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『特命戦隊ゴーバスターズ』感想14

◆Mission16「亜空間から来た男」◆ (監督:金田治 脚本:小林靖子
「先輩としか思えないんだけどね。……年齢以外は」
やはり、リュウさんにはそこが、とても、重要な所です!
エネトロンを奪って逃げた陣マサトについて話し合う特命部だが、そこに何故か、エネルギーを求めてビート・J・スタッグがやってくる。ヒロム達はエネトロンと引き換えにJから話を聞き、黒木とマサトが同期である事が判明。
「ちなみに“J”は、樹液のJだ」
今回、一番面白かった所(笑)
物語全体にはまだいまいちノれない今作ですが、ギャグシーンは割と一貫して好きです。
そして、ジャスティスのJ」とかではなくて良かった……!
自分にしか興味が無い、と断言するビート・樹液・スタッグは亜空間の事は語らずに立ち去り、3人はマサトから話を聞き出すためにJの後を尾行する。だが、エンターが亜空間での異変を確かめるべく、パラボラロイドを作り出してビートとスタッグバスターを探索させ、リュウジとヨーコはその対処に向かう事に。1人でJを追ったヒロムの前に、待ち受けていたマサトが姿を見せる。
「俺に勝てたら、亜空間の事を教えてやる」
13年前の件で父親を悪し様に言われ、挑発されたヒロムはマサトに躍りかかるが、体術で軽くあしらわれてしまい……ヒロム、変身(おぃ)
マサトも応じて変身し、やはりあっさりと投げ飛ばされ……ヒロム、ナイフを抜く(おぃ)
時間と距離が離れているからこそ理想化された“大切なもの”を貶められた時に頭に血が昇ってブレーキが効かない、というヒロムの新たな一面が窺える所です。
激しい戦いを繰り広げるレッドバスターとビートバスターだが、そこへパラボラロイドとエンターが乱入。パラボラを追ってリュウジとヨーコもやってくるが、パラボラのミサイルからレッドバスターをかばったビートバスターが、エンターを巻き込んで大・爆・死。
――が、突然、配電盤の中から姿を現したJがマーカーを起動すると、陣マサトはその場に復活する。
そしてまた、エンターも。
マサトの正体は亜空間からビート・J・スタッグをマーカーにして送り込まれたアバターであり、エンターも同じく、本体は通常空間に存在しないのであった。亜空間におけるエネトロン漏れは、Jそして自分のアバターを通常空間に送り込む為にマサトが行っていた窃盗だったのである。
と、通常空間でエンターが行っていた犯罪を、亜空間ではマサトが行っていた、というのは面白い設定。普通の人間の肉体は転送に耐えられない、という基本ルールは保持したまま、追加戦士を物語の中に収めてきました。
で、「アバターだから若いときの姿のままなのか」と皆納得してしまうのですが、いやそこは「どうしてあんた、アバターを自分の若い時に設定してるんだ!」とツッコむべき所では(笑)
マサトの正体を知り、ゴーバスターズは5人で揃い踏み。エンターは転送されたメガゾードを手動にして5人を直接攻撃させるが、金と銀がそれぞれのメカを亜空間から召喚し、バスターマシン1号と協力してメガゾードを撃破。パラボラロイドは青と黄が倒すのであった。
金と銀のメカは、カブトクレーンとクワガタ何か(すぐに変形してしまったので今ひとつわからず)で、共に、敵メガゾードのエネルギーを吸収する機能付き。前回のエネトロン盗難と合わせて、マサトはエネトロンを個人的に必要としている模様(アバターの保持の為?)。
戦いが終わり、ヒロム達はマサトから亜空間の事を聞くが、13年前、別ブロックで仕事中だったマサトは、所長達がどうなったのかを知らなかった。13年間、亜空間では誰とも出会っていないと話すマサトだが、亜空間で拾ったクリスマスデザインのオルゴールを3人へと渡すのだった……。
どうもまだ、全てを話してすっきり仲間入り、という雰囲気ではないですが、亜空間からわざわざ転送エネルギーを消費してプレゼントを持ち帰る事で、マサトの視聴者への好感度付け&ヒロムとヨーコとの友好度が上昇。この辺りはそつがありません。
また、追加戦士の設定を物語の中心の要素と絡める事で、否応なく背景設定と物語の繋がりが深まりました。これまで、設定が色々とあるのはわかるけどそれが全然物語と繋がって見えない為、何をしているのか(表現したいのか)さっぱりわからない、という状況が多発していたので、これが良い方向に転がってくれる事に期待したい。