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『重甲ビーファイター』感想15

◆第16話「炎の超次元少女」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:鷺山京子)
大作は幻覚を操る傭兵・イルバ(武器である剣の柄がぐにぐに動くのが面白い)に襲われるが、花を治す不思議な能力を持った少女・ミナの力で窮地を救われる。実はミナはかつてジャマールに滅ぼされたボタニア次元の生き残りであり、記憶を封印され、母親に偽装した護衛ロボに守られて暮らしていたが、ボタニアを襲撃したイルバに対抗する力を持っていたのである。
街を直接攻撃するイルバに立ち向かうビーファイターだが幻覚により同士討ちになり、大ピンチ。イルバが活動する影響で記憶を取り戻したミナは、ボタニア次元を再生する使命よりも、知り合いである大作の危機を救う事を優先し、護衛ロボを振り切って戦場へ向かうと、幻覚を妨害してボタニア人の正体を現す。
ボタニア次元人が植物から進化したという事で、恐らく森の妖精的なイメージだったのでしょうが、緑アフロのかみなり様(ドリフ)に見えます……。
エネルギーを消耗して病院に運ばれたミナは自分に託された次元再生の使命――ボタニア次元人は、DNAを記録した種子を蒔く事で再生できるのだ!――をビーファイターに語るが、そこに飛び込んできた護衛ロボが、現次元を脱出する為に、ミナの身柄をさらっていく。
今回この、とにかくミナの命を守る事を最優先する、というもう一つの使命感が、融通の利かないロボットの形で混ざっているのが、物語の良いアクセントになっています。
ジャマールに存在を知られてしまったミナを守る為に隠しておいた次元移動カプセルに急ぐ護衛ロボだが、ビーファイター打倒の前に天敵の始末をもくろむイルバの攻撃を受けてしまい、そこに駆けつけて二人を守るビーファイターの姿が、実にいいヒーロー。
青と赤がイルバに立ち向かっている間に、二人を連れてカプセルへと向かう大作だが、ミナの心には一つの決意が芽生えていた。
「私、元気になったら、お兄ちゃんと一緒に戦います」
「ミナちゃん、もう十分だよ。君はジャマールに正体を知られてしまうと知りながら、俺達の為に、エネルギーの全てを使ってくれたじゃないか」
「赤い光が見えて、イルバの呪文が聞こえた時、私、お兄ちゃんが心配で、黙って見ている事が出来なかったの」
「ありがとう! でも、君には大切な使命があるんだ」
「……」
「そして俺にも使命があるんだ。――地球を守る事。平和を、愛を守る事。俺達にはインセクトアーマーがある。地球の全ての命が俺達の味方だ。ジャマールなんかには絶対に負けない。だから君は、君の使命を果たすんだ。故郷、ボタニアの為に」
ここまでの積み重ねでいえば、もしかしたら大作は、拓也や麗ほど「使命」に重きを置いていないかもしれないけれど(先日、“やる気”を注入された件はありますが……)、ここで、“子供を戦わせない”為に、「使命」を持ち出す。
自分は大切な「使命」として戦う――だから、君も大切な「使命」の為に戦いを避けて旅立て、という姿はまさに“大人のヒーロー”であり、基本的に無条件に子供の為のヒーローであるビーファイターの示すヒーロー像、というのがだいぶハッキリしてきた感じがあります。
もう十分だ→ありがとう→俺にも使命がある、という流れも綺麗。
「お兄ちゃん、いつかまた、アイスクリーム食べようね」
「うん、約束だ」
ミナは大作の説得を受け入れるが、青と赤が川落ちしてしまい、カプセルを目前にした一行に迫るイルバ。
「イルバ! 人の美しい心こそ、何物よりも強いんだ。邪悪な力に決して負けはしない! 行くぞ! ――重甲!!」
緑とイルバが一騎打ちをスタートし、大作を心配するミナをロボットが強引に引きずっていく、と今回終始、少女の感情とロボットの忠誠心が噛み合わないまま、というのが面白いのですが、ここもまた、是非を別に、子供と大人の対比が描かれているといえます。
ジースタッグの奮闘の甲斐もあってカプセルは無事に出発。青と赤が復帰するも再び幻術に囚われたビーファイターは、自前魔空空間な展開で幻覚の中で一般市民に襲われる。
(負けられねぇ……ミナちゃんと約束したんだ……そうだ、あの時、ミナちゃん)
イルバの幻術が発動する前に赤い光が見えたという言葉を思い出したジースタッグは、ビートスキャンによってイルバの剣の柄にある目が幻術を発動させる事に気付き、それを破壊。
「な、何故だぁ?!」
「教えてやるぜ。正義は必ず勝つんだ!」


「奇械人ハゲタカン、トドロキ博士を狙ったわけはなんだ」
「知りたいかライダーストロンガー。死ね!」
(『仮面ライダーストロンガー』第10話より)
ブラックサタンの奇械人ばりに会話がキャッチボール出来ていないゾ。
ここから主題歌スタートで反撃開始し、レイジングクワガタで撃破。スティンガーウェポンは、段々バンク以外でも使ってくれるようになっているのは嬉しい。
(さようならミナちゃん……いつかきっとまた、アイスクリーム食べような)
そして大作は、地球を平和にする事を胸に誓い、ミナのカプセルは別の次元へと飛び去っていくのだった……。
ミナがイルバに対抗できる理由が、ボタニア人は各自色々な能力を持っているからだったり、ミナが大作を心配する背景となる交友がほぼ描かれていなかったり、と瑕疵はあるものの、上述したように後者に関しては“ビーファイターはそういうヒーローである”という世界観で行くようなので、その世界観に則った王道の展開として、鷺山さんの綺麗な文法が存分に力を発揮。
子供の為に戦う大人のヒーローとして、格好いい大作でした(このポジションが拓也に回ってこないのは今作のちょっと変わった所)。
次回――悪化し続ける会社の経営を救うべく、遂に3幹部が力を結集して合体怪人を送り出す!
「傭兵の戦闘力・合成獣の攻撃力・戦闘メカの破壊力」
…………ん?
筋肉の気配しかしないけど、大丈夫かジャマール?!