◆Mission15「金の戦士と銀のバディ」◆ (監督:金田治 脚本:小林靖子)
前回に続き、冒頭にナレーションを使用。13−14話は明確に前後編でしたが、続けて使ってきたのは、少し物語の筋をわかりやくしようという配慮でしょうか……?
新型メガゾードを製造するエネトロンが足りないという話が納得いかないエンターは、“創造する者達”とノートパソコンを通して文字で対話し、亜空間でエネルギー漏れが発生している事を知る。
メサイアが全く話が通じないので、会話の成立する“創造する者達”が、凄くいい人達に見えます(笑)
亜空間での異変を気にしつつも、とりあえずお仕事に励むエンターは、掃除機ロイドを作成。掃除機ロイドは乗用車などからこまめにエネトロンを吸い取っていき、出撃したゴーバスターズと戦闘員のバトルは、金田監督という事でか、生アクション盛り目。ヨーコの連続蹴りなど、なかなか格好いい。
エネトロン集め以外にやる気の無い掃除機ロイドに追いすがるゴーバスターズだが、その時、二つの影が戦闘に割って入る。それは前回ラストで黒木司令が遭遇した金色の戦士ビートバスター、そしてそのバディロイド、ビート・J・スタッグであった。
サブタイトルでは「銀のバディ」となっているのですが、ビート・Jは上半身のアーマー部分が金色な為、銀色感は薄め。横のビートバスターがまさしく金色なので、もう少し色彩の差別は図っても良かったような。
3人の前で変身を解き、正体を現すビートバスター。それは、リュウジにとっては旧知の人物であった。
「よっ、リュウジ、13年ぶり」
「先輩……」
「俺が天才エンジニア、陣マサトだ」
「俺が、ビート・J・スタッグだ」
「だから、被ってる被ってる」
Jは名乗りなどの度にいちいちマサトの前に立ち、ひたすら天丼ギャグ。掴みのキャラ付けとしては有りかとは思いますが、面白いか面白くないかで聞かれたら、あまり面白くはない(^^;
かつてエンジニアを目指していたリュウジの憧れの先輩にして、13年前、転送研究センターと共に亜空間に消えた筈の男――陣マサトはJにお姫様抱っこされての大ジャンプで姿を消す。
果たしてマサトは正真正銘の本物なのか、或いはヴァグラスによる何らかの罠なのか、本物だとすればどうやって亜空間から戻ってきたのか……マサトの容姿が13年前と全く変わっていなかった事も輪を掛け、黒木司令を初めとした特命部はその存在に困惑と不信を抱く。
持ち出された雑誌記事によると当時26歳だったマサトの年齢が亜空間効果で変わっていないとすると、リュウジは憧れの先輩より不条理に年上になってしまうわけで、色々と必死です。
これ以上、おっさん扱いにはなりたくない!
まだ、30まで、1年以上は余裕があるのに!!
(※翌年、キョウリュウブルーが完全におっさん枠になる事を思うと、なかなか趣深い)
メガゾードの転送時間が迫る中、動きをキャッチした掃除機に立ち向かうも、苦戦するゴーバスターズ。そこへ再び、マサトとJが現れると、フラメンコな前奏の挿入歌をバックに変身する!
「ビートバスター!」
「スタッグバスター! おまえはこの俺が、削除する」
追加戦士の2人目は、バディロイドが変身、と意外な展開。変身したJはわかりやすく銀色ベースで、サブタイトル通りの、金の戦士と銀のバディに。
……これはあれか、5人中2人がおっさん枠というメンバーの、平均年齢を下げているのか(製造○年、みたいな感じで)。
「被ってるって言ったろ! たくおまえ、バディロイドとして、問題ありすぎだろ」
「問題はない」
「……ま、そういう駄目なとこが、面白いんだけどな!」
2人はゴーバスターズにはメガゾードに対処するよう告げると、猛然と掃除機に襲いかかる。2人を信用していいかどうか悩むヒロムだが、リュウジは、ビートバスターが洩らした呟きに、その中身が本物の陣マサトであるという確信を得る。
駄目な所が面白い――それはかつて、ロボットの設計に関してリュウジがマサトに告げられた言葉だった。
「天才なのに完璧を求めない。陣マサトだ」
3人はゴーバスターオーに乗り込んで転送されてきたメガゾードを撃破し、ビート&スタッグバスターも掃除機ロイドを撃破。ところが、落ち着いて話を聞こうとした3人の前で、マサトとJは掃除機が集めていたエネトロンの詰まったトラックを奪い、逃走してしまう。
果たして、マサトはどうやって亜空間から帰還したのか、その目的は何なのか――!?
というわけで、前回ラストで振った追加戦士の本格登場編。
陣マサトの第一印象は、パーマのロン毛という髪型が大きいのですが、涼村暁(『超光戦士シャンゼリオン』) + 早川裕作(『電磁戦隊メガレンジャー』)みたいな(笑)
そして、マジ黄色は演技力があまり変わってないなぁ……。
本当に「天才」なのか少し不安になります(おぃ)
あとビートバスター、スーツアクターの体型の問題なのか、デザイン(配色)の問題なのか、下半身デブに見えて、気になります(笑) 横のスタッグバスターが銀色でスマートなだけに尚更(^^; 天才エンジニア、見た目は若作りしているけど体型は年齢が隠せないのか?! みたいな。
ビート・J・スタッグは、戦闘始まると物陰に隠れてこそこそしているニックと違い(ゆうえんち回で少し戦いましたが)、バディロイドにして戦隊メンバーという変化球で来ましたが、悪い事につい先日、ゴセイナイト(『天装戦隊ゴセイジャー』)を見てしまった為、非人間の追加戦士としてのインパクトはさほどではなく。
これは、今作が悪いのではなく、ゴセイナイトが悪い(笑)
ゴセイナイトは許さない!
とりあえず、声が中村悠一なので、おいしくいただけそうな気はします。
一応、バスターズが苦戦した掃除機を倒してはいるものの、追加戦士の初登場回としては戦闘力の描写は抑えめの印象。果たして、この素っ頓狂な2人組がどんな新風を巻き起こすのか、期待したいと思います。