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『GO!プリンセスプリキュア』#18感想・追補

あー、自分の感想を時間置いて読み返していてピンと来たのですが、えー、これまでのはるかにとっては、「プリンセス」というのはいみじくもトワイライトの言うように唯一無二の至高の存在であり、はるかのプリンセス像がふわふわしていたのは、むしろ夢を詰め込みすぎて“理想のプリンセス”がキメラ化していた、のか。
そして仮にトワイライトの語る真のプリンセス像が肯定されるなら、理想のプリンセスとは唯一無二であるが故に、自分の理想とするプリンセス像は否定されなければならなかった、と。
ところが望月先生の言葉を聞いた事で、「想いの数だけ物語はある」事を知り、「あなたにとっての『花のプリンセス』」を認められた事で、「同じプリンセスでも、みんなの中に、いろんなプリンセスが居て」良いのだと思えるようになり、キメラ化していたプリンセス像の虚構の装飾がほどけ、「小さい頃からずっと憧れてきた、花のプリンセス」の原点を見つめ直し、どんなに他の誰かに否定されても、それを「私の目指す、プリンセス」として、はるか自身が肯定できるようになった、と。
……うん、こう考えると今回のエピソード内の繋がりとしては、綺麗にまとまっています……今回のエピソード内では。
問題は幾つかあって、一つは、はるかの思考ってそこまで硬直していたのか、という事。まあ、「プリンセス」に関わる事項でのネジの飛びっぷりや、今回の望月先生への迫り方を見るに、幼少期に強く刻み込まれたプリンセスへの憧れが一種の妄念として肥大化してしまっていたのかもしれませんが(^^;
(そう考えるとカナタ――物語のプリンセスが出会えなかった王子様、へのちょっとした執着も理解できる)
次に、この流れを成立させるには、例えそれがキメラ化したものであっても、“はるかの中のプリンセス像を揺らすエピソード”――はるかが、自分が夢見る「プリンセス」に疑問を抱く展開――というのが必要だったわけですが、対立存在であるトワイライトとはるか(フローラ)の直接の絡みがそれほど描かれていない為、これが不足しています。
その為、はるかが自分のプリンセス像に迷いを感じていた描写が無いのに、何故かトワイライト様に真のプリンセスを感じてしまっており、非常に唐突。その後に続く、自己の理想の肯定に話が巧く繋がっていません。
もう一つ、こちらが、今後も含めて大きな問題なのですが、はるか自身が肯定した「私の目指す、プリンセス」と、魔法王国の提唱するグランプリンセスの要件が重なっているのが、物語として矛盾してしまっています
今回はるかが辿り着いたのは、「みんなの中の、いろんなプリンセス」の肯定であり、ならばむしろ、「はるかの目指すプリンセス」と「魔法王国の求めるプリンセス」は、別でなくてはいけない。
その肯定こそが今回示されたテーマであったと思うのですが、それが結局、「はるかの目指すプリンセス」が、「作品として「正解」のプリンセス」になってしまい、全て台無しに。
……まあそうしないと、話組めないのはわかるのですが、であるならば、別のテーゼを持ち込むべきであったろうな、と。
今回のオチに感じた妙な居心地の悪さも、やっと納得。
いっけん多様性を認めているようで、作品として既に用意してある「正解」と繋げてしまったのは、少々気持ち悪い。
……いや、物語としては作品世界なりの「正解」を提示する事は構わないと思うのですが、今回に関しては「正解は一つではない」というテーマの話で繋げてはまずいだろう、と。
わかっていてやむを得ずやったなら修正してくる可能性はありますが、もし無自覚にやっていたとしたら、少々先行きが不安になって参りました(^^;