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『仮面ライダーストロンガー』感想28

◆第39話「さようなら!栄光の7人ライダー!」◆ (監督:石森章太郎山田稔 脚本:伊上勝
前回の続き、3局のバトルからスタートし、最終回らしいなかなか派手な攻防。ストロンガーと1号はそれぞれ磁石団長とヨロイ騎士を倒すと2号の救援に向かい、さすがにちょっぴり格上の扱いを受けるマシーン大元帥
「待て! 大元帥!」
「む、ライダー1号!」
「動けば仲間の命はない!!」

このシーンを見られただけで、『ストロンガー』39話分の価値があった感(笑)
1号とストロンガーは叩きのめしてふんじばった磁石団長とヨロイ騎士を人質に取り、マシーン大元帥が2号に向けていたマシンガンを下げさせる。冷たい態度の大元帥に磁石とヨロイは命乞いし、「もう、諦めよう」「そうするか」など、やたらコミカルな展開から、急に高笑いする大元帥
「貴様等、忘れているな」
「何をだ?!」
「馬鹿者。よーく考えてみろ。貴様等の仲間、V3と、ライダーマンが捕まっている事を忘れたのか」
「何?!」
……あ、忘れてたよセンパイ……。
「仕方があるまい」と嫌々人質交換に応じる1号だが、その寸前、Xとアマゾン、更に2人に救出されたV3とライダーマンが姿を現し、遂に勢揃いした7人はデルザー3をぐるりと取り囲む。「デルザー軍団も」「これで終わりかのう」と思われたその時、キガン山の人面岩の目から凄いビームが放たれ、デルザー3は逃亡。
「はーーーっはっはっはっははは!! 見たか7人のライダーども。デルザー軍団は未だ滅びずだ。まだ人質を取ってあるのを忘れるな」
「まだ人質を……」
「もしや……」
「わかるか」
「うぬらの育ての親だ」
「立花のオヤジさん!」
なんというヒロイン力。
デルザー……復活!」
キガン山から不気味な声が響くと地の底からブラックサタンの怪人軍団が甦るのですが、荒鷲師団長、どうしてそこに(笑)
戦闘員の乗ったジープに案内された7人ライダーは待ち受ける再生怪人軍団と激突し、大集団戦がスタート。後年の作品ならライダーの必殺技が次々と繰り出される所でしょうが、パワーアームやライドルスティックを使うわけでもなく、概ね純粋な肉弾戦。登場回の扱いがあんまりだと思われたのか、ライダーマンが若干目立っている気はします(後は1号)。
混戦の隙を突いてストロンガーは藤兵衛の救出に向かい、その背後で再生怪人軍団はライダー大爆発により雑に木っ端微塵。どのぐらい雑かというと、この爆発でヨロイ騎士と磁石団長もまとめてリタイアするぐらい雑(笑)
かくなる上はと玉砕をはかるマシーン大元帥だが、ストロンガーに掴みかかるも投げ飛ばされて大爆死。遂に改造魔人は全滅し、デルザー軍団の野望は絶たれた……。
場面は、7人の息子達に囲まれて目を覚ます立花藤兵衛、という藤兵衛主観のシーンに切り替わり、シリーズへの貢献度もあってでしょうが、“仮面ライダーを繋ぐ男”としての藤兵衛の存在がかなりクローズアップされた演出。
演出といえば全編とにかく、7人のヒーローを等分に映し、台詞を配分するのが大変そう(^^; 1人1人がそれぞれの物語を背負ってきた主人公であり、それを一緒に体験してきた子供達が居るからこそ、全員をヒーローとして出来る限り公平に扱う、という姿勢は最終回として素晴らしいですが。
藤兵衛の言葉でキガン山に向かった7人ライダーの前で、目を開く人面岩。
「我こそはデルザー軍団の大首領」
そしてキガン山を崩壊させ、その内側から、巨大な岩石の魔人が出現する!
「7人の仮面ライダーの諸君、それぞれ儂の声に、聞き覚えがあるのではないかな」
「ショッカーの首領!」
「そしてまた」
ゲルショッカーの首領!」
「ある時は」
デストロン!」
「そしてまた」
「GOD!」
「ゲドン!」
「ブラックサタンの首領!」
「その通り。7人の仮面ライダー共通の敵。それが儂なのだ。1人残らず大首領が始末してやる」
全てを統合する納谷悟朗(笑)
東映的にいうとつまり、七つの顔を持つ大首領=多羅尾伴内片岡千恵蔵という事でいいのか。
岩石大首領vs7人ライダーは、とにかく巨大な敵という事で、足・拳・顔面、という各パーツvs仮面ライダーという構図になり、巨大首領の凄さは伝わってくるものの、そもそも仮面ライダーが巨大な敵と戦うの向きでは無い為、盛り上がりは今ひとつ(^^;
桁違いの巨体と強さの大首領に苦しむライダー達は、エネルギーを結集し、大首領の体内へ。そこで見た大首領の中枢は、一つ目のついた巨大な脳であった。
「儂は地球を捨てて宇宙の果てに帰る。その前に7人のライダー、死ねぇ!」
大首領はボディごと自爆して姿を消すのですが、台詞だけ考えると負け逃げというか、結局倒してはいないような。まあ、初代『仮面ライダー』の最終回もそんなにスッキリしたラストでなかった覚えがあるので(幼少期に再放送で見た朧ろな記憶ですが)、ある種のお約束でしょうか。
そもそも、仮面ライダー世界のあらゆる納谷悟朗声は、具象化した悪意の概念ぽい感じですし。
なおこの時、地球上にわずかに残った大首領の切れ端は、翌年サタン帝国を率いるも、影から生まれた 不審者 ヒーローによって散々な目に遭う事になるのですが、それはまた別のお話。
「終わったのか…………長い長い戦いが」
7人+藤兵衛は消滅した大首領の爆発跡を見つめ、今、長きに渡る仮面ライダー達の戦いは、一つの終わりを迎えたのであった。7人のヒーロー達が順々にアップで映され、そこで流れ出すBGMは…………え? ちょ、ちょっと待って? 落ち着いて、嘘だと言ってよジョニーーー!!


あーかい あかーい(棒)

どういうわけか、よりによって宮内洋の歌声(『仮面ライダーV3』主題歌)をバックに、バイクで走る7人の映像から各ライダーの名シーン(?)ダイジェストへ。使用されている映像がどう見てもスチール写真だったり、スチールはスチールで雑誌の余白部分がそのまま映っているような気がしたり、バックで流れているのが宮内洋の歌だったり、エンディングシーンが不穏すぎます(笑)
ナレーション「平和と正義の、7人の戦士、仮面ライダー。彼らは、地上に悪のある限り、その勇姿を現すに違いない。だが、今は去って行く。さようなら、仮面ライダーよ。さようなら」
そのままダイジェストシーンがV3の内に締めのナレーションが入るのでどうしようかと思いましたが、ナレーションが閉じるのに合わせて歌が『レッツゴー!ライダーキック』に切り替わり、残り全員の活躍シーンも紹介されて、心底ホッとしました(笑)
7人ライダーはマフラーをなびかせながらバイクでいずこともなく走り去り、夕陽でエンド。
とにかく7人のライダーが素顔で並ぶ絵は豪華なのですが、話運びよりも、7人のヒーローを等分に撮影する作業にエネルギーを使い果たしたような内容(^^;
こうなってみると、前回ストロンガーとシャドウの決着をしっかり付けたのには、大きな意味があった事がわかります。シャドウ、どさくさに紛れて爆死しなくて本当に良かった。
最終的に、面白いとか面白くないとか通り越して、“7人のライダーが揃って大首領を葬り去る事に意味がある”という話になりましたが、看板シリーズにひとまずの幕を下ろすにあたってオールスター映画の形を取り、現役ヒーローの香りを纏う7人の男達が一堂に会するというのは、良い物を見させていただきました。
ブラックサタンがあまりにあまりだった為、『仮面ライダーストロンガー』という作品そのものが、第1期《仮面ライダー》をまとめる踏み台になってしまった感はあり、最終盤もう少し、ストロンガーの特性を押し出して完結させて欲しかったなぁというのはありますが(名乗りとか)、城茂の外連味は面白く堪能でき、70年代ライダーを一作、完走できて良かったです。
「その秘密はおまえ達には明かさん!」
他、何かあれば総括にて。