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読書の夏も一息

◇『理由あって冬に出る』(似鳥鶏
幽霊が出るという噂で練習に支障が出てしまった吹奏楽部の為に、夜の学校の居残りに付き合った美術部の葉山くんだが、なんと本当に幽霊が現れる。この事件に興味を持った文芸部部長の伊神さんに振り回されながら、葉山くんは幽霊騒動の謎を追いかける事に……という、学園×ユーモアミステリ。
話が凄く面白かった、というわけではないのですが、キャラクターの描き方や文章のテンポが好みで、久々に当たりの作家の予感。調べたら今作で2007年にデビュー後、現在10数冊の著作が出ているようなので、しばらく集中的に漁ってみたい。


◇『人間の尊厳と800メートル』(深水黎一郎)
主人公の私は、ふと入ったバーでカウンターに座った男から「俺と800メートル走をしないか?」と持ちかけられる……と謎めいた一夜の邂逅を描く表題作他、全5編の短編集。
ロアルド・ダール辺りを思わせる奇妙な雰囲気の導入で始まる表題作は出だしスリリングだったのですが、終盤の展開は個人的にもう一つ。
未だにうまく言語化できないのですが、その作者や小説世界における“格好いい人物像”とは如何なるものか、というのを“格好いい感”と読んでいるのですが、この短編集を読んだ限りでは、この作者とはあまり、格好いい感が合わない気配。