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実験企画・パイロット版分類

特撮感想記事と記憶から、各作品のいわゆるパイロット版(1−2話)に評価をつけて、それをベースにおおまかに分類してみました。対象にしたのは、感想記事を書き終えている27作品。全て個人の感想に基づくものですので、ご了承ください。グループ内表記は放映年順。
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◎Sランク・完璧(過ぎ)型


快傑ズバット』・『特警ウインスペクター』・『特捜戦隊デカレンジャー
一話完結性の強い作品が並びましたが、印象としても文句なしのベスト3。
中でも『ズバット』の第1話は、まさに完璧。基本的に第1話で示したフォーマットを繰り返す時代劇スタイルという事もあり、ある意味、1話で完結しています(笑) これと似ているのが『ウインスペクター』で、パイロット版2話で、特撮刑事ドラマとしてのフォーマットを完璧に描きすぎてしまった為、幾つかの名作回は出たものの、遂にこれを超える事が出来ませんでした(^^; また、『ズバット』は打ち切りにより、『ウインスペクター』は世界観を継続して次回作に続ける事情により、クライマックスの出来が今ひとつだった点がくしくも共通しています。
唯一、『デカレンジャー』が最終盤でパイロット版を超えて作品を完成させる事に成功しましたが、パイロット版に続く3−4話では大惨事を引き起こして、その後しばらく後遺症に悩まされており、出来の良すぎるスタートにも弊害があるのではなかろうか、とは思ってしまう所です。
◎Aランク・ベストスタート型

鳥人戦隊ジェットマン』・『仮面ライダーダブル』・『烈車戦隊トッキュウジャー』
基本的な評価は下記Bランクと同じなのですが、Bランクグループよりも、単独のエピソードとしての出来が良い或いは個人的なツボにはまったという作品グループ。トータルで見た時に、流れの綺麗な1−2話、ともいえます。
◎Bランク・掴みは上々型

ロボット刑事』・『科学戦隊ダイナマン』・『特捜ロボジャンパーソン』・『五星戦隊ダイレンジャー』・『未来戦隊タイムレンジャー』・『爆竜戦隊アバレンジャー』・『仮面ライダーキバ』・『炎神戦隊ゴーオンジャー』・『侍戦隊シンケンジャー
基本設定、見所、作品の方向性などがスムーズに伝わってきた上で内容も及第点以上の、良質のパイロット版。
この中で傾向を更に大きく分けると、
第1話のアクションや基本構造の見せ方は面白いが、第3話以降へ向けて流れをつける第2話はぼちぼち:ダイナマン』・『アバレンジャー』・『キバ』・『ゴーオンジャー
第1話の基本構造の見せ方はそれほどでもないが、第2話における今後の物語の流れの見せ方が魅力的:ロボット刑事』・『タイムレンジャー』・『シンケンジャー
となります。『タイム』『シンケン』は共に、第1話は特別面白みはないものの、その流れを受けた第2話で、こういったメンバーでこういう話をしていくよ、という見せ方が実に鮮やかで、メインライター小林靖子の特性が出ているな、と思う所。
で、『キバ』が後者のパターンではなく前者のパターンである事に、この作品の難しさを感じる所です(^^;
ダイレンジャー』のパイロット版はかなり特殊で、とにかく尺が無いんだよ! という事で物語部分の穴を全てBダッシュで突っ切り、アクションの格好良さとテンポの気持ちよさで走り抜けるという力業。第1話ラストで巨大メカ登場→第2話冒頭で巨大戦処理→何事も無かったかのように次の怪人が登場→第2話ラストでは巨大化を無効化、とか、凄すぎます。
そして、何もかもさっぱりわからないけれど、悪の組織が一つ壊滅してインパクトだけはある『ジャンパーソン』(笑) これと『有言実行三姉妹シュシュトリアン』やっていた1993年は、ほんと魔界。
◎Cランク・ぼちぼち型

宇宙刑事ギャバン』・『超新星フラッシュマン』・『特捜エクシードラフト』・『仮面ライダー電王
悪くはないが、もう一つぱっとしない、というグループ。トータル評価の高い作品では『電王』が入っていますが、良太郎とイマジンの掛け合いという宝刀が抜かれる前に加えて、煩雑な設定の消化でややこしさが前に出すぎてしまっています。その辺り、スタッフ側もある程度スロースタートやむなし、という前提はあったのかなとは思う所ですが。実際、3−4話に傑作回を入れてきますし。
◎Dランク・残念型

超人機メタルダー』・『世界忍者戦ジライヤ』・『天装戦隊ゴセイジャー』・『電磁戦隊メガレンジャー
とにかく1話が面白くなかった『ジライヤ』、2話が大惨事だった『ゴセイジャー』、主人公が迷走しすぎた『メタルダー』、淡々と面白くない『メガレンジャー』という、スタートダッシュ失敗グループ。
基本的に“作品独自の魅力の押し出し”に失敗しているのですが、そこから第2話で息を吹き返した『ジライヤ』の第1話の出来の悪さは、本当に謎(^^;
メガレンジャー』は及第点以上だった第5話を挟んで第16話以降、『ゴセイジャー』はナイトダイナミックな第17話まで立て直しに時間がかかっており(なお『ゴセイジャー』は一瞬の閃光でした)、そう見ると第6話から何とか立ち直った『メタルダー』は割と回復が早かった方なのかもしれません。
……まあ、『メタルダー』は作品構造が固まった後もずっと蛇行運転なのですが!
◎Eランク・大惨事型

『機動刑事ジバン』・『特救指令ソルブレイン』・『仮面ライダーブレイド』・『魔法戦隊マジレンジャー
純粋に出来が悪かったり、軸となる部分が破綻していたり、という納得のラインナップ(^^;
テーマ性とか全く関係なく、ただただ破滅的に面白くない、という点では、『ジバン』と『ブレイド』が2強。