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『翠星のガルガンティア』感想9

(以下、文中で『魔法少女まどか☆マギカ』の核心に関わる内容に触れますので、ご注意下さい)
大ネタが一つ、解明。
まあガジェットはあくまでガジェットなので、これにどんな物語を乗せてくるかとなりますが、さてここからどう転がすか。
作り手もおそらく、このインパクトだけで勝負する気はないでしょうし、多分。
……例えば、同じシナリオライターがシナリオの中核に関わっているという事で引き合いに出されやすそうな『まどか☆マギカ』を例に取りますが、あの作品では「タイムリープ」という大きな仕掛けがあって、そこに、「まどか→ほむらへの呪い」という物語を乗せていたのが凄かった。
「死人(まどか)との約束」という“呪い”に縛られる事でほむらはタイムリープを繰り返し続け、そしてそこに、それまで“優しい良い子”として描かれていた鹿目まどかの確かなエゴイズムが無自覚に刻まれている事で、物語全体を補完する。
この構造の妙こそが、『まどか☆マギカ』の決定的な要素であり、ガジェットに物語を乗せる、という事であります。
そこで本作は、いったいどんな物語を見せてくれるのか。
レドは同盟の情報隠蔽に対する怒りとか不信とかは生じるかもしれないけど、“敵対している”なら、人間を殺す事には痛痒を感じないわけですし(2話)、対話による相互理解を宇宙規模で展開するには現状非力ですが、研究所の跡地で状況をひっくり返すアイテムでも入手するのか。
レド個人の救いの物語へと収斂していく可能性も高そうですが、できればこの方向に踏み込んだなら、SFはハッタリと大風呂敷という事で、大きな打ち上げ花火を期待したいなぁ。
もっとも個人的には、“レドが眠っていた期間”に関しては、一仕掛けあるのではないかと思っているのですが、宇宙にそもそも同盟もヒディアーズも残っていない、という可能性もあるかもね、とは。
演出的な部分では、相変わらずどうにも戦闘シーンが面白くならないのですが、多分、レドが戦術的にどう考えて戦っているのかか、伝わってこないから。
明かされた大ネタの内容に関しては、SF耐性で衝撃度が変わってくるのでしょーか。
イデアの刺激度でいえば、古典に色々あるので……(で、作っている側もそれをわかっているとは思う)。