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『特救指令ソルブレイン』感想4

◆第7話「人間再生マシーン」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:鷲山京子)
帝都物産で爆弾による脅迫事件が発生。警察の必死の捜査も空しく爆弾は爆発し、警察はその信頼を著しく落とす事になる。爆発のデータを分析した結果わかった事は、爆弾が、探知機で念入りに調べた筈の場所に設置されていた事。この爆弾は、探知機に引っかからないのだ!
その頃、とある民家に雷が落ち、中にあった一台のマシンを起動させる。
それは、人間再生マシーン。
未完成だった筈のマシンは、落雷と、小学生の出鱈目な修理という二つの偶然の要素から機能を発揮し、コンピュータの中に保存されていた記録から人格を再構成、マシンの生みの親であり、10年前に死んだトンデモ発明家・牧野陣五郎を再生してしまう。
トンデモ発明家として実の息子からも変人(狂人?)扱いされていた陣五郎は、文字通りに「死んでもあいつには頼らん! 顔も見たくないわ!」と、物心ついた頃には既に死んでいた為に自分を無邪気に慕ってくれる孫のマサルと共にマシンを完成させようとして、部品を探しに街へ。ところがそこで入ったデパートが、爆弾犯第二の標的! やはり探知機に引っかからない爆弾であったが、陣五郎はそれを見つけて解除させる。
電気エネルギーによって再構成されていた陣五郎は、電磁波の乱れから、その特殊な時限爆弾を見つける事が出来たのだ! ソルブレインに協力を求められる陣五郎だが、エネルギーが尽きる前に研究を完成させたい思いから、それを拒否。彼の中にあったのは、「研究を完成させて、自分をバカにした連中を見返してやる」という執念だけであった。そんな祖父の姿に、「もっと大切な事がある筈。おじいちゃんなんか嫌いだ」とソルブレインに自分だけでも協力しようとするマサルだが、爆弾を見つけだしたという陣五郎を追っていた二人組の犯人に、祖父ともども拉致されてしまう。
ここで松田がようやく単独で活躍するのですが、超一瞬。犯人を確保するもマサルを人質にされて逆に気絶。というか犯人グループはちゃんと松田を始末してください。そういう所で手抜きするから、情報が本部に伝わるんですよ! (シーン的には描かれていないので、気絶させられた後、ぐるぐる巻きにされて転がされていた松田が、超縄抜け技術で、トラップ満載の犯人のアジトから脱出した、と妄想するのは可)。
孫を人質にされ、どうやって爆弾を見つけたのかという犯人の問いに、しょーじきに「電磁波感知能力だ!」と答える陣五郎だが、もちろん納得されるわけはない
祖父を助けようと奮闘する孫、そんな孫の姿に心打たれ、存在を懸けた放電攻撃で犯人を痺れさせる祖父。
一方、陣五郎が既に10年前に死亡している事、マサルの友達(セミレギュラー的に使われる自転車屋の少年で冒頭に登場)から人間再生マシンの事を聞いた大樹は、ソリッドステーツに、強力な電磁波をサーチしてもらう。
なんという無駄運用
犯人達に追い詰められていた二人だが、ギリギリで大樹らが駆けつけ、御用。エネルギーを使いすぎた陣五郎は、マサルのお陰で、研究第一で周囲全てが敵となっていた自分にも、人間らしい心が最後に手に入った、と感謝する。花や空、その美しさを数十年ぶりに認め、すがりつく孫を大樹らに託し、離れてゆく陣五郎。
孫をわざわざ刑事に託したので、これはまさか、おじいちゃん、無駄に大爆発(今週、爆発してないし)とかするのかとドキドキしていたのですが、爆発はせず、光になって綺麗に昇華。
人の心の優しさは、時に死者をも救うのだ!
祖父と孫の交流話でもあるのだけど、爺がラストチャンスで人生をやり直す話、になっているのが面白い所。
なぜか熟年以上に優しい目線を送る、レスキューシリーズ。
にしても、マサル父(陣五郎息子)は、このトンデモ博士によって、経済的にも社会的にもそうとうな苦労をしたのだろうというのが、出番無いけど透けてみえて泣けてきます。それはもう、会話もしなくなるよ!
電磁波がマジカルパワーすぎるなどあるものの、前回に続いて、これぐらいが水準なら……という出来。単純に立ち上げ予算を使い果たしただけかもしれませんが、地味路線に戻したら一気に見られるようになってきました。
やはり、1話、2話は、無駄に派手すぎでした。
というか、敵も基地もソリッドステーツも派手なのに、ソルブレイバーだけが前作と同じような(むしろ弱体化しているような)性能なので、バランスが悪かった。
話の展開が落ち着いてきて、その辺りのバランスが取れてきた感じ。
未だに、大樹の服装には慣れませんが
なんだろうなー、黒革ジャケットが悪いのか、襟立てシャツが悪いのか。髪型も微妙にヤクザ感を増しているしなー(笑)
で、次回、またも派手めの予感で、果たしてどうなる。


◆第8話「消えた強化スーツ」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:山田隆司
射撃訓練中、警察学校の同期で、ソルブレインの隊長選考で競い合った岡山守に絡まれる大樹。
「なぜソルブレインの隊長の最終審査で、おまえが選ばれ、俺が落とされたのか、未だにわからんよ」
ううーん、余裕かまして、拳銃の片手撃ちとかするからでは?
「岡山、君にはソルブレインになる資格がないからさ」
そこに現れる、岡山の上司、笹本部長。
「西尾くんは全て、標的の右肩に命中させた。君のは心臓だ」
ここはなかなか格好いい。
いかにもプライドが高くて嫌なヤツという感じの岡山と、実直ないい人そうで、敬意を集める笹本、という対比もよく出ています。
そんな笹本は警察を辞めて父親の会社に副社長として入る事になっており、退職前に正木への挨拶にソルブレイン本部にやってきたのであった。
その数日後……廃棄処分される筈だったソルブレイバーのプロトスーツが、輸送中に強奪される。その運搬スケジュールを知っていたのは、正木の他には10名足らず。すぐにリストアップされたメンバーのアリバイが確認されるが、全員、確固たるアリバイを持っていた。
プロトスーツは全ての面でソルブレイバーのソリッドスーツを上回る性能だが、装着可能時間がソリッドスーツより2分短く、また、着用者にかかる負担が大きすぎる為に、制式採用されなかったのであった。
えーとつまり……
犯人は、香○竜馬
プロトスーツの捜索が進められる中、駐車場でそのプロトスーツに襲撃された正木は、重傷を負って入院。。
「先生の話によると、並の人間だったら大変な事になっていたそうですよ」って、正木はいったい何をそんなに鍛えているのか。
(答:色々と恨みを買っていて自衛の必要があるから)
プロトスーツは一般人では着用もままならない事から、スーツが着用可能な肉体能力の持ち主を過去の事件からリストアップする事に。
だから、犯人は、香川○馬
正木不在の特救本部に、プロトスーツ運搬に関する係員の話を盗み聞きしている制服警官が居た、という掃除のおばちゃんからの目撃情報がもたらされる。
つまり、犯人は、掃除のおばちゃん
……ではなくて、それを聞いた松田は、何かと突っかかってくる岡山を犯人だと決めつけ、岡山の部屋に向かう3人。もちろん否定する岡山だが、風邪で欠勤していた岡山には、事件当日のアリバイを証明する事ができない。だが大樹には、岡山が嘘をついているようにも見えずにいた。
そんな3人に、実はソルブレインの隊長候補で最終選考に残ったのは「大樹と笹本だった」と明かす正木。
正木の補佐としてソルブレイン設立に貢献していた笹本は自他共に認める隊長候補の最右翼だったが、選考の結果、隊長は大樹に決定。以後、笹本はソルブレインと一切関わらず、警視庁関東管区の職務にあたってきた……念のために退職した笹本の勤め先に出向いてアリバイを確認する大樹と松田だが、秘書らが彼のアリバイを証明。
その頃、岡山をマークしていた純子がプロトスーツに襲われ、ソルジャンヌにブラスアップするも、一蹴される。松田が笹本の会社に出向いてその存在を確認すると副社長室から確かに聞こえてくる笹本の声。
そしてソルブレイン本部にかかってくる、犯人からの挑発的な電話。
クロス2000によりそれが、ボイスチェンジャーで偽装されたものだと知った大樹の指示で松田が副社長室に突撃すると、そこに居たのは笹本本人ではなく、ボイスチェンジャーで笹本の声に偽装した部下だった! プロトスーツ強奪の実行犯となった下請け会社で偽装工作がばれた事を知った笹本は、再びソルブレイン本部に電話をかけ、「決闘に応じない場合は、無差別殺人を行う」と大樹を廃工場へと呼び出す。
いくら御曹司の頼みにしても、笹本自動車は、会社ぐるみで犯罪に協力しすぎでは(笑) もともと、笹本の立場を利用して不正を誤魔化していたとか、後ろ暗い事があるとしか思えません
そして笹本を「ぼっちゃん」と呼ぶ謎の解体業者のおじさんは、走行中のパトカーの窓ガラスを狙撃とかしていたのですが、傭兵か、歴戦の元傭兵なのかっ?! 今は一介の解体業者だけど、かつては“伝説の巨人”と呼ばれた男かなにかなのか?!
あと、掃除のおばちゃんの目撃情報以降、凄い勢いで容疑者が絞られている(実際、大樹も正木も、ほぼ笹本が真犯人だと考えているとしか思えない)のですが、たぶん、プロトスーツを装備できるのは日本で3人だけとか、そーいうレベルっぽく、まあ、あの研究所の作るものだから仕方がない。
そして激突する、ソルブレイバーvsソルブレイバー!

「笹本さん……何故こんなバカなことをするんですか!」
「俺はいつでもトップだった。出世でも誰にも負けなかった! それが、ソルブレインの隊長にはなれなかった。全ての面で俺より劣っているおまえによって、俺のプライドはズタズタにされてしまったのだ。貴様と正木だけは、生かしておくわけにはいかんのだぁぁぁ」

妄執に狂い、大樹を追い詰める笹本だったが、プロトスーツの装着限界に達して倒れる。制御しそこねたビーム兵器の射撃で爆発炎上する廃工場の中で、それでもなお命を狙ってくる笹本を救い出す大樹。退院した正木を含め、外で皆に出迎えられるがその時、
松田「大変だ! あそこに子供が!」
なぜか、工場の窓際に、三輪車の幼児
……あっれー、今回ここまで凄い面白かったのになー。
松田がこの瞬間、えらく棒演技になったのも含めて、色々と台無し。
続くシーンの意図はわかりすぎるほどわかるのですが、もう少し、何とかならなかったのか(^^;
燃え上がる工場に飛び込もうとするソルブレイバーを押しとどめるジャンヌ。
「装着可能時間の限界を超えてます。行けば貴方が死にます」
じゃあ、貴女が行け
もう少し、何とかならなかったのか。
ジャンヌの静止を振り切って工場に突入したブレイバーは、ぼろぼろになりながらも幼児を救い出し、見事に帰還。そのまま仰向けに倒れたブレイバーを見て、ひきつった笑い声をあげる笹本。
「馬鹿なヤツだ、こんなくだらんことに、命をかけて!」
大樹の無事を確認した正木は、腕の包帯を外し、笹本を殴り飛ばす!

「恥ずかしいとは思わんのか、おまえほどの男が。
常にトップに立ち、上からしか物を見れないおまえにはわかるまい。どんなに小さく弱い命でも、自分の力が続く限り、救おうとするソルブレイバーの心と勇気。
それこそが、ソルブレインの隊長の最大の条件であり、私が、おまえを隊長の座に据えなかった最大の理由だ」

涙を流す正木、その言葉と心に、笹本も崩れ落ちる。
……しかし、笹本がここまで歪んだのは、正木のせいでは?
多分さすがにもともと、幼児を見殺しにしてひゃっはーする人では無かったと思うのですが。
ラスト、死力を振り絞って幼児救出に向かうソルブレイバー、狙い澄まして流れる主題歌、とシーンは格好いいし、意図はわかるのですが、無理矢理な幼児出現ジャンヌさんのぽんこつぶりは何とかならなかったのか。面白かっただけに、その2点だけ、非常に残念。
プロトスーツにジャンヌが襲われるという展開はあったのだから、スーツを大破させておくか、いっそジャンヌさん一時リタイアさせても良かったような。『ソルブレイン』は妙に、ラストのメンバー揃い踏みにこだわるのですが……よく考えると『ウインスペクター』もそうだったので、微妙に制作上で縛りがあったのかしら。
最初にいかにも、今回の悪役然とした岡山を出し、対比として笹本を置き、真犯人はどちらだというサスペンスを交えながら笹本の狂気へと繋げていった展開は秀逸。大樹に因縁をつけるキャラを出す事で、正直ここまで劣化竜馬さんでしか無かった大樹にようやくキャラクターとしての取っかかりが生じ、見ていて話にノリやすくなってきました。
竜馬さんが最初に妹との絡みを置いていたのに対し、大樹は人間的繋がりが無い所にぽんと現れてしまっていたので(松田が目標にしているような演出はあったけど、ああいうのはもっと強調するべき)非常にキャラクター性が希薄だったのですが、遅まきながら“ソルブレインの隊長として選ばれた西尾大樹という男”が、他のキャラと対比される中で浮き彫りになったのは、非常に良かったと思います。
なんというか、『ソルブレイン』がやっと始まったという感じ。
西尾大樹の物語になってきた。
選ばれた男と選ばれなかった男の交錯、というシナリオのコンセプトも良く、しつこいですが「大変だ! あそこに子供が!」以外は、非常に良い出来でした。変な話、ウインスペクターの最終回にあっても良かったようなエピソード。
まあ竜馬さんの場合は、装備が危険すぎるので誰にも羨ましがられていなかった説がありますが!