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『重甲ビーファイター』感想2

◆第2話「踊る人間狩り!!」◆ (監督:澤井信一郎 脚本:宮下隼一)
合成獣ヘビーズネークは、何と何を合成したのか問題。
ジャマールは捕らえた人間達をジャマールメロディで洗脳すると凶暴化して市街地へと送り出し、うねうね踊りながら街に繰り出す黒タイツ軍団。
……澤井監督は、あらゆる監督作品で変な踊りを入れているわけではないと思うのですが(もしかしたら入れているのかもしれませんが)、上層部からの「不思議な感じでお願いします」というオーダーに応えた感が漂います。
この黒タイツ軍団が何か悪さをするのかというと、街を練り歩いているだけなので、少々困るのですが(^^;
黒タイツ軍団の正体がさらわれた人々だと知った拓也達だが、ジャマールの前線基地周辺には強力なバリアが張り巡らされていて入り込む事が出来ない。考え込む拓也達は、昆虫の擬態にヒントを得て、変装潜入作戦を思いつく。
虫の生態に合わせたアイデアを、という事だったのでしょうが、カブトムシが透明になり、遠いジャングルから老師グル(巨大カブトムシ)がアドバイスを送ってきたりと、かなり強引。そして何故、麗が背広+帽子+口ひげの男装(なのに長髪まま)で、潜入役なのか!
カブトムシの命が危ないとジャマール戦闘員に躍りかかった時からおかしな雰囲気はあったのですが、初回(変身前)から素で異常に強かったり、本当に動物学者/トレーナーなのか疑念が強まります。
緑「そろそろゼロアワーだ」
赤「ジャストメインイベント!」
……「イヤッハー、パーティの始まりだ!」みたいなノリで、この人、絶対カタギじゃない。あれか、動物学者/トレーナーって、軍用犬の訓練とか軍用イルカの運用研究とかしている人なのか。
ビーファイターはバリアの破壊に成功し、新宿都庁とその周辺の奪還に成功。時限爆弾でバリアを吹き飛ばしたら、何故かマップの状態異常が回復、というのはさすがに大雑把(^^; せめて普通の時限爆弾ではなく、数十万の昆虫の生命エネルギーを凝集した昆虫爆弾とかに出来なかったのか。
ガオームゾーンも今のところ、好き勝手に攻撃される→突然スティンガーウェポンを取り出して反撃、だけなので、もう一つ盛り上がりません。大幅な先祖返りという事もあって、パイロット版にしてもその辺りの手探り感が強いのですが、物語と繋げた新しいギミックではなく、過去に人気のあったギミックを取り入れただけ、というのが露骨になってしまっており、早めにもう少し、今作ならではの意味づけをしてほしい部分です。
今のところ取り立ててこれが面白い、というのは無いのですが、『ブルースワット』完走後に見ると、“ホッとする”というのが正直な感想(^^; あまりにも守りに入りすぎている上でそれほど丁寧な造りでもない、というのは気になりますが、とにかく『ブルースワット』が壊れすぎていたので、まずは「型」を取り戻して強調する、という方向性自体は悪いようには思えず、そこから作品として跳ねてくれる事に期待。
地味に怖いのは、
“異次元からの侵略を感知して兵力を増やす為に意図的に異常繁殖”
“侵略者の戦闘機に対して特攻戦術”
“生命エネルギーを結晶化する為に次々と自決”
という、繁殖・特攻・自決! を当然の戦略とする昆虫界と、それを自然に受け入れる甲斐拓也。拓也、地が笑顔なので、バリアの話している時も爆弾の話している時も常に薄い笑顔なのも、若干の狂気を感じます。
麗も危険な香りが漂っているし、向井博士も政府への報告が本気ならネジの不具合を感じますし、“ヒーローだから”以前の部分で、メインキャラ達がちょっとずつ壊れている気がしてなりません。今のところ一番まともそうなのは大作ですが、成り行きでビーファイターに飲み込まれつつあり、明日はどっちだ!?
次回、昆虫メカ軍団出撃。