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『超人機メタルダー』感想22

◆最終話「大決戦!メタルダーよ永遠に」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:藤井邦夫)
舞の家に、流星から届けられたビデオメッセージ。
「君たちがこのテープを見る頃、僕はきっと、ネロスに最後の戦いを挑んでいるだろう」
ひとりゴッドネロスとの決戦に赴く流星は、舞と八荒に別れを告げる。
「僕の記憶回路は、君たちとの楽しかった思い出でいっぱいだ」
流星と過ごした日々を、思い返す二人。
「流星さんが楽しい思い出でいっぱいなら、あたし達だって同じようにいっぱい」
「流星が、それを青春というなら、俺にとっても流星の存在そのものが、青春なんだ」
君の青春は輝いているか?
二人は、流星を追うことを決意。
「舞、青春とは、ありのままの自分を太陽にさらし、悔いの残らないようにする事だ」
それを快く送り出す舞パパは、終盤のスポット出演でしたが、妙な存在感でクライマックスを盛り上げてくれました。
ゴッドネロスが“部下を弔う為に密かに気付いていた怨霊渦巻く闇の世界”に乗り込むメタルダー。そこへ襲いかかる、ヨロイ軍団亡者生首! 生首が壁に激突して自爆する度に、体内のメカにダメージを受けるメタルダー
ゴッドネロス曰く「怨念の世界へ引きずり込まれる」だそうですが、意味はよくわかりません。
最後の最後でオカルトに走ってしまったゴッドネロス様にはちょっとがっかりです。
辿り着いたゴッドネロスの前で立ちふさがるクールギンの幻影を、古賀博士の息子の形見の小刀(これを拾ったのは良かった)で断ち切るメタルダーであったが、そのボディは限界寸前。ゴッドネロスの攻撃を受け、遂に超重力制御システムが破損してしまう。自分の体がバラバラになってでもネロスを倒す……! と覚悟を決めるメタルダーに、ゴッドネロスはそのまま戦い続ければ、制御できない超重力エネルギーが増大し続け、結果として地球が吹き飛ぶと告げる。
おい、古賀博士、おい
息子を模した決戦兵器に、何を内蔵しているのだ、貴方。
ゴッドネロスはどうあっても倒したい。
しかし地球を吹き飛ばすわけにはいかない。
決断を迫られるメタルダーに、椅子を飛ばして迫るゴッドネロス。その時、脳裏に響いた舞と八荒の励ましの声を受けたメタルダーは、形見の小刀を投げつけると、レーザーアーム十字切りでゴッドネロスを撃破。不用意に近づいたばっかりに、帝王ネロス、ここに散り、最後のアジト、大爆発。
流星を探し求めていた舞と八荒は、ぼろぼろの状態で倒れるメタルダーを発見。既に超重力制御システムは修復不能、超重力エネルギー装置を破壊する事でしか、メタルダーの自爆による地球の破壊を止める事は不可能であった。
しかし超重力エネルギー装置を破壊すれば……
「超人機としての能力を失い、もう、剣流星には戻れない」
「流星に戻れないって、どういう事だ」
「死ぬ事になる。……ただの、ロボットになる」
あまりの事実に、破壊を拒否する八荒に、メタルダーは語る。
「君がエネルギー装置を破壊しないで、地球が吹き飛ぶ事になったら、僕は何のためにネロスと戦った、何のために産まれてきたんだ」
地表に突き刺さる、クールギンの剣で、超重力エネルギー装置を貫くように八荒に望むメタルダー
「君と僕の、友情のあかしに、頼む」
苦悶する八荒は、遂にそれを受け入れる。舞の制止を振り切り、メタルダーのベルトのバックル目がけて、振り下ろされる剣。
そして――膨大なエネルギーの噴出により超重力エネルギーの暴走は回避された。
「僕は産まれてきて良かった」
剣流星に戻れなくなったメタルダーは、舞と八荒をいつも遠くから見守っていると言い残し、スプリンガーとともに、いずこかへ去っていく……。
超重力エネルギー装置を破壊した後の最後のシーンは、周囲が闇に包まれ、微妙にイメージ映像っぽい感じにしてあり、メタルダーが流星の姿にはなれなくなったけど死んだわけではなくどこかへ旅だったのか、メタルダーは完全に吹き飛んでしまってあくまで舞と八荒による「メタルダーはお星様になったんだ」的なイメージ映像なのかは、微妙に視聴者の解釈に任せた感じ。
まあ、イメージにしてはメタルダー(流星)が饒舌すぎるので、前者という理解でいいのかとは思いますが。
……だとすると、大騒ぎした割にはメタルダー生きているのか、みたいな気も少々。感情の無いただのロボットになる、という実質的に“死ぬ”のかと思いきや、ばっちりパーソナリティ残っているみたいですし。
いや、メタルダーが完全に人間の姿を捨てる事になったのは、物語のテーマ的には大きい気もするのですが、ただラプソディも普通に暮らしているし、ベンKもあの姿で彷徨っていたし、この世界観においては、メタルダーのままでも、それほど困らない気がしてなりません。一ヶ月後ぐらいに、南の島で楽しくバカンスとかしていそうですよメタルダー
最後の最後で、自分が破壊される事になっても
「それでも僕は産まれてきて良かった」
というところで1話のテーマとも繋がって格好良いシーンになったなぁ、と思って見ていたので、個人的にはやや拍子抜け(^^;
メタルダーが「剣流星」である事にこだわっていたなら話はまた別ですが、その辺りの演出は弱かったしなぁ……流星×舞のカップリングが成立していれば、また別の物語性が生じたのですけど。
“人間”として八荒にラストでいいポジションが来たのは良かったですが、お陰でただでさえ最近、役立たずで叫ぶだけの駄目キャラ化していた舞さんが、完全に泣き叫ぶだけのキャラになってしまったのは非常に残念。いっそ悩む八荒を前に舞が剣を取って自ら破壊しようとし、寸前で奪い取った八荒が実行する――ぐらいでも良かった気はします。まあ、そういう行動を出来るように描写を全く深めていなかったので、無理があるといえばあるのですが。
あんなにバカップルだったのになぁ……。
超重力エネルギー装置及び制御システムに関しては、時間があれば伏線を張っておきたかったのだとは思いますが、時間なくても張れと。
声を大にして言いたい(笑)
最後の最後まで、古賀博士がマッドでした。
たぶん、古賀博士が超人機の研究開発とかしなければ、村木國夫は優秀な科学者で困った悪人ではあっただろうけど、ここまでの科学技術を持つには至らなかった気がするので、物語の全ての元凶は古賀博士の気がしないでもない。
そこも含めて、戦争という悪、が物語の背景にはあって、中盤で一度(レッド・ドルフィン回)その部分を取り上げてはいるのですが、この終盤にもう一度そこまで手が回りきらなかったのは残念でした。そこに踏み込めれば、ゴッドネロスとメタルダーの関係性において、もう少し凝った関係性が物語のエッセンスとして盛り込めたとは思うのですが。おそらく村木(ゴッドネロス)が超人機及び古賀博士にこだわる理由を補強するエピソードが、あったけど話数の都合でカットされたのかな、という気はします。
最後の最後がややピンぼけになった感はありますが、盛り込まれた色々なネタは非常に面白い物が幾つもある作品でした。惜しむらくはテーマ部分の迷走と、成長要素などの段取りの無さ。全体としてもっと統一感を持って完成させられればなぁ、と思わずにはいられません。最終話、ラスボスとの決着よりも、友情の葛藤をクライマックスに持ってくる構成なども面白いのですが、そういう“面白い”が使いこなせきれなかった、というのは作品全体を現しているような気もします。ただその中で、メタルダーのデザインと戦闘シーンは抜群に格好良かった。
構成ガタガタだけど随所に光るものがある奇作、とでもいえばいいか。
作品全体については色々と書きたい事もあるので、残りはまとめで。場合によっては最終回への評価が少し変わったりする事もあるかもしれない。