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『星獣戦隊ギンガマン』感想・第27−28話

◆第二十七章「ミイラの誘惑」◆ (監督:辻野正人 脚本:荒川稔久
予告から、ああ、荒川さんかな……と思うと、8割ぐらい荒川さんなのは荒川さんの凄い所だな、と改めて思う今日この頃。
ヒュウガと激しい稽古を繰り広げるリョウマとハヤテを背景に、鉢植えに水をやり、私が花の戦士よ! とアピールするサヤは、かつてヒュウガに教わった「戦士の基本は信じる事」という言葉が戦士としての自分の基本になっている、とドングリに教え、花の戦士としてはゴウキ、ヒュウガ親衛隊としてはリョウマ、ライバルが多くて色々と大変そうです。
カメラの距離からも吹き替えかとは思いますが、ハヤテの連続バック宙回避などかなり見応えのあるアクションを見つめながら、
「やっぱり素敵だなぁ、ヒュウガ……」
色々ダダ漏れのサヤはヒカルにからかわれ、今頃、それに驚くゴウキ、おいしい(笑)
「違うよもう! 私にとってヒュウガは優しいお兄さんで、戦士として尊敬できる先輩!」
「へーーー、どうかな〜」
「怒るよヒカル!」
からいきなり握り拳なのが、凄く、ギンガマンです。
イリエス魔人族からは、81人の乙女の若さを集めて復活の秘薬を作り出すべくミイラ魔人が出撃し、襲われていた女子高生を助けたヒュウガ兄さんが、怯える少女をわざわざ家まで送っていくと別行動を取った事に、違和感を覚える5人。ヒカルの混ぜっ返しが、信頼と嫉妬の狭間で揺れるサヤの心を余計にかきまわす中、虚空から伸びる包帯が次々と女性を襲っていき、後手後手に回って苦戦するギンガマン
この非常事態に、女子高生とイチャイチャしているヒュウガの姿がモークカメラによって映し出され、我慢できずに真意を問い質すサヤだが、冷たく拒絶されてしまう。花屋で買った黄色い花を少女にプレゼントし、肩を抱きながら退場するヒュウガだが、実は少女に憑依していたミイラ魔人がヒュウガの毒殺を図り……物凄い勢いで毒入りジュースをストローで一気飲みする兄さん(笑)
一生懸命作ってもらった手前言い出せないけど、やっぱりそのスーツ、暑いの兄さん?!
毒に倒れたヒュウガは地面に崩れ落ち、正体を現したミイラ魔人は最後の標的として、憑依していた女子高生(狙った獲物への執着は、繰り返し宣言)に襲いかかるが、しかしそれこそ、憑依された少女を傷つけずに救う為、ヒュウガが待ち望んでいた瞬間だった。
「やっと会えたな、バルバン」
ニヤッと笑ったところで流れる黒騎士のテーマ曲が格好良く、BGM自体も盛り上がるのですが、このテーマ曲が旧・黒騎士と新・黒騎士を繋ぎ、存在のシンクロ率を高めるという形で上手く機能しています。
「この花の本当の花言葉は偽物!」
ヒュウガが密かに送った、花言葉のメッセージに気付いていたサヤが、嫉妬に狂った末の修羅場と見せかけてジュースをすり替えており、合流した6人は銀河転生と騎士転生。
初の6人揃い踏み……はまだせずに、「星獣戦隊ギンガマン!」「黒騎士! ヒュウガ!」と名乗りが別カットなのは肩すかしだったのですが、この先、山場で仕掛ける予定があったりするのでしょうか。
なお、少し変化をつけたギンガマンの名乗りポーズ、片足立ちのピンクがだいぶきつそう(笑) ……ちょっと揺れた(笑)
「負けない……私、絶対に負けない! ヒュウガと一緒にバルバンを倒すんだ!」
ミイラ忍術で黒騎士を苦戦させる魔人だが、桃が援護に入って反撃に転じ、黒の一撃ver.ヒュウガと、ピンク一人ギンガの閃光のダブル攻撃で快勝。「イリエス魔人族、とてもしぶとい」で巨大化したミイラ魔人は二大瞬殺ロボに挟まれるも酸のビームでダメージを与えるが、柳生竜巻剣を食らったところに超装光獣王斬りでずんばらりんされ、時間をかけた割には特に流れのない大技2発で倒してしまう為、どうもロボ戦がパッとしません(^^;
ギンガイオーはまだともかく、先代時代にゴウタウラスを強く描写しすぎて、ロボット2体並べての戦闘がやりにくくなっている感。
「あの花のメッセージ、よく気付いてくれたなサヤ」
「そりゃ花の戦士だもん!」
強くアピール(笑)
「……やっぱり」
「ん?」
「やっぱりヒュウガは、私の信じた通りのヒュウガだった」
「え?」
「ううん、なんでもない。これからも戦士の先輩として、よろしくお願いします」
小声で呟いたサヤは満開の笑顔をヒュウガに向け、道中ちょっぴり、「兄さん、女子高生とイチャイチャしたかったなんて、見損なったよ兄さん……!」と疑っていたリョウマに1馬身先行するのであった!
以前のアイドル身代わり回では、もう一つサヤの魅力がどこにあるのかを引き出し切れなかった荒川さんですが、今回は思慕の対象がハッキリした上に復活したという事もあり、得意フィールドで手堅く展開。……まあ荒川さんの好みからするとサヤはちょっと、“堅すぎる”のかな……という感じはありますが(笑)
サヤとヒュウガの関係性を掘り下げつつ、パーティバランス的にあまり積極的でも面倒になるので一定の距離を保つ理由を与え、その上で、サヤのみならず、リョウマ達全員とヒュウガが“しばらくぶりの再会”である事、幼なじみであり同志ではあるけれど、半年の時間差が生じてしまっているという事も取り込みながら改めて解きほぐした、というのはさすがの手並み。


◆第二十八章「パパの豹変」◆ (監督:辻野正人 脚本:武上純希
「イリエス、どうやらてめぇの手下の魔術とやらも、大してアテにはならねぇようだなぁ」
「そんな、たまたま邪魔が入っただけですわ」
「言い訳する暇があるなら、さっさと魔獣ダイタニクスの封印を解いてみせろ!」
……私、今、大変な事に気付いてしまったのですが、シェリンダさんがもっと落ち着いた性格で、船長と行動隊長の関係を取り持ったり、行動隊長同士の間に入ってなだめられる潤滑油になれる人だったら、バルバン、ここまで酷い事にならなかったのでは……(笑)
つまりバルバンに今求められている存在とは…………ジュウオウイーグル・風切大和!(おぃ)
本日も樽爺が姪っ子をかばい、イリエス魔人族の冷え冷え天使が人間の思いやりや優しさの感情を抜き取って111人分集める作戦を開始している中、本日も勇太くんは、お父さんに冷たかった。
「約束って?! パパとの約束は?」
「とにかく、今はパパの相手してる暇ないの、じゃあね!」
「じゃあねってそんな! パパを見捨てる気か?!」
その勇太が向かった先は、シルバースター乗馬倶楽部。ゴウキと鈴子先生のデートをセッティングした勇太だが、それを尾行していた青山父は、自分よりゴウキとの約束が大事なのだとショックを受けて帰宅中、ひえひえの矢を受けてしまう。
一方、ゴウキを待ち合わせ場所へ案内する勇太は、こういう時は「ばっちり決める」とゴウキを煽り、
「あ! そうだ、そういう時は、こうやって、手を握って、相手の目をじっと目を見ればいいって……パパが言ってた!」
父を冷たくあしらう事が多い勇太が、お父さんから聞いたアドバイスをゴウキに伝える、というすれ違いが秀逸。
ゴウキをデートに送り出した勇太は家に戻るが心を失った父に家を叩き出されてしまい、一方のゴウキはいい所で魔人出現の連絡に現場へ向かう事に。モークバズーカの直撃を受けた冷え冷えはあっさり氷となって砕け散り、ダッシュで離脱するブルーの姿に、首を捻るレッド。
「なんか前にも……こんな事あったような気が……」
「「「「……あ! 鈴子先生!」」」」
「え?」
この半年間の事情を知らない、黒騎士(ヒュウガ)の反応がおいしい(笑)
ところがゴウキは鈴子先生の元に戻る途中、道で泣いている勇太を発見。一緒に青山家へ向かうが不在で、二人で青山父を捜し回る事に……元凶はバルバンの悪事なのですが、勇太くん主観ではあくまで、急に約束を破ったから父が怒ったのだ、と等身大の問題として捉えているというのが上手く機能。勇太が約束を破った理由は自分にもある、と責任を感じて同行するゴウキは本当に善良なのですが……でも、待ちぼうけを食らわせている鈴子先生について「待っててくれるさ、きっと!」は、凄く駄目だと思います。
フラフラと歩く父を発見した勇太は、自分一人で謝れるから大丈夫、とゴウキは先生の元へ急がせ、ここで勇太が、本当の勇気(悪い事を謝る勇気)を手にしている、というのが勇太君の成長もしっかり織り込まれていて、今回の白眉。
「パパ、ごめんなさい。パパとの約束勝手に破っちゃって!」
「離せ。おまえなど、どっかに行け」
だが様子のおかしい青山父は勇太を払いのけて歩き続け、その後を追った勇太は、山の中に無表情で集まってきた人々を発見。そこで儀式を目撃して父を助けようと飛び込むが、青山父も心をの矢を引き抜かれてしまい、遂に111人の感情エネルギーが巨大水晶の中に集まってしまう。
「やっぱり俺、勇太の事、ほっとけない!」
と鈴子先生と会わないまま駆け戻っていたゴウキは、モークから連絡を受けていちはやく駆けつけ、他メンバーも突入してきて、銀河転生。
一方、勇太君は、巨大水晶に素手攻撃を繰り返していた。
「パパの心を取り戻してやる!」
殴りつけた拳から血が滲み、それでも殴り続ける勇太少年の姿から本当は父親を大切にしている事が伝わってくるのですが、地球の子供達が、ホント、アグレッシブ。
「何をしているの坊や」
だがそこにイリエス自らが姿を見せ、黒騎士の援護で突入してきたギンガブルーと直接対決。ブルーはイリエスのサイキックパワーに苦しめられるも気合いと腕力で逆に拘束し、その間に、気合いの体当たりで水晶を破壊する勇太。
てっきり、ブルーが機刃ぐらいレンタルするのかと思ったのですが……勇太は《破壊工作》のレベルが上がった!
これにより奪われた感情エネルギーは人々の中に戻り、正気を取り戻した青山父に、勇太少年が改めてきちんと謝るのも、良かったところ。
冷え冷えに大苦戦中のギンガマンの元へブルーが合流すると、獣装光からギンガの光で瞬殺。先に黒の一撃を放った黒騎士が画面手前、閃光を放ったギンガマンが奥に位置し、その間で魔人が大爆発、というカットが格好良かったです。
「イリエス魔人族のしつこさ、見せてやるわ」
巨大化した魔人の冷凍吹雪に苦戦……かと思ったら、ギンガイオーがあっさり凍った横でゴウタウラス、普通に槍を回転させて跳ね返した(笑) ぐさっと槍で一刺しするも氷変化で回復されるが、ギンガイオーが超装光で強引に解凍し、前回と同じ旋風剣から獣王斬りのコンボで滅殺。
ギンガイオーが強化された直後でもあるだけに、ロボ併用の意味がそもそも限りなく薄い為、描写にかなり苦慮が見られますが、ロボ戦の面白くなさは今作の惜しい短所。
同じく今回は特に、先輩ヒーローが現役ヒーローの出番を食ってしまいかねない部分への配慮も含め、ヒュウガ(黒騎士)をどう使うか、という部分にも混乱が見え、不自然に一緒に出てこない・唐突に敵と遭遇している、など雑な使い方になってしまったのは残念。青山父子の関係を拾い、ここまでの流れをきちっと受け継いだ勇太くんの描写は良かっただけに、勿体なかった部分です。
ところで黒騎士の弱体化が激しいのは、根本的に中身が違うというのもあるでしょうが、なんだかんだ半年のブランクがあるヒュウガが、戦場での機知や瞬発力は保っていても、肉体的に完調でなかったりする……とか含みがあると面白いのですけども。
事件は解決するも、愛しの鈴子先生を完全に忘れていた事に気付くゴウキ、慌てて戻るもベンチには重箱詰めた鞄が残っているだけ……がっくりと落ち込むが、女神のごとき鈴子先生は、お茶を買いに席を外していただけだった!
テンション上がったゴウキは勢いで手を握ってじっと目を見ようとするが、そこには乱入した仲間達が、でオチ。……まあ、今回は、仕方ない。
大きな山を越えて、閑話休題的エピソード二つ。ヒュウガ加入の直後という事もあり、キャラクターのバランスをどう取るか、という試行錯誤が全体に見えすぎてしまうエピソードとなりましたが、その中で、勇太少年のキャラクター強度の高さが光りました。
次回――想像の斜め上の存在が、出てきた。