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爆発!科学戦隊ダイナマン!!19

第35話。
新必殺技を編み出そうとする弾北斗、古式にのっとり山にこもり真剣を二刀で振り回しているところを父娘連れに目撃されてしまう。
これは……
通報→逮捕→社会的抹殺
の危機!
しかし、父親は5年前に行方不明になっていた赤石博士であり、逆に北斗の追求をかわすように人違いを強調してそそくさと立ち去ってしまう。5年前……赤石博士は隕石の中からデンライトという金属を取り出し世界的に著名になるが、その後、世間から姿を消していた。夢野総司令もメカシンカに対抗できる可能性としてデンライトへ辿り着いており、5人は博士の住む山奥へと向かう。
一方、ジャシンカ帝国ではカー将軍が、ダイナマン抹殺の為にメカ進化獣・ギロチントカゲを作り出していた。
「デンライトなど、なにするものぞ」
なぜかダイナマンがデンライトを探しているという情報を得ているカー将軍。
ス パ イ は 誰 だ ?!
◎ 遊びに来ている子供達の誰か
○ あの変なロボットに何か取り付けられている
▲ やっぱり忍者
思うに、常にカラス天狗が山地家に張り付いているという『世界忍者戦ジライヤ』の設定は凄かった。……普通にやると、正義の組織の警戒がザルすぎて興醒めになるのですが、それを許す緩さがあったところ含めて(笑)
山小屋を訪れた5人だったが、「デンライトは捨てた」と赤石博士の態度は取り付く島もない。
「そんな馬鹿な、科学者があれほどの発見を捨てるなんて、考えられません!」
先日、パワーガン捨てさせたのに(笑)
そこはかとなく、正義と科学信仰の危うさに警鐘を鳴らしているのでしょうか(笑)
食い下がるダイナマン達だったが、父娘をガードしている風情の巨漢・ゴン(演:ストロング金剛)に、南郷と島が次々と吹っ飛ばされる。吹き飛ばされた島が、様子を窺っていた尻尾兵とぶつかり、そこに現れるメギドとギロチントカゲ。逃げ出した赤石親子の前にはキメラ王女が立ちはだかるが、凄まじいパワーで尻尾兵を蹴散らすゴン、キメラ王女を怯ませる。
「スーパーダイナマイトを、もう一度ためしてみよう!」
またも開幕必殺技を発動してみるダイナマンだったが、勿論、無理でした。
スーパーダイナマイトは、特殊効果:目標のHPが○○以下だった場合、必殺タイプのスキルなので、いきなり使っても効果は発揮されません。
麓のペンションに逃げ込んだ赤石親子とゴンに「手当をしなきゃ」と親身になって恩を売ろうとする5人だったが、「そもそも、あなたたちが訪ねてきたせいだ」と失敗に終わる(笑) 博士は自分が5年前に姿を消した理由は、デンライトを求めてひっきりなしにやってくる世界各国の武器商人などから逃げる為だったのだ、と話す。今また、デンライトを巡る争いに巻き込まれる事を嫌悪する博士はダイナマンに非協力的な態度を崩さないが、しかしこのままでは地上はジャシンカに征服されてしまう……と土下座を敢行するダイナマン。そんな声を聞きながら、裏口からそっと抜け出すゴンと、博士の娘・マリコ……。
その頃ジャシンカ帝国では、先ほどの戦闘データから、ゴンがロボットであるという事にキメラ王女が感づいていた。
「さすがは王女、キメラ様。いい所に気付きましたな!」
誉められました。
恐らくゴンにデンライトが使われている筈……キメラはゴンとマリコを襲い、奮闘するゴンはギロチントカゲと水中に落下。しかしマリコはキメラにさらわれてしまう。
メギドにやらせるとあまりにあれだからでしょうが、王女はよく、子供をさらうなぁ(笑)
ダイナマン! マリコを助けたくば火打岳に来い」
ペンションの張り紙に、罠と知っても向かう決意を固める5人。博士の口からロボットである事が明かされたゴンは、マリコの為、そんな5人を引き留める。
「持って行け、デンライト」
先ほどの戦闘の結果、一時的に機能不全状態のゴンは、胸のハッチを開く。デンライトは、ゴンにとって心臓といえる、エネルギー炉として使用されていたのだ!

「これを取れば、君は死んだも同じ。二度と動く事は出来ない!」
「俺はロボット、人間じゃない」

愛する赤石父娘を守る為なら、ロボットとしての己の死をいとわない……そんなゴンの決意を前に、胸のハッチを閉じる北斗。
ここで流れる、有尾人スパイ親子の回でも使われた、格好いいウェスタン調BGM。
「好きなものが居なくなるのは、悲しいことだ」
例えロボットといえども、愛する者を想う気持ちがある存在を、むざむざ犠牲には出来ない。
「俺たちを支えてきたのは、いつも5人のチームワークだ。武器に頼ったのが間違っていたのだ」
まあ実際、ダイナキックは効きましたし、その判断は間違っていないと思います(笑)
勇躍、デンライト抜きでマリコの救出に向かうダイナマン
場面切り替わるといきなり爆発名乗りシーンというのは、なかなか格好いい。
しかし、ただでさえ強敵のメカ進化獣に加え、マリコを人質に取られ、絶体絶命の危機に。
「とどめをさせ!」
高らかに告げるメギド……の背後から飛んでくる落石(笑)
これぞ王子の安定感。
背後からメギド達を急襲したゴンは、マリコを救出。久々の邪神剣でダメージを受けるがダイナマンがガードに入り、ギロチントカゲに組み付いたゴンはデンライトのエネルギーをスパークさせ、ギロチントカゲを撃破。
倒れたゴンに、「ゴン、ゴン、しっかりして!」とマリコちゃんが駆け寄るシーンは、ロングになったんで、ゴンの爆発にマリコちゃんが巻き込まれるのではないかと、ハラハラしました(笑)
幸いゴンは爆発せず、史上初、ダイナマン以外にやられてしまった進化獣・ギロチントカゲは、超ギロチントカゲに巨大化。
王子と王女が、地上から巨大化したメカシンカを煽る、という面白いシーンが挿入されるも、メカシンカですら防げないダイナフラッシュから、無敵コンボで哀れ斬殺。
ゴンは無事に再起動し、ダイナマンはあくまで、デンライトとゴンは赤石父娘を守り続けるべきだ、とデンライトの提供を拒否。3人は山へと帰っていくのであった……。
「もしかしたら倒せるのでは?」から「よくわからないが倒せる」事が判明した上でなお、デンライトをゴンの元に残す、というダイナマンらしい決断が貫かれた、素晴らしいエピソード。ゴンが爆死しなかったのも良し。
ベースは、定型的なロボットと子供の交流話なのですが、後にまた戦隊シリーズ(『バイオマン』)でサイボーグ役を演じる事になるストロング金剛が役にはまり、好演。雰囲気のいいエピソードになりました。