はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『特警ウィンスペクター』感想15

◆第25話「雨に泣くロボット」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:扇澤延男)
ある日バイクルは、職務で訪れた派出所の前で雨宿りする女に傘を貸し、手と手が触れ合った瞬間にときめいてしまう
これが……アモーレ?
その頃、東都化学中央研究所の所長、高山が爆弾テロに遭う。捜査線上に浮かび上がったのは、研究所の元職員、桐本光夫。新開発のジェット燃料の研究を高山に横取りされ、恨みを持っていたのだという。早速、捜査に取りかかる特警。
速攻で逮捕された(笑)
シーン変わった瞬間にアジト発見されて、その場で逮捕されるとは思いませんでした。
しかし、捕縛の際に桐本が投げた爆弾の直撃を受け、バイクルが損傷してしまう。
野々山によって無事に修理されるバイクルだが、どうも様子がおかしい。野々山の分析によるとどうやら、
「幻覚が見えるらしい」
爆弾の直撃により認識回路に強い衝撃を受けたバイクルは、記憶に強く残っていた女のイメージがより強調されるようになってしまい、先日出会ってときめいた雨の女の幻覚を見るようになってしまっていた。
「ワシ、恋する男になりました」
野々山によると強制的な修理は不可能。時間経過で収まるのを待つしかないという。
野々山「ときどき幻覚が見える以外は、機能的には問題ありません」
いやそれ、凄い問題だと思うんですが
そこへ入る、高山所長が再び爆弾で襲われたという連絡。桐本に共犯がいるのか?! 捜査を続行した特警は、桐本に妹が存在している事を知る。彼女の名は、桐本真弓。妹の足跡を追うシーンなど、細かい所で刑事ドラマ風味を漂わせるのはお約束になってはきましたが、本作の特徴づけとして面白い所(まあそうすると、そもそも容疑者の身辺調査が甘すぎる、という事にはなるのですが(^^;)。
真弓の元職場で、店長から忘れ物の文庫本を受け取ると、そこに挟まれていたのは、桐本と高山が並んで握手をしている写真であった。そして高山の顔の上に殴り書きされた、「悪魔」の文字。真弓が高山を狙っている事を核心し、特警は高山の入院する病院へと向かう。
なんかこう、高山所長と桐本兄のやたらにこやかな写真としい、そこに書かれた悪魔という極端な詰り方といい、後半の「兄さんの心を弄んだ」という台詞といい、桐本兄と所長はそういう関係だったのだろうか、と思わず勘繰りたくなったのですが、心が汚れていてすみません。本当にすみません。
所長の病室で、竜馬は見舞いの品に仕掛けられていた爆弾を発見。解除に成功する。窓の外でその光景を見て、逃げ出す怪しげな女。外に待機していたバイクルは彼女を捕まえようとするが、その姿に衝撃を受ける。
彼女は、あの雨の日の女性だったのだ!
バイクルは動揺し、女――桐本真弓を取り逃がしてしまう。
当然、「何が幻の恋人だ! そんな理由で!」と正木に叱責を受け、刑事失格だと落ち込むバイクは、公園で一人思い悩む。おりしもそこへ降り注ぐ雨。
物陰からバイクルを見守る、竜馬、純子、ウォルター。
ウォルター「ロボットにも泣きたい時はあります。この雨は、バイクルの涙でしょう」
……うーん、今回、悪い話ではないのですが、スタッフが面倒くさくなってきたのか、急に2台が人間くさくなりすぎなような。2台が人間くさくなっていくというのは初期構想の一部ではあったでしょうし、悪くない展開だと思うのですが、ウォルター話が、人間の少女と友達になり、お互いが本当の「友達」という言葉の意味を知る、という地道に進めて上手くまとめたのに比べると、特急電車で途中駅を5つぐらいすっ飛ばした感じ
いきなり「これが恋」というよりは、原因不明のドキドキに悩まされ、色々あって最終的に、「それは、恋だったのかもしれない……」程度に曖昧な感じぐらいで良かったような……まあ、特警はそういう、ロマンチックにまとめてくれる人材がいない、という難がありますが。
竜馬さんとか、
「恋? あはは、ロボットが恋だなんて、そんな事あるわけないじゃないか」
爽やかに否定しそうだしなぁ(笑)
最後は、高山の娘を人質にとった真弓を、バイクルが説得、逮捕。クライマックスシーンでバイクルが「ロボット刑事」「ロボット刑事」と連呼するので、どうしてもK?!とか思ってしまうわけですが、先週(先々週?)から公式配信のラインナップに入りました。K!


◆第26話「薄幸少女の旅立ち」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:山田隆司
前も書いた気するけど、この手のサブタイトルは東映の伝統芸なのであろうか。なんか長い歴史がありそう。
屋台のラーメン屋店主・横川は、常連である長浜通商の社長・長浜修三から預かったトランクの中身が麻薬である事を知ってしまい、それを旧知の刑事である正木に届けようとするが、翌朝、仏となって川に浮かぶ。事故死、として処理されたが、遺された一人娘の幸子は、父は麻薬の事を知って長浜に殺されたのだ、と正木に訴える。
社会福祉団体に多額の寄付をして世間から尊敬されている人が麻薬に関係しているなんて」、と言う純子さんは数話前に続いて、どうしてそんなに権威に弱いのか(笑)
「捜査には私情を挟むな」と常日頃から口にする正木ではあったが、刑事時代からよく屋台に通い、赤ん坊の頃にミルクをあげた事さえある幸子とその父親に関する事件だけに、気持ちが揺れる。
そんな正木の前に進み出る久子。
「私にはわかります。その子、必ず長浜の命を狙います。そんな事、絶対にさせません」
長浜通商に、社長秘書として潜入する久子。
一方、インターポールから、長浜が麻薬シンジケートの日本の窓口を勤めていた事、香港マフィアが長浜殺害の為に二人の殺し屋を送り込んだという情報がもたらされ、特警もまた監視をかねて長浜の護衛に付く事になる。
香港マフィアがわかりやすくて素敵(笑)
数日後、警備の隙を突き、社長室に突撃をかける幸子。久子に取り押さえられながらも彼女は長浜社長に向け父の位牌を突きつけ、「位牌に一言詫びろ」と要求するが、あしらわれる。幸子を心配する久子は、翌朝彼女の家を訪れ、いきなりカバンの中身を道にぶちまける。酷い。カバンの中に隠されていた文化包丁を取り上げる久子さん。一方、特警の介入により長浜の暗殺に手間取る殺し屋二人は、社長の身辺を探り、幸子を利用する事を計画。長浜の元に麻薬の取引現場の写真を送りつけるとともに、幸子に電話をかけさせる事で、長浜を誘き出す。
社長室の秘密回線にかかってきた電話に、社長室を透視・盗聴するデミタス。
前回、空気気味と書いたデミタスが役に立った! ……というかデミタスは最初から、女刑事か隠密同心のサポートメカとして絡めておけば良かったような。
幸子が事件に巻き込まれた事を知った久子は特警に連絡を取ろうとするが、前日、幸子を取り押さえた手際があまりにも見事だった事から長浜に疑われて正体がばれており、拳銃を突きつけられて取引現場に同道する羽目になってしまう。
取引現場で包丁を構え、 おじきの仇じゃあ!! お父さんの仇!」と突撃してくる幸子。しかしそれは失敗。香港マフィアの殺し屋によって3人はまとめて始末されそうになるが、そこへ駆けつける特警。久々に登場の対戦車ロケットランチャー! 混乱の中、長浜は幸子と久子を人質に車で逃げようとする……だがその車には、念を入れた香港マフィアが、「走り出したが最後、80キロ以下にスピードが落ちると爆発する爆弾」を取り付けていた!
確保した殺し屋からその情報を聞き、ファイヤースコードで長浜の車を追うファイヤー。久子に無理矢理に運転させていた長浜は、それを聞いて80キロの車からダイブ。社長、けっこう凄い(勿論、すぐに捕まりました)。
負傷した左手で必死に倉庫街を時速80キロを維持しながら走る久子。併走する車から屋根に飛び移ったファイヤーは、車の下に取り付けられた爆弾を外そうとする……て、え、二人を助けた方が早そうな気がするんですが。
と思ったら結局、倉庫にぶつかって、車は大爆発。二人はファイヤーの大ジャンプで助けました。救出シーンが(撮影できるアクションの限界の都合で)爆発のどさくさに紛れるのは仕方ないにしても、これならファイヤーが無理に車の下の爆弾を外そうとなどしない方が、流れはすっきりしたような(^^; まあ多分、スーツが地面にこすれて火花が〜みたいな事をやりたかったのでしょうが。
「さっちゃん! 大丈夫か!」と、最後まで私情むきだしの正木。
長浜は久子の手によって、銃刀法不法所持・殺人・麻薬取締法違反、で逮捕される。
……あるんだ、銃刀法。
今回はゲストキャラの女の子が割と可愛かった(シナリオに合う容姿だった)事と、久子さんの好演でなかなか盛り上がりました。
しかし、本部長は一体どれだけ、隠密同心の手駒を用意しているのか。
なんか久子さんの目に宿る、「この人は他にもキープしているのね……!」的な光で、個人的に妙に盛り上がったり(笑) いや、普通に犯罪被害者の遺児の共感、という事でいいとは思いますが、私は微妙に正木×久子推奨なので、その観点を交えると、色々余計に面白かったです。
さて、次回予告が、なんかおかしい
凄くおかしい。
単に次回がおかしいだけなのか、3クール目開始で驚愕の新展開が始まってしまうのか、読めない所が怖い。