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『特警ウィンスペクター』感想13

◆第21話「涙に散った銃弾!」◆ (監督:小西通雄 脚本:山田隆司
深夜の無言電話に悩まされる純子は、寝不足から体調不良に陥っていた。そんな時、宝石店で立て籠もり事件が発生、特警は現場へと急行する。立て籠もり犯・森川は、近所のラーメン屋から出前を要求し、「持ってくるのは、おたくの美人隊員の藤野純子だ」と指名する。
え、えーーーーーーーっ?!(おぃ)
純子さん、雑誌や新聞で特集されたり、アイドル並の扱いらしいですよ?!
まあ、本部長−男−ロボット−ロボット−女−眼鏡、と来たら、女刑事にスポット当たるのもむべなるかな、という気はしますが、以前から何度か気にしていますが、特警はSPとかSAT的な感じで隊員の個人情報を伏せなくていいのか……。ロボットなどを扱っている分、市民の理解を得るために積極的な広報も必要ではあるのでしょうが……竜馬さんの正体を伏せる為に、純子にはむしろ積極的にPRさせているのかしら。
犯人の要求を受け入れた正木は、怪我をした警備員の治療を名目に看護婦を同行させる事を承知させる。というわけで、隠密同心、ナースコスプレ。そういえば意外と、こういうコスプレ展開は無い。
オカモチに小銃を隠し、隙を突いて犯人に銃を突きつけた純子だが、そこで立ちくらみを起こしてしまう。咄嗟に純子をかばった久子が犯人に撃たれ、負傷。そこへ外で待機していたウィンスペクターが突貫。犯人逮捕には成功するが、久子もまた重傷を受けて病院に運ばれる。同様に犯人に撃たれて負傷した警備員の女を、妙に気に留める竜馬。
多分ここで竜馬さんが何か違和感を覚えていて、後で戸川への疑念を補強する解説のシーンがあったのではないかと思うのですが、撮影段階では撮っていたけど、編集時にカットされたような感じ。……まあ単に、竜馬さんの好みだった、という可能性もありますが!
こうして事件は解決したかに思われたが、どさくさに紛れて、店から高価なダイアの指輪が盗まれていた事がわかる。森川は指輪を盗んだ事に関しては否定。他に可能性があるのは負傷した警備員の女・戸川弓子だけだが、彼女の荷物からは指輪は発見されなかった。店からの信頼も厚く、1年前までは神奈川県警に勤めていたという弓子は一度は捜査線上から外れそうになるが、ひとり竜馬は、森川、戸川、そして特警に配属される前は神奈川県警に居た純子の間に見えない糸が存在するのでは、と戸川の家に踏み込む。
一方その頃、己の致命的なミスにショックを受け、久子を見舞った病院でも良太からきつい言葉を浴びせられた純子は、本部長に手帳と拳銃を返納し、辞表を提出する。
隠密同心、呼吸器まで付けてベットに横たわっているのですが、肩撃たれただけの割には、随分と重傷だな……
ダムダム弾かなんかだったのでしょうか。
戸川の家に踏み込んだ竜馬はそこで、壁にかけられたダーツ板に貼り付けられてダーツで穴だらけの純子の顔写真(お約束)、純子を特集した記事の切り抜き、純子の電話番号がチェックされたタウンページ(に載せているよ!)、などを発見。
また、マドックスなどの調査により、森川と戸川が高校の同級生だった事。かつてフリーピストルでオリンピック候補だった戸川が、神奈川県予選で純子に敗れ、その夢を絶たれていた事などが次々と明るみに出る。戸川はその後、勤務中の運転不注意で女の子を轢いてしまい、警察を退職。更にその時の怪我が元で利き腕の神経を痛め、自分の人生を滅茶苦茶にした女として純子を逆恨みしていた。全ては、戸川の純子への復讐だったのだ!
その時、戸川が病院から脱走したという連絡が入り、海外への高飛びを目論む戸川を阻止するべく、動き出す特警。竜馬は無言で、純子が置いた拳銃を彼女の手に握らせる。
ここでOPがかかるのが、超格好いい。
今週は女刑事回ではあるのですが、終始、竜馬さんが格好いい。
半ば錯乱状態の戸川は、車で逃走中に小学生女児を人質に取り、工場地帯へと逃げ込む。
「我々の銃は、けっして犯罪者を撃つものではない。犯罪者の心に棲む、悪を撃つものだ」
本部長の言葉、意識を取り戻した久子からの連絡などもあり、再び銃を手に取った純子は戸川との対決に打ち勝ち、無事に女児の救出に成功。
……ファイヤースコードはすっかり、ケミカルディスチャージャー係だなぁ(笑)
今回は、完全に正統派の刑事ドラマ。
1時間ものの刑事ドラマを綺麗に30分にまとめた、といった感じ。
よくよく考えると戸川の行動はだいぶ滅茶苦茶なのですが(指輪一つ盗んで高飛びしてどうするつもりだったのか、現場で偶然が重ならないと純子への復讐にならない、など)、テンポよくドラマを積んだ事と刑事ドラマのお約束を踏まえる事で、表向きあまり破綻した感じにはなりませんでした。
次回予告が妙に盛り上げていると外す、というジンクスが破られて良かった(笑)
で、今回の次回予告。
「その時……何かが起こったぁ」
……なんか、ナレーションがおかしい(笑)


◆第22話「殺人犯は二度死ぬ」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升
派出所を襲撃し、警官から拳銃を奪おうとする黒尽くめの男。あわやという時、警邏中だった同僚の警官が戻ってきて、
いきなり撃った!
威嚇射撃もしないよ(^^;
その頃、甥っ子のトオルを一日預かる事になった六角警部は、典型的なイタズラ坊主のトオルに振り回されていた。そこに派出所襲撃の報が入り、甥っ子をバイクルとウォルターに任せて六角警部は出動するが、その際、トオルがイタズラで玩具の銃と本物の銃を取り替えてしまう。それに気付かぬまま捜査に出た六角は、行き合った犯人を逮捕しようとするが犯人の指からビーーーーーームを受けて負傷。更に、介抱してくれた白衣の男に「甥っ子に玩具の拳銃と取り替えられた……」と譫言を漏らした上に、手帳とそこに挟んでいた甥っ子の写真を犯人に奪われる(悪ガキに馬鹿にされながらも、そんな甥っ子の写真を手帳に挟んでいるのは、ちょっと微笑ましい)。
一方、トオルを見失っていたバイクルとウォルターは、病院の六角から事情を聞き、慌ててトオルを捜し出す事に。ここで理性的なウォルターが本部に事情を説明しようとし、人情派のバイクルがそれを止めようとする、というのは。今回の数少ない、良い所。結局バイクルがウォルターを説得し、二体は他の誰にも知られない内にトオルから拳銃を回収しようとする。
派出所襲撃犯の名は、三島。数ヶ月前に銀行強盗を起こして行員3人を殺害、警官隊の激しい銃撃を浴びながらも、行方をくらましていた男だった。
この事件の際に瀕死の重傷を負った三島は、堺博士(六角を介抱した白衣の男)に拾われ、ついサイボーグに改造されちゃっていたのだった! 目が醒めたら指からビームが出せるようになっていたのはともかく(ともかく?)、手首からドリルに怒る三島。そんな三島を「君の命を救う為には仕方なかった」となだめながらも、引け目からか彼の行動に消極的協力をする堺博士。
強盗事件の際に10発もの弾丸を撃ち込まれた事を恨み、“警察の拳銃により警官に復讐する事”にこだわる三島は、トオル少年を探し出して誘拐、六角の拳銃を手に入れる。この際、超たまたま、誘拐現場をバイクルに見られたりとか、今回はもう展開が滅茶苦茶。脚本もガタガタですが、場面の繋ぎなども色々おかしくて、酷さにより拍車がかかっています。
事ここに至って、病室を訪れた本部長らに、全ての事情を説明する六角。そこへかかってくる三島からの電話。トオルを救う為、指定の場所へ向かう竜馬に襲いかかる、指からビーーーム
拳銃で復讐するんじゃなかったのか?
色々あって、トオル少年の救出と拳銃の回収に成功。そして堺博士の口から語られる恐るべき真実! 瀕死の重傷を負っていた三島の体は、博士が拾った時点で既に脳に障害が発生しおり、三島は一部をサイボーグ化したどころではなく、脳まで電子頭脳に交換された「おまえは人間じゃない。ロボットだ」ったのだ! 調整不足?から激しい頭痛を引き起こし、壁に頭部を打ち付けた三島は、自分の額から流れ落ちるのが赤い血ではなく、茶色のオイルである事に愕然とし、暴走しながら博士と共に落下。ファイヤーが博士を救い出すも、三島ロボットは地面に打ち付けられ、動きを止める……。
博士はしっかり逮捕されました(笑)
まあこの博士、見た目善良そうだけど、どう考えても物凄い悪人だしなぁ。
ラストは拳銃を無事に回収した六角がトオル少年の尻を叩き、正木がバイクルとウォルターに「おまえ達にも尻叩きの罰だな」「あはははは」「ははははは」と和やかに笑って大団円………………って
それでいいのか
物凄い不祥事で、六角の免職どころの騒ぎではないと思うんですが
夕方のトップニュースに始まって、2週間ぐらいはワイドショーなどで特集とか組まれそうです
警察組織全体の問題になるので、揉み消したな、マ サ キ
これで次回から、何も言わずに六角(元)刑事が酒屋でアルバイトとかしていたら凄いけど(笑)
うーんしかし、ここまで積み上げてきた『ウィンスペクター』世界のリアリティから大きく外れてしまって、非常に残念。脚本的にも演出的にも、展開も滅茶苦茶でしたし(^^;
……ただ今回、ゲスト悪役が大友龍三郎(当時:大友竜三郎)で、個人的には凄く楽しんでしまいました(笑) 
後の大神博士でゼロ卿でドルネロ様が粗暴犯役とか、声、超格好いい。
本編そっちのけ、というか、本編はどうしてこうなったレベルの頭の悪い話でしたが、杉村升も折角評価上昇中なのにこんな事をしてくるから油断なりません(^^;
上からの要望で路線変更、とかで無ければいいなぁ……。
次回、『特警vsビオランテ、の予感。