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『魔法戦隊マジレンジャー』感想8

◆Stage.11「吸血鬼の夜〜マジーロ・マジカ〜」◆ (監督:竹本昇 脚本:横手美智子
「ちょっと校舎裏までツラ貸せや」的なウルさんの声を魁が聞き、呼び出された場所に赴いた5人。魔法戦隊会議をすっぽかしてデートから帰って以来様子のおかしい芳香は、生身で次々と戦闘員を撃破する、謎のパワーを見せる。
「ふっ、見違えたぞ、桃色の魔法使い」
ウルさん、目が節穴疑惑。
巨大化したウルさんに対し、5人も魔人化し、珍しい、魔人状態での格闘戦。大きさの違いなども表現しており面白かったのですが、ウルさんは夜中に地上に繰り出して喧嘩ふっかけてきて、ますます迷走の度合いを高めます。
ウルさんはウル皇帝を発動し、マジレンジャーはマジキングになろうとするが、日光を浴びた芳香が苦しみだして変身が解けてしまう。
「話にもならんな。俺が戦いたかったのは腑抜けの集まりではない!」
芳香を心配する5人に存在を完全にスルーされたウルさん、腹いせに緑魔人にダメージを与えて、帰宅。
一番駄目な宿敵パターンまっしぐら。
職場に帰ると当然ブラさんに因縁をつけられるが、手を抜いているのではなく、成長して強くなっていくマジレンジャーが、最も大きな力を得た時に潰すのだ、と言い訳。
とりあえずこの、何となく喧嘩しにきては思わせぶりな発言などをしながら帰って行くウルさん、とにかくむしゃくしゃしてストレスを溜めているブラさん、というのが噛み合わせが異常に悪い上にウルさんが物語都合だけで動かされすぎで、インフェルシアのシーンが全く面白くないのが非常にマイナス。
せめて<門>がらみの話を組み込んでくれればいいのですが、全く出てこないので、相変わらずインフェルシアが適当に人間に嫌がらせしているだけにしか見えないのも、極めて困りものです。
ウルさんを印象づけたいのか、<門>については詳しく決まっていないかのどちらか(或いは両方)だと思うのですが、現状、ウルさんは出せば出すほど株価が下がっていくので、見事に逆効果。
夜になって再び元気になった芳香の姿を見た翼は、様々な症状から芳香が「吸血鬼」になったのだと指摘する。
黄色が、頭使った!
兄者の説教回避の為に他の3人には秘密にしてほしいと頼まれた翼は、芳香の昨夜の行動から、怪しいライブハウスへと向かう事に。そこではなんと、ナイとメアが洗脳音楽を歌い、冥獣リーチ(直球でヒル)に人々の血を吸わせていた。リーチに血を吸われた人間は吸血鬼となり、完全な吸血鬼と化した人間は、日光を浴びただけで灰になってしまうのだ。
またも洗脳されかけた芳香だが、マジレンジャーとして人々を必死に救おうとする翼の姿に感銘を受け、これまでの自分の態度を反省。
「芳香、やるべきときはやるんだから! やるべき時はやる人に、なる!」
バージョンアップした芳香には新しい呪文がダウンロードされ、鋭敏感覚で逃げた冥獣の臭跡を追うと、全員合流。心を入れ替えた桃と、普段粗雑に扱われている姉に頼られて内心テンション上がっている黄色はノリノリで、謎の5人合体回転攻撃(映像的には、ジャッカーコバックとかに似ている)を発動。マジキングはその圧倒的な力で、自力で巨大化したリーチを撃破する。
復活したマジキングのアピール期間という事でか、2話続けて、キングが冥獣瞬殺。ウルさんの台詞(思い込み)に合わせて、マジレンジャーの魔法力の強化もイメージしているのかもしれませんが、そちらに関しては、階段3段飛ばしぐらいのペースの為、そう言われても納得は出来ません(^^;
人々は元に戻ってこれにて一件落着、かと思われたが、何故か芳香は元に戻らず、陽光を浴びて苦しみだすと兄妹へと襲いかかる。不敵に笑うバンキュリア……果たして、5色の魔法使い達の運命や如何に?!
2話でリタイアしかけた2人に焦点を合わせ、「マジレンジャーとしての戦い」への覚悟を改めて描いているのですが、今作に関しては正直、そこをつつき直すと傷口が広がるだけなので、見ないふりをした方が良かったと思います。かなり強制的かつ酷い成り行きで戦隊になった5人ですが、どう縫合しようとしても、あの1−2話というか母はあまりに酷すぎて、手術不能。しかも結局、黄色の戦う理由に母を持ってきてしまった為、単純に、黄色の方がマザコンにしか見えません(^^;
そこがキーなのはわかるのですが、キーの形が明らかにおかしい場合、それを振り捨てるのも勇気という気がします。
単発のエピソードとしては、翼が洗脳音楽に耐えた理由が全く言及されないのがマイナス。魔法使いである芳香もあっさり引っかかっているので、魔法使いだから、は理由になりませんし。末弟なら謎の力と主人公力でぎりぎり通らない事はありませんが、逆転に関わる肝心な部分なので、何かしらの理由付けは必要な部分だったかと思います。……あれか、ロックは悪魔の音楽だから、演歌しか許さない翼には通じなかったのか!


◆Stage.12「決意のしるし〜マージ・ジルマ・マジ・マジカ〜」◆ (監督:竹本昇 脚本:横手美智子
桃色の魔法使いの吸血鬼化に不満顔のウルザード
「俺が求めるのは、そんな勝利ではない」
……うーん、堂々バトルマニアなら、それはそれでいいのですが、それならもっと初登場時からそう描いておくべきで、どうしてもウルさんはその時々の物語展開に都合のいい自分ルールを発動する人になってしまっている為、発言に説得力がともないません。
何言っても説得力の無い人、というポジションならそれはそれで有りですが。
で、横に居るのが喧嘩大好きヤカン男なので、バトルマニアの役割はヤカンでいいじゃないか、というか、何故、3人中2人が喧嘩大好きなのか、と幹部の構成に甚だ疑問が。
それで面白くなっているのならいいのですが、今の所、全く面白くなっていないし(^^;
芳香を隠し部屋の結界に閉じ込める4人だったが、そこへまたもウルさんから呼び出しがかかり、激高して突撃する黄色。
「ほぅ、黄色の魔法使いよ。おまえがこれほどの力を隠し持っていたとはな。意外な喜びではないか」
口を開く度に株価が下がって、もはや凄いの領域。
一当たりして体脂肪率を下げたウルザードは、芳香の血を吸ったのはバンキュリアだと教えて去って行く。バンキュリアの正体は、不死にして絶大な力を持つクイーンバンパイア。4人がウルザードと戦っている内に芳香はバンキュリアの呼び出しで姿を消してしまい、翼はマンドラの指示により、クイーンバンパイアに対抗するマジックアイテムを作成する事に。
無事に薬の完成した翌朝……何故か元気な姿で帰ってくる芳香。だが芳香は未だバンキュリアに洗脳されており、兄妹に毒リンゴを食べさせようとしていたのだった。
「やっぱり……芳香ちゃんは、みんなにお土産なんか買ってきたりしないし、そんなに上手く、リンゴを剥ける筈がないわ」
またも暗黒面を発動する青、皮剥きはともかく、土産もあり得ないレベルなのか!
逃げ出した芳香を追った4人は、バンキュリアと遭遇。妙に格好いい音楽をバックに、4人vs洗脳ピンク&バンキュリアはぶつかりあう。バンキュリアの盾になる桃色の前に、マジックアイテムを打ち込めない黄色だったが、その必死の叫びが届き、一瞬だけ、きらっ☆ポーズを取った桃色が、ボウガンを寸前回避。マジックアイテムの直撃で弱った所にマジクロスブーメランを叩き込み、バンキュリアの撃破に成功するのであった(当然ラストで復活)。
マジクロスブーメランが凄くペンタフォースなのですが、魔人の時の必殺技はゴレンジャーハリケーンだし、前回がジャッカーコバックぽかった事を合わせて考えると、これは意図的なセルフパロディか。
バンキュリアの撃破を見て満足したウルさんが巨大化し、ウル皇帝とマジキングが激突。追い詰められるマジキングだったが、諦めない勇気に応えて新たな魔法がマジキングにダウンロードされ、大ジャンプから五つの魔法力を解き放って切りつけるキングカリバー天空魔法斬りが炸裂。ウルさんに皇帝モード解除レベルのダメージを与える事に成功する。
「そうか。これがお前達の真の力か。今日の所は去るとしよう。次の戦いを、楽しみにしているぞ」
もはやウルさんは、この短期間に、よくもこれだけダメな宿敵の台詞を連発できるな、と感心するレベル。
悲惨。
ウルさんはウルさんで長期的視野の目的はあるのでしょうが、それが全く劇中で提示されない為、ひたすらてきとーな自分ルールにしか見えません。こういうのは、「実は理由があった」から許されるわけではなく、「表向きの納得できる理由」が必要なのです。巧い構成はそこを落とさないのだけど、今作では丸っきり抜け落ちています。
前後編でようやく黄色が頭脳派ポジションに収まりましたが、赤緑と同じフォルダに入れるわけにはいかなかった青姉にもアピールポイントを作ってしまった結果、それほど、突出はしませんでした。そして、幼年期の桃との思い出とか強い絆とかあるのかと思ったらそういったものは描かれず、黄色は、ただ純粋にお姉ちゃん子に。
まあ、仲良きことは美しきかな、で良いのですが、もはや、この戦隊にクールポジションは必要あったのか(笑)