジバンエンドで成敗。バイオロンによって作られたウイルスはジバンが処理し、アジトにあったワクチンで実験台にされていた動物たちの鳴き声も元に戻って大団円。
…………えー、あらすじ紹介の所に「小鳥が鶏に、ウサギが犬に、猫がライオンになってしまった!」と書いてあって、予告でもそんな事を言っていたような気がするのですが、見ている限り、「鳴き声が別の動物に変わっているだけ」なのですが、ギバ様はここから、何をどうするつもりだったのか。
確かに「実験の第一段階」みたいな事は言っていましたが、後どれぐらいのプロセスで、凶暴化したペットが人間を襲うようになる手筈だったのか。そもそも、子犬が「にゃー」と鳴くようになる、というプロセスは正しかったのか。
一番偉い人が思いつきで考えた作戦を実行すると、途中で止める人が居なくて困ります。
一方で、悪の組織はワンマン経営が最高に浪漫だとはつくづく思う次第であります。


◆第10話「パパはパパじゃない!?」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:藤井邦夫)
冒頭、まゆみちゃんの夢のシーンは、小林義明演出のような、不気味着ぐるみワールド(笑)
そして、まゆみちゃんの王子様は、直人ではない事が発覚。
お兄ちゃん、アイドルに負ける!
世間では、人間の頭脳を飛躍的に活性化させる天才バンダナが大ブーム。
このままでは人間が生意気に賢くなってしまうと、秘書ズがご注進するが、不敵な笑みを浮かべるギバ様。
「心配するな、もう手は打ってある」
実は天才バンダナは、本来の開発者・天童博士がその副作用に気付いて開発を中止した後で、博士に化けたアクムノイドが世間に広めたものだった。そしてアクムノイドの能力により、バンダナ装着者が次々と悪夢に襲われる。
コメディリリーフ村松刑事は、ちょっとHな夢を見ていた所を夢の中で怪物に襲われ、騒動の通報で駆けつけた女刑事に一本背負いをくらってアスファルトに思い切り叩きつけられる羽目に。
村松刑事は7−8話と出てこなかったので、あわやフォージャスティスされたかと思ってドキドキしましたが、前回今回と無事に連続出場。…………まあ、フォージャスティスされても特に問題は無かったのですけど(^^;
代わりに課長の存在が消えましたが、こちらは村松刑事よりも更に滑っていたので、まだこちらの方がマシか。
今作、コメディ部分が前後と噛み合わないテンションで強引に挟まれるのがどうにも70年代テイストなのですが、どうしてそんな事になったのか(^^;
バンダナに付着した物質に気付いた直人はそれを基地で調査し、中枢神経を刺激するバイオロン反応を検知する。ギバ様はジバンを恐れつつも物的証拠を毎度よく残すのは、探偵と怪盗のような関係性を感じます。デカダンでワンマンとなれば、あと求めるものはスリルだけなので仕方がない。
「そのパワー、貴様バイオロンの怪物だな」
研究室へ踏み込まれた天童博士/アクムノイドは直人を投げ飛ばすとあっさり正体を現し、もはやサーチバスターの事は忘れた方がいいのかもしれない(笑) 黒いガスを吹きかけられた直人と洋子は悪夢世界に引きずり込まれるが、銃がまぐれ当たりで解放され、悪夢ノイドは逃亡。追いかけるジバンだったが、戦闘員のバズーカ攻撃などを受けている内に行方を見失ってしまう。
本物の父はどこに居るのか……博士の娘は、博士が最初に作ったオリジナルの天才バンダナを装着すると、自ら夢を見る事で城北のフラワー公園を幻視する。
突然、超能力活性化装置と化す天才バンダナ。一応、よく当たる夢占いとか伏線だったのかとは思いますが、〔地点A(よく当たる夢占い)〕と〔地点B(父の居場所を夢見)〕を、天才バンダナ(脳を活性化)によるワープ航法で繋ぐという構成が、悪い意味でミラクルすぎます(笑)
脳が活性化されて元からあった娘の第六感が強化されて父を思う娘の愛のパワー! って物凄く藤井ワールドですが。
娘の夢見を頼りにフラワー公園へ向かったジバンはバイオロン反応を検知し、地下基地で倒れていた天童博士を発見。
すり替わった相手をいちいち何の意味もなく生かしておくバイオロンは、案外と人道的で侮れません。
博士を救出するもアクムノイドに襲われたジバンは、悪夢世界へ飲み込まれて攻撃を受けるが、手帳でバイクを呼び出し、外部からビーム攻撃で強制脱出。
……え、あれ、今回のアクション的盛り上がり所はここではなかったのか!(^^;
悪夢世界を脱出したジバンは対バイオロン法を読み上げ、悪夢ノイドと直接対決。
本日のバイオロン怪人ビックリドッキリギミックは、
頭が割れてびーーーむ!
バイオノイド着ぐるみは、毎度変形路線で行くのでしょうか。差し替え・追加パーツにしても、ちょっぴり豪華。
悪夢ノイドは、更にアメーバ攻撃や分身攻撃を繰り出すが、分身をあっさり見破られてジバンエンド。天童博士はジバンの手によって救出され、親子は無事に再会するのであった。
先輩に「いったい誰が博士を助けたのかしら?」と問われて挙動不審になる直人、は秘密のヒーローのパターンの一つでありますが、しばらくこの、怪人撃破後に警察がやってきて、直人が適当に誤魔化す路線になるのでしょうか。
洋子先輩は、
「あなたは弱い者が必要なのよ。弱い者の面倒を見る事で、自分が上に立てるから」
で、凄く嫌な感じです(笑)
最後は久々に、まゆみちゃんといちゃいちゃエンド。使えない年増に、ヒロインの座は渡さない!
だいぶ見慣れてきましたが、前作『ジライヤ』が割と意欲的な作風だったのに対し、基本のストーリーラインが5年ぐらい巻き戻っている感じなのは、意識的なものなのではありましょうが……少々、戻しすぎた気はするのですが。
次回、無駄に謎だったジバン誕生編。