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『特救指令ソルブレイン』感想9

◆第15話「人形は平和の使者」◆ (監督:小西通雄 脚本:高久進
轢 い た!
……相手が善人だったので誤魔化せました。
玲子がソルブレイン2週連続の大不祥事を起こしかけたのは、妻と娘に先立たれ、孫設定の人形マリアと暮らす、篠原という老人だった。玲子は篠原と親しくなるが、ある日、彼の家に“近所でも評判の荒くれ三人組”が侵入して強盗を働き、更にマリアが盗まれる……。
悪役がリアルに不愉快すぎては駄目という、見本のような話。
他人の家を荒し、人形をいたぶるひゃっはー3人組が全編あまりにも不快すぎて、見ていて気分が悪いだけで作品として辛い。
しかも、恐喝・強盗・車上荒らしと明らかに純然たる犯罪者なのに、
「暴れている三人に反省の色は?」
「ありません」
「人形をいじめるなんて許せないですよ」
と、回のテーマの方に引っ張りすぎて、ソルブレインの反応もズレ気味。
あくまで人形に焦点を合わせたいなら3人組はもっと軽いヤンキーぐらいにしておくべきでした。
クライマックス、人形を救う為に躊躇なく炎の中に飛び込む大樹は少し格好良かったですが、その後、あまりにも平然と炎の輪から脱出してきたので、若干、台無し(笑) ドーザーに消火させてから抜け出してくるのでも良かったような。
とどめに最後、“ドーザーの複雑なシステムをメンテナンスしているから”という理由で
「修理できないわけないだろ?」
と、ぼろぼろになった人形を、亀吉に無理矢理修理させる正木が酷すぎる(^^; 亀吉に無理矢理修理させるなら、プロに頼みましょうよ……。
人形は実は“青い目の人形”で、戦時中にからめて展開するのですが……戦後50年には少し早いのですが、青い目の人形の話が少し盛り上がっていた時期なのでしょうか……? 何か、そんな頃があったような気はする。


◆第16話「母艦S.S.−1消失」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升
ソルブレイン見学日、本部にやってくる子供達。
最近不祥事が多いので、世間様へのアピールが大切です、はい。
ところがソリッドステーツのコックピットを見学していた子供の一人がこっそりと謎の装置を取り付けると、スイッチをロックしている筈のソリッドステーツが突然動きだし、交信不能・コントロール不能のまま、引率していた大樹と数人の子供達を中に乗せて飛び去り、謎の光の目撃情報とともに、姿を消してしまう。……果たして、全長30mあまりのソリッドステーツは、どこに消えたというのか?!
更なる不祥事が発生してしまいました
あと今回から急に、ソリッドステーツ−1を「S.S.−1」とか略すようになりました。
そして見学の子供達には何故か、ソルギャロップ(大樹の乗っている青いパトカー)より、玲子さんの運転している黄色い車の方が人気。……ブレイバーには、武器以外の魅力は無いのか。
ギャロップの阿呆っぽいガルウイングは、何考えて設計したのか感が満載で好きなんだけどなぁ(笑)
S.S.−1に誘導装置を取り付けた少年は、笠原亮介。そしてS.S.−1を奪ったのは彼の父、笠原誠一博士。S.S.−1が姿を消したように見えたのは、博士が開発した分子間凝縮光線により、5分間の制限つきではあるものの、1/33の大きさに縮小された為だった!
笠原博士の真の目的は、「自分を裏切って、分子間凝縮の研究を海外の軍事産業に売り渡そうとする会社を止める為に、S.S.−1に爆薬を積んで研究所にあるもうひとつの装置を爆破する事」であった。その為には、ただのマシンでは駄目で、「最新鋭の技術の結晶であり研究所の防衛システムを突破可能なS.S.−1こそが必要だった」のだ!
ソルブレインに敵対行為を仕掛けた相手が純然たる悪人というわけではなく、「分子間凝縮の技術が軍事産業に渡ればこの世の破滅だ」と危惧し、事が終われば自分の手元の装置も闇に葬って自首して罪を償うつもり、と覚悟を決めた人物、というのはひねってきて面白いところ。まあ、大樹を手錠監禁していたりしますが!
一方ソルブレインでは、S.S.−1とともに消えた子供達が保護され、「凄く大きな男の人を見た」という証言が引き出されていた。その話から、分子間凝縮に関する記事を読んだことを思い出した正木はクロスにそれを検索させ、記事の情報から玲子と純は東陽重機の研究所に向かう。だが研究の主任である所長は既に退職……職員名簿を見た二人はそれがS.S.−1を追いかけている時に出会った男(笠原)だと知り、再びその下へと向かう。
大樹は笠原の行為を認めず、彼の説得を諦めた笠原は「考え直すんだ」という制止を振りきり、S.S.−1を発進させようとする。大樹は慌ててS.S.−1に乗り込むが、それを止めようとした亮介少年ともども、S.S.−1は二人を乗せたまま誘導電波に操られて研究所へと向かって発進。車で後を追った笠原は研究所の手前でS.S.−1を縮小、研究所へと突撃させ、駆けつけた玲子達は小型化する事で無力化してしまう。
「自ら研究を捨てようとするパパの気持ちがわかるか!」と父をかばう亮介少年を「もっと別の方法がある筈だ」と説得しようとする大樹ですが、そうですね、大樹も、S.S.−1に乗り込まないで、さっさと博士を拘束した方が良かったかと。それとも簡単に無力化出来そうにない、達人の気配でも発していたのか、笠原博士。
小型化して研究所へ突入したS.S.−1に襲いかかる防衛システム! ここのミニチュア撮影は、なかなか格好良かったです。ここまで、大仰に出撃してはケミカルディスチャージャーを発射するしか出来なかったS.S.−1に、アクションさせるというアイデアも良い。
レーザービームをかいくぐり、分子間凝縮マシンの足下に爆弾を投下する事に成功したS.S.−1だったが、レーザー攻撃を受けて回線の一部が焼き切れ、誘導電波を受信できなくなってしまう。博士の呼びかけに応え、目を醒ました大樹はブラスアップするとS.S.−1を操り、なんとか脱出に成功。爆弾はマシンを爆破し、S.S.−1もリミット前に戸外に出て元の大きさに戻るのであった。
最後は大樹が博士に「あなたのやった事は間違っている! しかも子供を巻き込むなんて! 僕は絶対に許さない!」とド正論説教を行うのですが、もともと笠原博士は最初から「逮捕される覚悟」な上に「自分が間違っている事を理解している」人なので、どうにも空回り気味。
勿論それで笠原博士が許されるわけではないので逮捕されてしかるべきなのですが、大樹の説教で博士が中途半端に反省するような表情になったのは余計な演出だった気がします。それならば大樹にもっと、説得力のある説教をさせなくてはいけない。せめて、「ぼくたちソルブレインが、貴方の実験を絶対に軍事利用なんてさせない」ぐらいの大見得は切らせるべきだったのでは。
ソルブレイン』世界のリアリズムとしてそれが難しいのが誰にもわかっていたとしても、敢えてそこで大見得を切ってこそヒーローたりえると思うわけで、ヒーローが“中途半端な綺麗事”に終始したのは良くないと思うわけであります。
あと、確かに盗難に子供を利用したのはお父さん非常に悪いのですが、最後に子供が一緒に研究所に特攻する羽目になったのは、90%大樹さんの責任なので、大樹も心の底から反省した方がいいと思います
S.S.−1を盗んだ側の事情を一ひねりしてきた事と、S.S.−1によるミニチュアアクションの部分は面白かっただけに、大樹のリアクションが、もろもろ残念だった回。
そんな隊長は、次回も手錠プレイ
……癖になっ(以下略)