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『世界忍者戦ジライヤ』感想10

◆第15話「呪いの魔女伝説」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:高久進
今回のお題は、忍術vs魔術!
冒頭、強引な写真とイラストでイスタンブールを描写(予算の都合です)。
そして、トプカプ宮殿の警備を使命とする世界忍者・牢忍ハブラムが再登場。宮殿の地下に夜な夜な響く、女のすすり泣きの正体を突き止めんとしたハブラムは、地下で十字架と謎の剣を発見。鞘から剣を抜くと、十字架によって封印されていた魔忍・シルビアが復活してしまう。
「私は、私の愛しい剣を手に入れ、この世を血の海にしてやるのだ」
剣を求めるシルビアから何とか逃げ出したハブラムは再来日して山地家に助けを求める。
ハブラムの持つ剣を見た瞬間、
「その剣を抜いたな!」
と、それが中世ヨーロッパに名を馳せた魔女である、魔忍シルビアの振るった血塗られた剣だと看破する哲山父さんは、相変わらず何でも知っています。
ハブラムを追ってきたシルビアに苦戦するジライヤだが、最後は哲山が気合いで魔術を打ち払い、シルビアは一時撤退。妖気漂い人を斬りたくなる魔剣である、と哲山はその夜は剣を預かる事にするが、この一連の話を聞いているカラス天狗の姿があった……。
見た目世紀末ひゃっはー団のハブラムさんはにこやかに屋上で寝るという迷惑だけどいい人だったが、剣の奪還を目論むシルビアにあっさりと洗脳されてしまう。
仮にも忍者なのだから、気 配 で 気 付 い て。
それにしても、
「山地哲山が私の剣を持っている限り、取り返すのは難しい」
と、処刑後に復活を恐れた人々により、トプカプ宮殿の地下深くに封印された中世の恐るべき魔女すら脅えさせる山地哲山、つくづく最凶。
翌朝、哲山が封印をほどこした剣を、富士の湖に埋めにいく闘破とハブラム。そしてそれを尾行するカラス天狗。その道中、洗脳ハブラムはまさかの忍術の介在する余地の無いパワースラムで、闘破を崖に投げ飛ばし、剣を奪取して走り去る。
密かにガードしていた学と恵美破に助けられる闘破であったが、魔剣はシルビアの元に届けられてしまい、
「ご苦労だった、ハブラム」
「シルビア様」
とかしづくハブラムさんはなんかこう、洗脳されてもいい人っぽさ全開。
魔剣の生け贄として斬られそうになるハブラムであったが、そこへジライヤ参上し、挿入歌も初見参。
毎度毎度の事ですが、挿入歌が10話過ぎぐらいから入りだすのは、スタート時点では出来上がっていないのか、初期はOPとEDを強調する、という約束事でもあるのか、謎なところです。
磁光真空剣と対抗しえる魔剣を手に入れようと、ジライヤとシルビアの戦いを遠目に、漁夫の利をもくろむ妖魔一族(安定の小物感)。拮抗する戦いの中、ふらふらと姿を見せた洗脳ハブラムを恵美破と学が助けようとした所にシルビアが魔剣ビームを放ち、ジライヤ達は崖崩れで洞穴の中に閉じこめられてしまう。
その隙ににシルビアに襲いかかるも、返り討ちにあうカラス天狗。烈牙と紅牙では相手にならないと、刀に手をかける社長。
遂に、1話以来となる毒斎様の本気戦闘?!
と思ったら、押し負けて撤退した!!!
えー、割と本気で毒斎様が強い所を見せるのに期待していたのですが、凄く普通に蹴り飛ばされました。……きょ、今日は、今日は、朝チェックしたら大豆の相場が大打撃で本調子じゃなかったんですよ?!
私の脳内では、毒斎様は非合法活動で稼いだ活動資金を先物取引に突っ込んで失敗しがちな設定です。
一方、閉じこめられたジライヤ達は正気を取り戻したハブラムの怪力で岩を押しのけ、脱出に成功。妖魔一族を撃退したシルビアとジライヤが再び切り結び、ハブラムの支援もあって、最後は磁光真空剣・真っ向両断!
さすがにジライヤが一対一でさくっと勝つと毒斎様の存在意義がまずすぎると思ったのか、ハブラムの援護つきで勝利という形になりました。…………うんまあ、そういう事にしておこう。
こうして魔忍シルビアは消え去った。闘破達は封印した魔剣を富士の湖へと沈め、その怨念が完全に浄化される事を祈るのであった。
…………最後に剣を沈めるシーンでは何故かしれっと父さんが同席しているのですが、息子の経験値を上げる為にわざと前線に出ないで後方待機して周囲を危険に巻き込むのは、少し自重してください、父さん(安定のえげつなさ)。
刀のサビにされるとか、岩の下敷きになるとかで、勢いで始末される事が危惧されたものの何とか生き延びたハブラム(良かった)はイスタンブールへと帰還。
「帰ったら忍者道に励み、二度と無様な真似はしない。誓うぜ、ジライヤ」
そうだ、修行しろ
よく考えると3話の時も、宮殿の秘宝を無様に盗難されたのが来日のきっかけでしたし、今回も深く考えずに宮殿の地下に穴を掘り、出てきた剣の封印を迷わず解いてしまったのが事件の原因でしたし、とんだトラブルメーカーです、ハブラム。いい人だけど。
まあこうなると、後半にも1話ぐらい、鞄一杯のトラブルを抱えて山地家を訪れてほしい気もしますが(笑)
ちなみにハブラムさんは来日時は、エリート商社マンに偽装してビジネスクラスでやってきます(脳内設定)。


◆第16話「風に泣くサイボーグ忍者風忍 馬風破」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:寺田憲史
妖魔一族の新たな戦力、<妖魔一族特殊忍者群>、登場!
それぞれが火遁・木遁・水遁・土遁の術のエキスパートである彼等の名前はそれぞれ、火・木・水・土って、なんかもう駄目そうです。
冒頭それぞれの忍術紹介アクションはなかなか格好良く強そうなのですが、なぜか全員が自動小銃背負って手榴弾をぶらさげており、自衛隊あたりからスカウトしてきたっぽい。
まずは憎きジライヤの始末を……と派遣される事になる4人だが、そこへ「お待ちください!」の声とともに、疾風の術の使い手、風遁のエキスパート・風(演ずるは春田純一/ダイナブラック!)が姿を見せる。ある事情があって特殊忍者群に加わっていなかった彼だが、その実力を評価され、毒斎様の鶴の一声でミッションに参加する事に。
その頃、山地一家は河原で修行中。
闘破が予備の武器を取りに行ったところを後ろから攻撃して
「闘破、武具に頼るもの、武具に敗れる。武具にばかり頼っていてはならん」
とか、父さんは常在戦場すぎます。
そこへ乱入してくる黒い車。
闘破「俺の車だ」
……って、盗まれた?(笑)
ひとしきり暴走して、闘破を轢き殺しそうになったりした車の中から出てきたのは、スミス博士。
アメリカから亡命して哲山の 軟禁 保護を受け、ジライヤプロテクターを開発した科学者であり、哲山の依頼により最先端科学を取り入れて忍者カーをパワーアップしていたのであった。
「私の夢はですね、忍法の中に、科学技術を活かし、その忍法を通じて、世界の平和を守る事です」
(忍者訳:より強い力を持って力を制す)
……SDIに反対して亡命したスミス博士ですが、なんというか実に、アメリカ人っぽい(笑)
ナレーションにより忍者カーという名称だった事が判明した闘破の愛車ですが、パワーアップにともない、「ブラックセイバー」という格好いい名前に改名。
そのブラックセイバーを試運転中の闘破に、襲いかかる<妖魔一族特殊忍者群>!
カーアクションと様々な忍術の攻防が描かれ、
新メカのお披露目・襲い来る強敵・ど派手な忍者戦
と力の入った展開。
思ったより強かったのか、「数の暴力」か、連携攻撃に追い詰められるジライヤ。
よく考えると、それぞれ特殊属性の能力を持った五人一組のチームが、強敵(ジライヤ)に立ち向かうとか、色分けこそされなかったものの、後年だったら妖魔戦隊・オニレンジャーとか誕生してしまいそうな展開。
身動きを封じられたジライヤに迫る風の刃。だがその時、吹きすさぶ強風の音に幼時のトラウマを刺激されて、苦しみ出す風。風が特殊忍者群に加えられなかったのは、強風の音の中では戦えないという致命的な弱点の為であった。
ここで苦しんで攻撃を出来ない風に対して、ジライヤを倒す千載一遇のチャンスにも関わらず、トラウマを乗り越えろ! と風が立ち直るのを待つ他の面々、意外と仲間想い。
だが結局、風は戦闘不能。土が足を離した隙にジライヤは拘束を脱し、水中戦で、水を刺殺。
ごく普通に、ぐさっと行きました。
必殺技以外でのジライヤの殺しは、おそらく初。
そして地上に舞い戻ったジライヤのリモート操作により、ブラックセイバーから放たれたミサイルで、消し飛ぶ火・土・木。
「闘破、武具に頼るもの、武具に敗れる。武具にばかり頼っていてはならん」
「闘破、武具に頼るもの、武具に敗れる。武具にばかり頼っていてはならん」
「闘破、武具に頼るもの、武具に敗れる。武具にばかり頼っていてはならん」
「私の夢はですね、忍法の中に、科学技術を活かし、その忍法を通じて、世界の平和を守る事です」
「私の夢はですね、忍法の中に、科学技術を活かし、その忍法を通じて、世界の平和を守る事です」
「私の夢はですね、忍法の中に、科学技術を活かし、その忍法を通じて、世界の平和を守る事です」
爆発に吹き飛ばされ、重傷を負って崖っぷちに捕まる生き残りの風に情けをかけ、手を差し伸べるジライヤ。
「忍者に情けは無用! この風、人の情けは受けぬわ!」
だが風は自ら手を離して崖下に落下し、死亡する。
妖魔戦隊オニレンジャー、ならぬ<妖魔一族特殊忍者群>を撃破された妖魔一族は、5人の死体を回収。かろうじて脳の一部が無事だった風の死体をベースに、火遁・木遁・水遁・土遁、全ての術を身につけたサイボーグ忍者、戦うコンピューター風忍馬風を造り出す。
突然、紅牙さんが妖魔一族の博士ポジションになってしまいました。先日のロケット戦車にやけに愛着を見せていたのはもしかして、自分で作ったメカだっから?
またここでちょっと興味深いのは、なんの誤魔化しもなく、回収した<妖魔一族特殊忍者群>の面々を「死体」と断言している事。ゲストキャラがざくざく殺されたりするわけではないですが、あまり考えて無さそうなところで、けっこう過激です『ジライヤ』。
漆黒のバイクスーツにヘルメットという出で立ちの馬風破は、同じく黒塗りのバイク・シャドーマッハを駆り、闘破を襲撃。
スーパーカーvsスーパーバイクのバトルもなかなか力が入っており格好いいのですが、ホイールから鋸を出すとか、それは主役マシンの装備としてどうなんだ、スミス。
そして、ブラックセイバーに搭載された火器に物凄い勢いで頼りまくる闘破。
……まあ、実際の忍者も火薬兵器などには精通していた筈なので、間違っていないといえばいないのですが。
ジライヤは馬風破の操る多彩な忍術に苦戦し、前回の戦いと全く逆の形で崖っぷちに追い詰められる。その時、風の弱点を思い出し、磁光真空剣の謎パワーで風の音を増幅。ジライヤを追い詰めていた馬風破は戦闘不能に陥り、その姿にジライヤは刀を収める。
「その体では、戦うのは無理だ。忍者にも情けはある。情けはあるんだ。風、わかってくれ、風!」
割とサーチアンドデストロイなジライヤに、「忍者にも情けはある」とか言われてもなぁ……と思うわけですが、“情け”というよりも、“満足に戦えない相手を殺さないのが俺の誇り”みたいな。
……殺しの美学?
ジライヤの呼びかけと風の音に人の心の一部を取り戻した馬風破は戦闘を中止。
「今度会う時はおまえを倒す。俺の戦う為だけに造られたファイティングコンピュータが、そう指令しているんだ」
と再戦を約して去っていく。
だったら今すぐ白黒つけてとか、そもそも二人が何をわかりあったか意味不明とか、登場時は紅牙さんに「お嬢様」とか傅いて良い感じだったのに、すっかりポンコツに。これが、サイボーグの宿命なのか……。
前編アクション盛りだくさんで、生身戦闘、カーアクション、共に面白かったのに、最後の展開は非常にがっくり(^^; アクションに凝りすぎて話が二の次過ぎたというか、これだけの戦力と強力ゲストを投入するのだから、素直に前後編にしても良かったような。馬風破自体はさすがにこれで出番終了とは思えず、再登場とかありそうですが。