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『ロボット刑事』感想9

◆第17話「魔の泡に消されるな?!」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:中山昌一)
見所は、体を張りまくるモグルマン。
公園の砂場に突如現れたバドーの怪ロボット・モグルマンは、遊んでいた子供達と、通りすがりの幼稚園バスを溶解泡で溶かし去ってしまう。それを目撃した、これも通りすがりの芝家長女は科学捜査室に電話をするが、
「そんな馬鹿な! いい加減な事を言うんじゃない」
→(条件反射)
「本当よお父さん! 娘の言うこと信じないの?!」
「むむ、夢みたいな話だが、おまえが言うんだ、すぐ調べに行く」
→(反省)
……お父さん(笑)
幼稚園や保護者からは確かに行方不明の届け出が出ており、跡形もなく消失したバスは、いかなる手段で消されてしまったのか。
「またバドーロボットの仕業か……」
「なんですってオヤジさん?」
「何も言っとらん、向こうを見てこい」
Kは公園で、溶けたスコップとバケツを発見。
「これはやっぱり……」
「バドーの仕業だって言うんだろ? ……オヤジさんもそう言ってた」
両者の間で、ニヤニヤする新條さんがいいポジション。
「芝刑事が? 本当ですか?」
「口先じゃガミガミ言ってるけどな。オヤジさんは……」
「何を喋ってるんだ。何か掴めたらすぐ報告するんだ」
「ははっ、あのこれ、バドーの……」
「馬鹿! バドーと決まったわけじゃない」
ここまで物語が進んできて未だにバドーを認めないとその方がおかしいわけですが、芝刑事の変化を、やや遠回しに入れているのが秀逸。今回、中山脚本にしては、芝刑事の使い方が面白い。また、微妙な台詞回しの巧さは、ベテランの役者さんがさすがの味。
モグルマンによる大量殺人……それは、銀行強盗を企む2人組への売り込みの為のデモンストレーションであった。
「さあ、この契約書に、サインするのだ」
「も、もし、断ったら?」
「バドーの存在を知ったおまえ達を、殺す」
おい(笑)
まあ、首領とモグルマンの登場前に、2人組が既にバドーの話をしていたので、もともと興味はあったようですが。
モグルマンは間抜けな名前ながら、頭部のドリルがちゃんと回転するなど、割と凝った造形。
今回もKと怪ロボットの戦いは、アクション盛りだくさん。
Kが車のボンネットの上で鞍馬の要領で体をひねりながら、両足で潜るマンの首を挟み込んで投げに行くとか、凄い。その後、戦場を移すわけでもカメラ位置が大きく変わるわけでもないのに、不自然な繋ぎでカットが切り替わるのですが、ヘッドシザーズ・ホイップが綺麗に決まりすぎて、着ぐるみに不具合でも出たのか?(^^;
Kは潜るマンの溶解泡を全身に浴びせられるが、両手から出すジェット水流でこれを洗い流す。切り札を破られた潜るマンはドリル攻撃を繰り出した後、地面を掘って逃走。翌日、目撃者の少年を思いっきり囮に使ったKは、再び潜るマンと激突する。
30秒ぐらい解説インターバルを挟んで、結局またひたすら殴り合いの投げ飛ばし合いという、凄い構成(笑)
ただ、後半戦からのアクション特盛りはかなり力が入っていて、凝った見せ方。派手な武装もCGエフェクトも無い中、ひたすら、殴る・蹴る・投げる・回る・転がる・飛ぶによる一騎打ちを追求しており、40年前ながらなかなかの見応えです。
子供の声援を受けてKが根性見せるという、子供のヒーローアピールが入り、潜るマンを海へ放り投げるK。
本気で辛そうな感じの潜るマンは何とか岸に這い上がると、再びドリルで逃走するのであった。
……かつてここまで、Kに好き放題に叩きのめされた怪ロボットが居ただろうか。
Kは依頼人を突き止める為に探知装置で潜るマンを追い、新條と犯人グループを追い詰める事に。
「我々とはなんだ、我々とは。あの機械野郎は人間並みに勘定するんじゃねえと、俺がいつも言ってるだろ」
Kを「我々」と呼んで同列に扱い、一緒に犯人を捕まえるという新條に対し、心の狭い所を見せる芝刑事(笑) 前半、Kに寄りすぎた反作用かと思われます。
目撃者の抹殺に失敗し、チンピラ達のアジトに逃げ帰った潜るマンは、次の襲撃予定地の近くに、水が無いかを気にしていた(笑)
「水に濡れると、俺の泡は効かなくなるんでな」
「やに引っ込み思案の事をおっしゃるが、あの子供の始末だけは、確かにつけていただけたんでしょうね」
「うむ、それは大丈夫だ」
嘘ついたーーー(笑)
「本当ですね?」
「俺を信用せんのか!」
念を押されて、逆ギレ(笑)
「モグルマン! 嘘をつくな」
だがその時、顔を覗かせた新條が、外から容赦ないツッコミを入れる。
「これは一体どういう事です。約束が違うじゃありませんか?」
「心配するな。俺についてこい」
これは駄目だオーラを全身から放ちながら、警察の囲みを強行突破しようとする潜るマンに浴びせられる警官隊の放水、そして登場するK。溶解泡を封じられた潜るマンは逃げるのが精一杯で、チンピラ2人は敢えなく新條らによって逮捕される。
潜るマンがあまりにアレなので達成感が今ひとつですが、これは珍しく、K&新條&一般警察がチームワークで犯人逮捕、という事でいいのか。アクション大重視の中山回で、こういうシチュエーションを入れてきたのは、面白い。
Kは潜るマンの逃げた穴に爆弾を放り込み、川の堰でのROUND3、スタート!
さすがに長尺の戦闘が1話で3回目になると、少々厳しくなってきます(^^; あと、よくある話ですが、川での戦いは、結局動きが重くなって、あまり面白くならない。また、敢えて?川の音を入れたかったのか、途中BGM無しでの戦闘なのですが、盛り上がりに限度があります(前座ならまだしも、クライマックスでは特に)。BGM、大事。
激しい攻防は続き、Kと潜るマンは全力で川の中を走った後、そのまま土手(割と傾斜が急)を駆け上り、同カットのまま続けて殴り合いに突入。
両者ちょっとへろへろして見えますが、多分、気のせいではない(笑)
本当に、プロレスの終盤みたいな事に。
最後は、またも地中脱出しようとした潜るマンが地面にドリルを突き立てた所を、速射機関銃で爆殺。
ナレーション「ようやくにして倒した、強力モグルマン」
……いや、かつてなく嬲り殺しだったよーな。
ナレーション「だが、バドーを倒さぬかぎり、悪ロボットの出現は絶える事がない。Kの目に、厳しい決意があった」
と、散々バトルに尺を取った挙げ句に、今作では珍しく、後始末シーン無しでそのままエンディング突入。また、公式には「悪ロボット」と呼称されるらしい事が判明しました。
物語に酷い破綻は無かったし、さすがにやりすぎでしたがアクションは見応えあったし、前半の芝−新條−Kのやり取りは良かったしで、中山脚本回としては割と秀作。……デモンストレーションの為だけに幼稚園児大量虐殺は、無駄に酷かったけど(^^;
で、OPのクレジット見てちょっと気になっていたので確認したのですが、Kの中の人は金田治かー!(通常時は中島律) そしてバドーロボットには、山岡淳二(主に)。後に東映ヒーロー作品のアクション監督として一時代を築く2人の、振り返れば超豪華マッチアップでした。今作は1970年に結成されたJACの、初の単独アクション担当作品だったそうで、肉弾戦への力の入り具合はその辺りも影響したのか。


◆第18話「バドーの冷凍作戦!!」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:中山昌一)
あらゆるものを瞬時に凍らせるが、3時間後には溶け去って痕跡の残らない冷凍ガスにより、資産家の孫兄弟が狙われ、兄は死亡するが弟は生き残る。弟の目撃証言により、バドーの怪ロボット・レイトーマンを追う科学捜査室だが、その魔手は、資産家本人に迫っていた……!
K、冷凍マンを轢く。
最近、毒ガスに苦しんでいた記憶はありますが、冷凍ガスは無効なKは、冷凍マンを痛めつけると発信器を取り付ける事に成功。新條刑事と一緒に冷凍マンを廃車置き場に追い詰めるが、発信器はぬいぐるみに付け替えられていた!
毎度便利に使われていた発信器、遂に見破られる(笑)
Kと新條がまんまと罠に引っかかっている間、冷凍マンによって殺されてしまう資産家。Kと新條はまたも芝家のお茶の間で正座して反省。
……ああ、40億円の金塊を奪われた際に芝刑事(科学捜査室そのもの)を叱責する立場の警察上層部が居ないのが気になっていたのですが(1話でだけ上司が出てきますが)、その辺りのキャスティングの都合で、Kと新條がミスした時にも、芝刑事が内輪で説教するしかないのか。
それがどうしてお茶の間かというと、なんだかんだで毎度登場する娘2人の出番確保という身も蓋もない理由かとは思われますが(^^;
「新條……俺がいつも言ってるだろ。人間の勘を大事にしろって。機械野郎なんか当てにするんじゃねえって」
久々に青い瞳になるKを見て、速攻でフォローに入る娘達(笑)
とうとう次女から
「お父さんなんか大っ嫌い!」
発言を受ける。
追い打ちで長女からも
「いいえ、私もお父さんの考えに反対です」
と告げられ、お父さん、大ピンチ。
芝刑事は慌てて娘2人を追い、他人の家のお茶の間で正座したまま取り残される刑事2人。
「K、俺はオヤジさんとは違うぞ。俺は、おまえを機械だなんて思ってない。おまえは人間だ。俺の友達だ」
新條さんにも裏切られたーーー(笑)
まあ前々回あたりからどうも、これまでなし崩しだったKと新條の相棒関係を補強しようとしている感じであり、その一環と思われます。少々、芝刑事が(表面上)悪人になりすぎましたが(^^; この辺り、「人間とロボット」というテーマ性に関しては、置いてはいるけど、それほど踏み込んでもいなかったりはしますが。
冷凍マンは生き残りの少年を狙って病院を襲撃するが、立ち直ったKによって阻止される。殺人の依頼者は遺産を独り占めしようとする資産家の若い後妻……だとカミナリマンの回と被りすぎると思ったのか、後妻は半強制的に契約を迫られたのであり、少年の殺害を止めようとし、自首しようとする、と一ひねり。
犯人側を単純な悪人にせずにドラマを肉付けしたのは良かったのですが、強引に契約を迫った上に、契約解除を求められて依頼人を始末しようとするなど、バドーがごく普通の悪の秘密結社になってしまったのは、いただけなかった所。首領自ら、「おまえの資産をいただくぞ」と宣告に来たりしていましたが、Kの活躍で、少し資金繰りが苦しいのか、バドー(^^;
前回がさすがに長すぎたと思ったのか、戦闘シーンはやや短め。冷凍マンの花火攻撃を冷凍マン主観映像で撮ったり、Kのラッシュで画面右手に冷凍マンが押し込まれていくのを、カメラ移動しながらワンカットで撮り続けたりなど、クライマックスバトルではちょっと面白いカメラワーク。
次回、沖縄編、なのか、言っているだけで、フェリーの上で終わるのか。