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『仮面ライダーキバ』感想19

先週分。
◆第29話「聖者の行進#我こそキング」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹
石田秀範×井上敏樹って、元々お互いの過剰装飾を面白がりすぎてあらぬ方向へ行きがちなのだけど、石田×井上×『キバ』は、食い合わせが悪すぎるなぁ。
好みもありますが、過剰演出が過ぎて正直のりにくい。
2008年――深央と再会し、かつてなく風呂場で浮かれる渡。
深央の登場によりヒロイン候補ピラミッドの底辺まで蹴り落とされた静香は嫉妬に狂い、渡と深央のデートの邪魔をするなど、ただの駄目かつ嫌な娘になっていた。コミカルな演出で誤魔化していますが、勝手に出た電話を取り次がないとか、やっている事はかなり悪質です(^^;
そして前回ファンガイアとの戦いで怪我をして入院した健吾は、指の具合がおかしい……と嫌な引き。
一方、恵を心配して実家の呉服屋に連れ戻そうとする弟・麻生光秀が登場。
首領S、多額の寄付金に目がくらんで恵を売る。
「心配するな。君を辞めさせたりはしない」
「じゃ寄付金は?」
「貰っておく」
「それでいいんですか?」
「有耶無耶にする」
…………首領Sは、劇中でも完全に人間の屑である事が隠されなくなっており、段々、ネタにしづらくなってきました。
なお弟の寄付金は宝くじを当てた事によるものだそうで、麻生家が資産家という事ではない様子。
既に死去が言明されている麻生ゆりですが、少なくとも子供を2人産んでいる事がわかりました。86年の成り行きが成り行きなので、場合によっては恵は養子の可能性もあるかと思っていたのですが、どうやらそういう事ではない模様。……まあ、滅茶苦茶複雑な家庭環境という可能性もありますが。
その頃、街ではテンガロンハットの男(ファンガイア)が、占い師や手品師などを次々と襲っては胃袋に収めていた。
「無から有を生み出すその力……本物か?」
どうやら、何らかの目的で「特殊な能力を持っている(と自称している/ように見える)人間」を襲っているようですが……バカだ。
なお、演じているのは、『ブレイド』終盤を好演で締めてくれた役立つクワガタアンデッドこと窪寺昭。変な服装だけど、格好いい。
1986年――紅家を掃除するゆり。2人はすっかり、ただの同棲バカップルと化していた。
だがゆりは、母の仇であるルークを倒せずにいる事に焦りを覚え、今の幸せを素直に受け入れられずにいた。そんな時、失恋山籠もりから帰還し、自然石割りを習得したのかしないのかルークと戦うもけちょんけちょんにされた次狼が、力、ラモン、そして音也に招集をかける。ここで力とラモンの正体を知るも、「ゆりの為」という殺し文句で、音也は対ルーク総力戦へ参加を決意する……。
なお次狼の立てた作戦は、4人でかかれば怖くない。
もう駄目だ。
戦う前から全員の命が風前の灯火みたいな計画だったが、作戦の内容を詰める前に音也と次狼はルークと遭遇してしまう。音也はイクサに変身するも例のごとく例のように粗大ゴミのような扱いを受け、その光景をゆりが目撃する――。
失恋レストランから久々の登場となった次狼ですが、おニャン子クラブを心の糧に傷を癒したのか、ゆりを心から愛していた自分に気付いたという事なのか、音也とのやり取りは、以前のじゃれ合いレベルに。
それはそれで悪くないのですが、そこへ至る葛藤とか過程をざっくり飛ばし気味なのも、今作の困った所です。もう一歩二歩、詰めてくれれば見ている側も登場人物の感情に乗っかりやすいのですが、概ね「ま、ほら、わかるだろ?」で進んでいってしまうので、置き去りになりがち。その上で過去と現在が交錯しつつ様々な要素が盛りだくさんなので、悪循環が累積しています。
……次狼に関してはいきなりルークに突撃している辺り、フラれたショックで「みんな星になってしまえ」状態という危惧もありますが。
2008年――閃いたタイムプレイを過去に行っていた事を思い出し、ゲームのアイデア枯渇に苦しむルークは、公園で絵本の読み聞かせを耳にする。
「そうか。いい事をすれば天国に行けるのか。天国……きっと楽しい所に違いない。よし、天国へ行くぞ。それにはまず、いい事をしなければ」
ルークはまあ……面白いから許す!(笑)
「いい事をしよう」と、トラックに轢かれそうになった子供を助けたルークは、恵と遭遇。母が追いかけてきた仇敵ルークを遂に目にした恵は激高してルークに立ち向かうが、勿論、半殺しにされる。
過去と現在でルークと戦う母と娘の映像ががシンクロし、そのシンクロした映像が、殴られたり引きずられたりで、こんな酷いシンクロのさせ方は初めて見ました(^^; とても、麻生母娘の本領発揮という感じもありますが(おぃ) この辺り、母娘がフィーチャーされているのは、映画合わせという事もあったのか(OPで、キバットが映画に言及)。
一方、渡は手品師を食い殺したテンガロンハットの男と接敵。「いずれチェックメイト・フォーのキングになる」と自称する男は、猪ファンガイアへと姿を変える――。


◆第30話「開演#キバの正体」◆ (監督:石田秀範 脚本:井上敏樹
エンペラーと互角の戦いを見せる猪は「決着はキングの座についてから」と姿を消し、ルークは「もっといい事をしなければ」と、恵を殴るだけ殴って帰宅。1986年では、次狼がサングラスをかけてルークを挑発し、何とかゆりの身を守る。
ルークは“物語に都合良く滅茶苦茶”なのですが、その滅茶苦茶さ加減がしっかりキャラクターとして成立しているのが良い所です。
猪ファンガイアの目的、それは人間の手で育てられているというファンガイアのキングを探し出す事にあった。人間として育てられていても、キングには何らかの特殊な力が目覚めている筈。それを倒し、自らがキングとしてファンガイアの頂点に立つ、という野望を持つ猪は次々と占い師や手品師をその牙にかけ、ビショップ(暑そう)と接触する。
ビショップいわく「野心が強すぎる」為にチェックメイト・フォーになれなかったという猪ですが、えー……バカだからではなくて? ……と思ったけど、ルークもバカだった。
……クイーンは仕事しないで遊び歩いているし、もしかしたら、凄く、ストレスの溜まる激務なのかもしれない、ビショップ。
まあここでは、これまで出れば瞬殺だったエンペラーとまともに戦闘になる猪の実力の理由付け、という感じですが。
ところで、これまで〔クイーン・ルーク・ビショップ・ナイト〕で「チェックメイト・フォー」だと思っていた(キングは別枠)のですが、〔キング・クイーン・ルーク・ビショップ〕で、「チェックメイト・フォー」なのかしら。
2008年――退院した健吾だが、腕の怪我の後遺症で以前のように指を動かせなくなり、ギターの道を断念せざるを得なくなっていた。渡がこれを黙って嘘をついていた事に激怒した健吾は、2回目の絶交宣言。
どう考えても責任があるのは、素人に適当に武器を持たせてファンガイアとの戦いにかり出した首領Sなので、渡は首領Sの後頭部にドッガハンマーの一撃くらい決めても許されると思う。
深央とは連絡が取れず、健吾との友情には特大の亀裂が入り、悩める渡の前に立つのは、元師匠。
久方ぶりのスーパー懺悔タイムが発動し、何故か2人で、風呂に。
渡の相談を受けた名護さんの話から、渡の恋が真剣なものだと知った静香は、深く反省。渡と深央を引き合わせ、渡の準備していた寄席デートへ送り込む。
「やっぱり私は、渡のお母さん役かな♪」
静香:リタイア
前回外道に堕ちすぎて、ファンガイアの餌食になりかねないレベルまで負債を貯めていた静香ですが、正気に戻って一気に借金返済。まあ実際の所、酷い目に遭って気分のいい立ち位置のキャラではないので、洒落の範疇でしたという事で済ませてこれは良かった。
深央/クイーンはちょっとした突っつきから洒落にならない展開に入る可能性の高い劇物なので、これはホッとしました。
ただこれで、渡の真人間レベル上昇に応じて“日常との接点”だったり“駄目人間の保護者役”だったりという、劇中の存在意義が失われつつあった静香は、ほぼ完全に意味を失い、場合によっては本当に物語からもリタイアか。華やぎ分は充分に多いですし、これ以上、賑やかし要員が必要な作品でも無いですし(^^;
そして、変にこの後作中で意味を持たせられるよりは、このままリタイアした方が安全という気もしないでもない。
擦れ違いとわだかまりの解消する渡と深央だったが、そんな2人が寄席に入っていく姿を、ビショップが見ていた。
「クイーン……まさかあの男と」
……ビショップは段々、娘を心配するお父さんみたいになってきたな!
1986年――嘘の情報でゆりを遠ざけ、ルークを探す音也。凄く通りすがり気味のクイーン(暑そう)と遭遇するが、遂にルークを発見し、法螺貝で愉快な仲間達を招集する。
クイーンがかつてなくぞんざいに、ほぼモブキャラのように出てきて邪険な扱いを受けるのですが、「今の件が片付いたらソロリサイタルしてやる」という音也の約束が伏線で、どうしても出したかったのか(^^;
「ど派手に行くぜおまえら!」
ルークへ一斉に襲いかかる音也と獣なカルテットだったが……全然、駄目だった。
4人をあっさりと一蹴し、かけていたサングラスを奪ってゲームクリアしたルークは大満足で帰宅し、後には4つの生ゴミが転がるのであった……。
2008年――モデルの仕事だけでは懐が厳しいのか、何故かADのバイトをしていた恵は、ルークと接触。そして番組の撮影中だったセ○的なマジシャンが、猪の餌食になる。恵を気絶させたルークは猪と戦い始め、そこへライジングイクサ、更にキバが参戦。
さすがにほどほど活躍を見せるライジングイクサだったが猪に逃げられ、ルークにフィーバーしようとしたエンペラーキバだが、その姿を見たルークは何故か笑いながら姿を消す。
果たしてルークは何を考えているのか……変身を解除したキバは、渡へと戻っていくその光景を、名護に見られてしまう。
「紅…………渡くん……」
「名護さん」
サブタイトルの「キバの正体」は、「キバそのものの正体」にようやく触れられるのかと期待したのですが、「キバ=渡」がバレる、という話でした。しかしここまで引っ張って、バレた理由がほぼ“渡が迂闊だった”でいいのか(^^; 恋は人を油断させるのか。
あと名護さんは、今持っている情報をベースに真面目に関係情報を集めれば、事の全貌に辿り着けそうな気がするのですけど、実はあまり頭を使った事がないので、ただのフィジカルモンスターという可能性はなくもない。
そしてビショップは見ていた。
「うーん、これは興味深い。まさかあの男がキバだったとは。皮肉な運命ですね」
過去も現在も何も解決しないまま、ヒーローサイド完敗で続きましたが、予告を見る限り3話構成でしょうか。このままだと健吾は、呉服屋に引き取られそう。
次回――誰が一番生ゴミなのか。