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『世界忍者戦ジライヤ』感想17

◆第29話「0点小僧の忍者オリンピック」◆ (監督:辻理 脚本:小池剛)
世界忍者大量投入で、OPのキャスト表記が凄い事に。
武神館を訪れる、学の担任教師。
(なんでこちらのお宅は、自宅の応接間ではなく、道場の方に通されるのかしら……?)
と内心疑問に思いつつ先生の切り出したところによると、学はテストはオール0点。あまつさえ「出席は体育だけ。あとは忍法とかで抜け出す始末」なのだという。
「あいつ、忍法をそんな悪い事に」
ただでさえ怪しげに思われている山路家の評判がますます悪く……!
そこへ、自作の忍者スーツを着て現れる学。いつかジライヤのような強い忍者になるのが目標の学は、勉強なんて必要ない、と突っぱねるが、説教集中砲火。
哲山「忍者たるもの、強いだけじゃ駄目だ。心技体、全てが揃ってこそ、一人前なんだぞ」
学「「オール0点だって、クラスで一番強いんだ」
闘破「おまえそれじゃ、頭からっぽのただの乱暴者だ」
ケイ「学校も忍者も落第ね」
先生「学くん、さっそく明日から補習よ」
この、奇天烈家族の忍者語りを聞き流して普通に会話している先生は、もう、色々、山地家については諦めているのか(笑)
実際、新任の先生が間違って担任になって家庭訪問とかした日には、教師として再起不能になりそう。
なお客人をまず道場に通す理由は、いざとなったら罠を発動させるからです、先生!
「今に見ていろ、俺はジライヤより強くなるんだ!」
飛び出した学、トラックの荷台に乗り込んで修行の旅に。
「いつだって兄ちゃんばっかりなんだ」
ここから、回想シーンに。
予告から予想された回想祭でしたが、何が凄いって、回想祭(27話)と回想祭(今回)の間に、超重要(だった筈の)伏線を解明する回(28話)がある事(笑)
というか、今作における闘破の出自の重要性がどの程度のものか、逆説的に窺えます。
たどり着いた山林で修行に励む学。ちゃっかり真剣を持ちだして竹を切ったりしているのが、さすが山地哲山の血、恐るべし。
その頃、闘破とケイは、少し言い過ぎたかも、と二人で学を探していたが、まさかトラックに乗って山まで行っているとは思わない。山寺に入り込んで休む学は、いつまで経っても探しにこない、と実に小学生らしく拗ね始め、空腹に山地家での食生活を思い出す。
「月に半分は店屋物なんだから」
……闘破よ、だから家計が苦しいのではなかろうか。
まあ多分、闘破が生計を稼ぐ為にバイトで遅い時は店屋物、という事なのでしょうが、もの凄い悪循環なので、闘破は山地家の経済改革の為に、何としても哲山とケイに料理を覚えさせるべきだと思います(笑) 父さんはまあ、キリングマシーンだから今更無理かもしれないけど! きっと昔、父さんに料理させたら兵糧丸が出てきたとか、そういう事件があったと憶測。
「優しくしたって、もう騙されないぞ」
こじれまくる学、兄の負け戦を振り返る(笑)
よくよく思い返すと、けっこう負けているジライヤ。
……では、世界一の忍者は誰なんだろう?
もやもやーっと、学のドリームシーンに、6人の世界忍者が登場し、次々と激突する。
鉄忍ガメッシュvs雷忍ワイルド ワイルド、銃撃で判定勝ち
漢忍緑龍vs爆忍ロケットマン ロケットマンのビームで、緑龍消滅
爆忍ロケットマンvs風忍馬風破 馬風破の手槍でロケットマン倒れる
鉄忍ガメッシュvs城忍フクロウ男爵 フクロウ男爵、ガメッシュをずんばらりん
雷忍ワイルドvs風忍馬風破 馬風破、早撃ちでワイルドを撃破
そこで切り込んでくるフクロウ男爵。
膠着状態になった所で、やおら立ち上がったロケットマン、ミサイルで全員を吹き飛ばす(笑)
だが、爆炎の中で生き残る馬風破。ロケットマンも力尽きて倒れ、馬風破が優勝。
やはり子供心に、サイボーグはときめくのか。
「俺は馬風破の弟子になるぞぉ!」
翌朝、目を覚ました学が寝泊まりしていた寺の外に出ると、なんとカラス天狗と遭遇。お互い偶然に驚くが、折角だからと学を捕まえて人質にしようとするカラス天狗。さすがに学には負けないカラス天狗だっが、通りすがりの馬風破が現れ、カラス天狗を撃退。家まで送るという馬風破だが、学はそれを拒否するどころか、馬風破にある事ない事を吹き込む(笑)
「兄ちゃんいつも言っていってるよ。あの時、情けなんてかけてやるんじゃなかったって」
「何だと? ジライヤが?」
「今度会ったらあんな機械野郎、真っ向両断だって」
「むぅ、聞き捨てならん」
煽る学、弟子入り志願し、馬風破はそれを受け入れる。
一方、カラス天狗から報告を受けた毒斎様は策を巡らし、紅牙さん、馬風破と特訓中の学の足袋とタオルをこそこそ盗む(笑)
キャプテン・クックの財宝にかまけて2週お休みしていた妖魔一族ですが、再登場して初の活動が小学生をさらおうとする・小学生の私物を盗むと安定のクオリティ。もはや感動を覚えるレベル。
学を探す闘破めがけて打ち込まれる矢文。それには学のタオルと、
「弟は預かった。返してほしくば俺と勝負しろ 馬風破」
というメッセージが。一度は「だがあの馬風破が……?」と首をひねる闘破だったが、再び今度は足袋が打ち込まれてきた事で怒りを燃やし、指定の場所(学と馬風破が特訓中の場所)へとブラックセイバーで突撃する。
なおここで、闘破がフランス人観光客に道を聞かれて困る(最後にもちょっと登場)というシーンが入るのですが、シナリオ的には全く意味がなく、どんな意図だったのか、不明。当時の人気タレントの特別出演とか……?
闘破と馬風破、誤解から交戦する二人。学が事前に馬風破を煽っていたのが、微妙に効いているのは巧い(笑) ぶつかり合う刀と刀、その時、二人を砲撃する妖魔一族の巨大砲!
「まんまと罠にはまりおったわ!」
……早い、早いよ毒斎様!
せっかく相打ち作戦を仕掛けたのだから、二人がもう少し消耗するのを待ってください。まあそこで我慢できないのが、毒斎様が天下取れない理由かと思いますが。
謀られた事を知った二人、ジライヤは砲撃から学を守り、馬風破はバイクで突撃。
ここの爆発×疾走シーンは格好良かった。
傷を負った馬風破に学を託し、続いてジライヤ突撃。
磁光真空剣・飛翔斬りで、巨大砲(たぶん、以前にも登場した紅牙さんお気に入りのヤツ)を撃破。もはや敵ではない紅牙と烈牙を文字通りに一蹴し、毒斎めがけて繰り出す磁光真空剣・十文字斬り。これで左腕を切られた毒斎は撤退。
基本、発動すると文字通りに必殺である(意図的に仕留めに行かなかった時は別)磁光真空剣を防いでみせるのだから、強い事は強い筈なんですよね、毒斎様。ガード/回避専門という噂もありますが……。実はジライヤが毒斎様に手傷を負わせたのは、今回が初のような気がします。じわじわと差が埋まっている……のか?
足の傷を気にする学に、
「俺はサイボーグだ。こんな傷、一日で治る」
と言い、バイクにまたがる馬風破。
「この傷が治った時、俺はみたび挑戦する。それまで弟を大切にしろ」
それはつまり、明日まで、て事ですか馬風破先生?!
こうして馬風破はまたも、風のように去って行く……闘破と学も仲直りし、学は改めて兄を尊敬しなおすのであった。
冒頭の展開から回想祭かと思いきや、途中はごく普通に展開したのですが、何故か最後にまた、回想で尺稼ぎ。今度は学が兄の勝ち戦を思い浮かべる、という形で、負け戦を思い出した時との感情の変化を表現しており、27話同様、回想の使い方としては秀逸。
闘破の斬殺ヒストリーみたいになっていますが(笑)
後半戦を前に、兄弟の絆を描くエピソードが挟まれたのも良かったです。馬風破があまりに適当に出てきたので、もしかして学の夢オチかと思ってドキドキしていたのですが、馬風破、けっこう適当にフラフラしている模様。
時期的には回想で予算節約したというよりもむしろ、『ジライヤ』のわかりやすい魅力を回想を交えて見せにいった、ある種のテコ入れだったのかな……?


◆第30話「忍法・ハナちょうちん!」◆ (監督:辻理 脚本:扇澤延男)
国の重要施設が爆破されるという事件が続発。
闘破と学が現場に落ちていた“黒い茨”を拾うと、それを手に取り「黒い茨……やっぱりヤツが」と呟く謎の老人が姿を見せる。いつの間にやらブラックセイバーに乗り込んでいた老人、
「早く連れてってくれや、哲山のとこへ」
「あの、貴方は?」
「ふふふふふふ」
老人の正体は、忍びの世界の長老と謳われる老忍者・越山玄斎(演じるは、特別出演:多々良純!)、あの哲山が上座を譲るほどの大人物であった。
玄斎が見定める連続爆破事件の犯人は、かつての愛弟子、黒い茨(演:河合宏!)。玄斎が全てを教え込んだ忍者であった黒い茨だが、母の死をきっかけに邪道に転落。4年前、「世の中全て、金なんだ」「誰が泣こうと構わない、この俺だけが笑えばね!」と黒い欲望に身をゆだねた弟子を玄斎は斬った、斬ったはずだった……。だが今回の事件と、現場に残された“黒い茨”に、玄斎は弟子が死んではいなかった事を悟る。わずかな情が切っ先を鈍らせたのか、黒い茨は生きていた……そして今、政府をテロで恐喝すると共に、玄斎への復讐を目論んでいるに違いない。
話を聞いて、玄斎への協力を申し出る山地兄妹。だがこの会話を盗み聞きしている、毎度お馴染みカラス天狗の姿があった……。
黒い茨によるテロ恐喝の情報を得た妖魔一族、尻馬に乗っておいしい所をいただこうと計画する。
「なるほど、漁夫の利というやつですな」
「濡れ手に粟か、ふっふっふ」

プライドなんてものは、犬にでもくれてやれば良いのです。
金と命、あってこそ我が人生。
一方、山地家へ逗留中の玄斎は暢気にケイ達と遊んだり昼寝をしていた。前作『メタルダー』に引き続き、またも流れる『超電磁ロボ コン・バトラーV』。ちょっと調べてみたら、東映テレビ事業部(原作:八手三郎名義)で初めて製作したテレビアニメという事で、東映内部で記念的作品という扱いなのかしら。
それにしても、ケイちゃんと学が一緒にリビングで『コンV』見ているのは少し無理がありますが(笑)
緊張感のない玄斎の様子に、何を考えているのかと焦れる闘破だったが、黒い茨がTV局に送りつけた脅迫ビデオを見て、その様子は一変。ビデオの撮影場所から黒い茨の隠れ家がかつての修行場所だと見抜いた玄斎は、闘破を連れてその洞窟へと向かう。
「老いるとは、醜いものだな」
「獣のごとき、目になりおって」
姿を見せる、黒い茨! なんというか、演歌大好きだったのに、4年の間にパンクロックに染まってしまった黒い茨!
玄斎をかばい、黒い茨と戦うジライヤ。だがそこへ、妖魔一族の横槍が入る。
「ボードと20億の金、まとめて我らのもの」
と奇襲をかける妖魔一族であったが、ちょっと奇襲かけたぐらいでジライヤと黒い茨にかなうわけもなく、あっさりと撤退。黒い茨もまた「水が入った……」と姿を消す。
黒い茨は必ず玄斎を狙ってくるだろう……闘破は夜を徹して玄斎のガードに入り、短い間にすっかり玄斎に懐いたケイと学は、帰ってきたら食事を作る、と約束して学校へ向かう。そして朝食の席で、
「玄斎どの、ここで一緒に暮らしませんか?」
と声をかける哲山。
答を保留した玄斎であったが、彼は哲山と山路兄弟に置き手紙を残し、姿を消す。
「独りで生まれ、独りで死ぬのが忍びの定めなのだ」
山地家の暖かさに心で涙を流しながらも、その温もりを胸に忍者として最後の仕事を果たすべく、独り山へと向かう玄斎。その前に、歪んだ悪鬼と化した黒い茨が姿を現す。
「おまえ一人のせいとは言わぬ。儂が育てそこなったのだ」
なにを間違えたかというと、ネーミングだと思います!
一方、あえて玄斎を止めなかった哲山は、それぞれ帰宅した子供達に責められる。黒い茨が生きていた事を知った時点で、玄斎は死の覚悟を決めた。その上で、「忍びは孤独と知りながら、最後の最後に家族のぬくもりに触れたくなった」のだろう……それが痛いほどわかるから、哲山には玄斎を止められなかったのだ。
闘破「オヤジ!」
学「でも、おじいちゃんはおじいちゃんなんだ」
ケイ「そうよ、忍びだから好きになったわけじゃない」
哲山「そうだな」
ブラックセイバーを駆り、玄斎の元へと向かう3人。だが、既に玄斎は黒い茨の刃を受けて倒れていた。怒りの3人はそれぞれスーツを身につけ、黒い茨と戸隠流がここに激突。黒い茨の拘束忍術に動きを封じられるが、飛び道具を駆使して追い詰めると、最後は磁光真空剣・真っ向両断。邪道に堕ちた忍びは、ここに力尽きる。
そして玄斎もまた、闘破達3人に囲まれて、息絶える。ここで、「死んだふりは得意技」という言葉に学が喜びの表情を見せるのと、傷の具合からそれが嘘だと悟る闘破とケイの表情の差の見せ方が好演出。
シリーズ初登板の扇澤延男でしたが、まあ、水準レベル。特にこれという面白みはありませんでした。もの凄く欲まみれの人達がレギュラーの為、黒い茨が「世の中全て、金なんだ」と言っているものの、金に狂っている感じがそれほどなく、ゲスト悪役としてパンチが弱かったのは失策。爆破テロも妖魔一族の以前の作戦とかぶってしまいましたし、演出的にもどちらかといえば戦闘マシーンぽい描かれ方になっており、黒い茨の目的は、なにか他のものに設定した方が良かったかとは思います。
相手が若造だろうがなんだろうが、いざとなったらいつでもケツまくって逃げる覚悟があってこそ、堕ちるというのです(おぃ)
次回、あのあまり反省している感じのしなかった危険な刀剣マニアが再登場、そして、謎のくノ一……って、もしかして、前回出てきたフランス人?? だとしたら素晴らしく無駄な伏線ですが、ブラックセイバーに乗った闘破に追いついていたしなぁ……。