第27話。
見所は、犬と完全に意思疎通してしまう立花レイ。
ナレーション「立花レイは、ゴロウ(※犬)が森で、なにか恐ろしい生き物の匂いをかぎ取った事を知ったのである」
忍者犬か、忍者犬なのか?!
高層ビルさえ崩壊させるセミシンカの破壊音波により、地上は久々に大被害。そしてジャシンカ帝国ではこのセミシンカと同じ強力な破壊音波を放つ巨大ゼミの量産体制に入っていた……!
毎度お馴染みの小姑合戦では、メギドの口から
「我々が何年もかかって成し遂げられなかった地上征服! 数日の内に、出来るとは思えん」
という事が語られ、ジャシンカ帝国は大侵攻前からじっくりと征服計画を進めていた事が改めて判明。つくづく、肝心の夢野発明センターの存在を見落としていた事が悔やまれます。というか、それ故に夢野博士は、表向きは夢ばかり唱えている冴えない中年を装って、秘密裏に事を進めていたという事なのでしょうが。
……ダイナマンとの戦いが既に数年に渡っている、というのもそれはそれで面白いですが(笑)
昆虫少年との関わりなどありつつ、レッドが巨大ゼミ量産中のアジトへ突貫。たまらず王女とセミシンカが外へ逃げ出すと、
げげーっ、ダイナマン!
外で残り4人が待ち受けているという、この、完全に追い詰められた感じ(笑)
ダイナマンは強烈な破壊音波セミシグレをパラボラで反射するフィードバックセミシグレでセミシンカを撃破。ジャシンカの計画は絶たれ、昆虫少年も昆虫ばかりでなく人間の友達とも向き合うようになり、めでたしめでたし。
少年が他の子供達と仲良くなるきっかけになるような出来事が一切描かれない為、最後の大団円は物凄い唐突ですが(^^; 敢えて言うなら、セミシンカ(少年は変種の巨大ゼミだと思っている)に襲われて頭打った時のショックか。というか、それでいいのか(笑)
第28話。
メギド王子、ピエロに扮して地上に遊園地に潜入。
女子高生にきゃきゃー言われる。
何してるんですか、王子。
「ふん……蚊か。愚かな人間どもめ。そんな事で悩むものか」
自ら地上工作員に身をやつし、情報収集にあたる王子。ジャシンカ宴会芸の免許皆伝でも持っているのか、巧みなパントマイムを披露するが、たまたま遊びに来ていたとおぼしい立花レイを発見。
「あれは、ダイナピンク」
超・挙動不審になって退散。
「なに、蚊だと?!」
「人間どもめ、あのようなちっぽけなものに、弱いようです」
地上で集めた情報を王様に報告したメギドは、嘲るキメラ王女を、ヤブカシンカで驚かせる。
「はははっ、私がカー将軍に作ってもらったヤブカシンカ!」
前回今回と久々に台詞になりましたが、王女にしろ王子にしろ、結局、カー将軍に作って貰わないと何も出来ないという力関係が素敵。将軍も将軍で、尻尾も多いし能力も上っぽいのに、血統と立場を尊重して王子と王女の立案に従って進化獣を作ってくれるのがまた素敵。
ヤブカシンカに刺された人々は、異常なほど痒がり、その末に足が地面に張り付いたように動けなくなってしまう。折からの酷暑で蝕まれていく、身動き取れない人々の体力……と、意外な成果を発揮する作戦だったが、調査を始めたダイナマンによりヤブカシンカの暗躍が発見されてしまう。更に、太陽の光に弱いという弱点を知られてしまうヤブカシンカ。ついでに、
「あのピエロ、メギドよ!」
覗きに来ていて、恥ずかしいコスプレがバレてしまう王子。
だが……
「このメギド、伊達に人間どもの下等な社会を見に行ったのではありません。父上、見ていてください!」
王子、特製サングラスを取り出す。
一度は撤退したヤブカシンカだが、サングラスを装着し、太陽光線を克服(笑)
これでいい気になったヤブカシンカは、通常の蚊と同じ大きさによる隠密作戦を捨て、怪人状態で人間達を次々と襲撃。苦しい立場となったダイナマンは、レイがピエロのコスプレで動けない人々に傘をくばって歩き、メギドを挑発する、という奇策に出る。
「何者だ、俺様の真似をしおって、ふざけたやつ」
お び き だ さ れ たーーー!!
遊園地の一角にヤブカシンカを誘い込んだダイナマン、巨大虫眼鏡で太陽光を増幅し、サングラスの破壊に成功。
「たいようこうせん!」
って、前回の「フィードバックセミシグレ!」ぐらいに適当な技名はつけられなかったのか(笑)
サングラスを失ったセミシンカの召喚に応え、遊園地のアトラクションから出現する、様々な扮装の人形殺し屋部隊! 派手な生身アクションが展開し、夏休みプチJAC祭とでもいった感じ。ピンクはヤブカシンカを追い詰め、ローズサーベルを天にかかげる。
「太陽の光よ、このローズサーベルに、人々の恨みを託して!」
恨みですか(笑)
いやまあ、それはそうなんですが……「怒り」とどちらがマイルドだったか、悩ましい。
「サンシャイサーベルマジック!」
によりヤブカシンカは目を潰され、とどめにスーパーダイナマイトが炸裂。「サンシャイサーベルマジック」は効果は目潰しだけだったものの、動きとかCG合成がやたらに格好良かったのですが、これは宇宙刑事シリーズからのフィードバックとか影響があったのかもしれません。
巨大ヤブカシンカは、ダイナシールドで集めた太陽光線を浴びてひるんだ所を、ずんばらりん。
筋としては平均を鑑みてもかなり適当な部類でしたが、やはり王子が面白いと『ダイナマン』は面白い。
メギド王子の魅力だけで1話持って行きました。
いやぁ、王子、面白すぎる。