はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『特捜ロボジャンパーソン』感想32

◆第37話「正義vs愛」◆ (監督:小西通雄 脚本:酒井直行/扇澤延男)
単独でそれなりの数を書いている脚本家同士、という珍しい連名。
OPにはビルゴルディとジックキャノンが追加。共に本編シーンの流用ですが、印象的なシーンをチョイスしていてビルゴルディ、格好いい。ロボット、という事もあるのでしょうが、ここに来て、ジョージと麗子様に対し、少し扱いの差が付きました。
そんな帯刀さん、久しぶりに会社でお仕事。両手に革手袋はめたままで会議に出席しているのは、ビルゴルディ化の影響か? 帯刀はグループ傘下の帯刀海底開発のプロジェクトを強引に中止に追い込むと、その海底作業用ロボット・サイレントを対ジャンパーソンの作戦に使うべく策謀を巡らせる。
これまでは裏の顔だけでジャンパーソンと戦ってきたが、これからは表の顔も使うぞ、と宣言する帯刀、趣味は趣味でやる事にプライドがあった事が判明。
あくまで、アフター5のお楽しみだったのか……!
帯刀が、用意した偽のJPカードを手にほくそ笑んでいる頃、帯刀海底開発の真田博士は、サイレントとその相棒である女性型ロボット・ジェルソミーナに、プロジェクト中止について説明していた。
「遠くなっちゃったなぁ……俺の夢」
「あたしと二人の、でしょ」
世界中の子供達の為に海底パラダイスを作りたい、と語るサイレントは非常に素朴な感じで、ジェルソミーナとあははうふふしていたが、その時、風を切るJPカード!
突然、サイレントとジェルソミーナはJPカードによる襲撃を受け、そこへ駆け込んできたマヤとシンディが、サイレントの命がジャンパーソンに狙われている、と二人を連れて逃走。置いていかれた真田博士、銃撃に巻き込まれて死亡?
サイレントがジャンパーソンに狙われているのは、ジャンパーソンが自分より強いロボットを消そうとしているから……って、微妙にありそうで困る。
「私より強いロボットの存在は、平和を脅かす可能性があるからフォージャスティス!」
しかし今回に限っては、シルエットだけ見せてサイレント達を襲うのはジャンパーソンを擬装したビルゴルディであった。その銃撃を受け、逃走中にジェルソミーナが爆死。爆発後に、頭部だけ残っていて、なかなかえぐい。
帯刀はビルゴルディからの変身を解除すると、いかにも今やってきった風を装って、サイレントに駆け寄る。
「サイレント、恋人の仇を取れ。復讐だ」
……なんかこの作戦、つい最近もやりませんでしたか、総帥(笑)
「ジェルソミーナの仇、ジャンパーソン!!」
サイレントは左手にジェルソミーナのICチップを握りしめ、右手のハサミを振り振り走り出すと、街で大暴れ。
帯刀らが去った後に現場に辿り着いた真田博士(生きていた)は、変わり果てたジェルソミーナの無残な姿と、打ち捨てられた二人の夢の描かれたイラストパネルを見つけるのだった……。
街で暴れ回るサイレントを止めに入ったジャンパーソンとガンギブソンは、問答無用で銃撃。しかし、サイレントの深海装甲は二人の攻撃を弾き返し、ジャンバルカンさえ通用しない。ならばとラスボスはジックキャノンを発動し、さしものサイレントも吹き飛ぶが、トドメを刺そうと近づいた所で立ち直ったサイレントの攻撃を受け、アールジーコが損傷。サイレントはそのまま、海へと逃亡する。損傷したアールジーコの修理には数日が必要……アールジーコの仇を取ってやる、と怒りを燃やすGGはサイレントに関する情報から帯刀海底開発の事を知り、真田博士の元へと乗り込む。
薄々思ってはいましたが、こんなあっさり足の付くロボットを街で大暴れさせたら補償問題で帯刀コンツェルンが大変な事になりそうなのですが、表の力も使うというのはつまり、もう会社とかどうなっても構わない、という事なのか。
ガンギブソンの後を追ったジャンパーソンだったが、逆に真田博士からジェルソミーナ殺害の嫌疑をかけられ、証拠品のJPカードを突き付けられる。不審に思って確認し、表のシールを剥がすと、ビルゴルディカードだった(おぃ)
総帥、手抜きしすぎです!!
真田博士を始末していない所など、帯刀はビジネスマンとしては優秀でも、悪の親玉には職業的適性が無いのではなかろうか。
事件の裏にはビルゴルディの暗躍があり、サイレントは騙されて利用されているだけだと知るジャンパーソン達……
「馬鹿よあのロボット。仇討ちなんかしたって、後に何が残るっていうのよ、虚しいだけじゃない」
かおるさんの「馬鹿よ」は、レトリックでもなんでもなく、本気の「馬鹿」なので、要注意!
「俺にはわかるぜ、ヤツの気持ちが。サイレントにとってのジェルソミーナは、俺にとっての、キャロルさ。……正体がわかってみりゃ、奴はもう一人の俺だったわけよ」
ジャンパーソンは真田博士から提供されたサイレントの設計図の分析をかおるに頼む。もしかしたら、サイレントの暴走を止める手立てがあるかもしれない……
「復讐の鬼は、俺一人で充分だもんな」
だが、かおるの下した結論は、サイレントの暴走は停止不可能。深海作業用であるサイレントの人工知能は極めて厳重に封印されており、外部から手を加える事が出来ないのだ。この結論に、JPとGGは、サイレントを破壊する決意を真田博士に語り、博士もそれを受け入れると、捨てられてしまったサイレントの夢の絵を二人に見せる。
「サイレントの人生ってのは、いったい何なんだ!」
前回に引き続き、ロボットの為に真摯に怒るGG。
アールジーコの損傷に関しても、しょせん強化オプションがしばらく使えないだけと反応が薄いラスボスとは、実に対照的に描かれています(笑)
一方、今日はお着替えの多い帯刀組は回収したサイレントを修理中。
「ジャンパーソンが人を助けている、そんな……!」
その最中、サイレントはニュース映像でジャンパーソンが人を助けているのを見て動揺するが、帯刀は調整を強化する。
「惑わされるな。ジャンパーソンの本当の姿を、おまえが一番知ってる筈だ」
ラスボスはロボットには冷酷非情だから!
「ジェルソミーナぁ!」
「泣くなよサイレント! 拳を握れ、その拳を叩きつけろ、お前達の未来を、叩きつぶしたジャンパーソンに」
段々面白くなっていく帯刀、そして、サイレントは握りしめる……その左拳に、ジェルソミーナのICチップを……。
ここは演出がはまりました。
再びサイレントが暴れ回っているとの情報に、使い魔治療中のJP基地では巨大バズーカ・スピンドルキャノンが持ち出される。それはジックキャノン完成前の試作品……って、やっぱり最初から仕込まれていたんじゃないですか、大量破壊兵器
テロリストは消毒ダー
「やらなければならないんだ。これ以上被害を出さない為には、誰かがヤツに引き金を引かなければ!」
フォージャスティス!
サイレントの暴れ回る工場に辿り着いたJPとGGだが、さっそく殺る気満々でスピンドルキャノンを構えるラスボスを、ガンギブソンが制止する。
「俺に一度だけチャンスをくれ。ヤツを説得する」
「説得? 出来るのか。ヤツの人工知能は、既に制御不能になってるんだぞ!」
人工知能にじゃねえ! 俺はここに訴えるんだ!」
胸に手を当てるガンギブソン
「……わかった。ただし説得が効かなかったら、俺がこの手で撃つ!」
「撃たせねえよ。絶対に引き金は引かせねぇ!」
ラスボスが滅殺しようとし、ガンギブソンがそれを止めて説得を試みようとする、といつもと逆パターンで、ガンギブソンが一気に格好良くなりました。
35話からここ一連は、GG編なのか実は。
ガンギブソンはサイレントに組み付き説得を試みるが、暴走するサイレントは聞く耳持たず、滅多打ち。まあ狙われているのは主に背後でバズーカ構えているラスボスなんですが。そこへ、例の絵を持って駆けつける真田博士。
冒頭、会議室だけのキャラかと思ったら、熱くていい人。
「残されたおまえがしなければいけないのは、海底パラダイスを実現することだ」
キーアイテムを持ち出してスキル《説得》の成功率を上げる博士だったが、ダイス目が悪かったのか、説得失敗(笑)
「馬鹿野郎、目を覚ませ!」
JPさんの真似をしてサイレントを殴ってみるガンモドキだったが、普通に反撃を食らって吹き飛ぶ(笑)
スキルに経験値割り振っていないのに、急にやろうとするとこれだから!
ぐだぐだになってきた戦場に、我慢しきれなくなったラスボス(ロボット同士の愛とか、あまり興味がない)は遂にスピンドルキャノンを発射し、直撃を受けて吹っ飛ぶサイレントだったが、そこへビルゴルディとバトルスーツマヤが乱入し、JP&GGとの2対2バトルに。
サイレントの攻撃でダメージを受けていたという事なのでしょうが、普通にGGとやり合う、マヤ、強し。
一方の魔王見習いビルゴルディも、新演出のCGキックでラスボスを蹴り飛ばす。
「ビルゴルディ! 許せねえ! よくもサイレントの心を、愛する者を失った心を弄んでくれたな!」
格好良く啖呵を切るガンギブソンだったが、直後にBDのデュアルレーザーで、JPともども吹き飛ばされる(笑)
体勢を立て直し、JPに猛然と襲いかかるサイレント。
「サイレント……泣いてやがる……サイレント」
その姿に覚悟を決めたガンギブソンは、スピンドルキャノンを拾うと、その弾頭にホーミングバレットを詰め込み、暴発覚悟のエネルギーを込めて、その引き金を引く。
「あばよ、もうひとりの俺」
放たれたスピンドルキャノンはサイレントを直撃、さしもの深海装甲も合わせ技の高エネルギーに耐えきれず、サイレントは弾け飛ぶのであった。
つまり、正義が、勝った!
「ジェルソミーナぁぁぁぁぁぁ……!!」
最後まで恋人の名を叫び続けながら、サイレント、爆死。
これを見て、魔王見習いとマヤは撤退。
「野郎、泣いてやがった……」
ただ一つ残されたサイレントのハサミを見つめながら、ガンギブソンは力なく呟くのだった……。
演技と台詞回しで素朴な性格の高性能ロボットとして登場したサイレントが、愛の為に復讐に狂って豹変する、という変化の見せ方は秀逸。それに対して自分を重ね合わせつつロボットの為に本気で怒るガンギブソンと、ロボット同士の愛情とか割とどうでもいいから新兵器でジャスティスだ、というJPさんとの対比もうまくはまりました。
ガンギブソンの持つ優しさをアピールした結果、ジャンパーソンのアールジーコへの態度の冷たさは、まさに魔王……!
そしてよく考えるとサイレントは、ジャンパーソンに対しては誤解したまま、説得に耳を傾ける事なく爆死する、と結構凄い。
「サイレント、あの世にいきゃぁ、もう誰も、おまえらふたりを悲しく引き裂く奴は、いねえからな」
ガンギブソンは、海底パラダイスの夢の絵と花束を海に投げ込むと、寂しく歩み去って行く……あれ、スピンドルキャノン、持ち逃げ……?!
前回に引き続き、ロボットの為に怒るガンギブソン中心で、とすると、35話からの一連の流れは、改めてガンギブソン編であって、終盤に向けていい感じにガンギブソンの立ち位置が定まってきたなぁ……と思ったら、次回予告ががが……!


◆第38話「GG荒野に散る」◆ (監督:小西通雄 脚本:扇澤延男)
「キャロルが俺に訴えるんだ……夢の中で、涙の目で震えながら俺に、苦しいって……寒いって……独りぼっちだってよ!」
過去の例から行くと、ロボットが夢を見るのは危険フラグです。
「待ちくたびれたんだよ俺は!」
ジャンパーソンの説得も功を奏さず、焦りを見せるガンギブソンは<ネオギルド>のロボットを適当に襲撃し、ジョージをあぶり出そうとする。ここでは暗殺ロボットの吹き飛んだ腕が強調され、前回に続いて、ややえぐめの破壊描写。
ガンギブソンの挑発に苛立つジョージだったが、逆にそれを利用する事を思いつくと、美少年ロボット・純に、ガンギブソンへの手紙を届けさせる。それは、「一対一で勝負しよう」という、決闘の誘いであった。
男らしい、という言葉とは劇中もっとも縁遠いジョージだけに、誰がどう考えても罠に違いなかったが、このチャンスを逃す手はない、とジャンパーソン達の制止を振り切り、ガンギブソンはこの決闘に臨む事を決意する。
今更ながらそういえば、悪の組織が三つもある割には全て暗躍系で、堂々と立ち向かってくるタイプが今作は不在。まあコンセプト的に、社会の闇に潜む悪を成敗するパターンだからかとは思いますが。敢えて言うと、SSNの一部の変態達が、一番真っ向からラスボスに立ち向かっている気がする(笑)
ガンモドキ、行くならせめて、おいらだけでも連れていけ」
「そいつは駄目だ」
「どうしてだよ、どうして」
「おまえが好きだからよぉ」
ガンモドキ……」
敢えて死中に飛び込もうとするガンギブソンは、あくまでも「俺の戦い」だと、ジャンパーソン達の協力を拒否。決闘の場所も教える事なく、スピンドルキャノンだけいただいて、独り、出撃していく。
どうして無理矢理にでも止めなかったのか、とかおるに詰られ、立ち尽くすジャンパーソン。
「それがどんな形でも、真壁との対決こそが、あいつの、あいつの人生の瞬間なんだ……!」
この辺り、JPさんは「ロボットとしての人生の全う」にこだわりがあるので、 戦力 友情を取るか主義を取るか、で思い悩んでいる部分が垣間見えます。
決闘へ向かう途中、アールジーコがこっそり追跡してきていることに気付いたガンギブソンは、その情報網を使って、「とびきり腕のいいロボット修理屋」へと案内させる。飲んだくれのおっさんが「本気なのかね? そんな事したらおまえ……」と驚くような話を持ちかけたガンギブソンは謎のチューンナップを受けると、アールジーコの回路を停止させ、改めて独り、決闘の場へと向かっていく。
そこで待ち受けていたのは、ジョー真壁と謎の少年ロボット・純、そして10人のカラフル暗殺ロボット軍団だった!
「ガンギブソン……!」
12対1の絶望的な戦いが始まった頃、JP基地に、アールジーコからのSOS通信が届く。使い魔には、何らかの要因で機能が停止すると、20分後に基地へSOSを送るという緊急システムが組み込まれていたのである。急ぎアールジーコを回収したジャンパーソンは、これで踏ん切りがついたのか、ガンギブソンのもとへと車を走らせる。
一方、3人の暗殺ロボットを屠った所で既にぼろぼろのガンギブソンは、怪力ロボットに首をホールドされ、息も絶え絶えとなっていた。
「落ちろ……キャロルの待つ、地獄へ」
「キャロル……」
「夢を見ながら落ちろ!」
ガンギブソンの首がねじ切られようかというその時、風を切るJPカード!
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
「ジャンパーソン……!」
真壁さん、真っ青(笑)
まあそもそも、罠とわかっているのだからこちらもジャンパーソンを退路に潜ませておくとか、罠を張り返すという選択肢はあって良かったかと思います(笑) その辺りが、罠とかあっても強行突破ラスボスと、迂闊ガンモドキの限界か。
「余計な真似しやがって。これは俺の戦いだ!」
と言いながらも、コンビ攻撃で一体瞬殺。
「雑魚はくれてやるがな、真壁の首はおまえにも渡さん」
ラスボスの姿を見たジョージは、純を連れてすらこらさっさと逃走。残る暗殺ロボット軍団にラスボスが襲いかかる。
「こいつらは俺が食い止める!」
「預けた!」
ここはJPとGGのコンビ感が、よく出ました。この3クール目後半に入って、ようやくしっくりしてきた、というか。
ジャンパーソンが暗殺ロボット軍団に立ち向かう中、バイクに向かう途中で、足を止めて振り返るガンギブソン
「ジャンパーソン、ありがとうよ来てくれて」
「真壁を追え!」
「わかってるって」
スパイラルキャノンを手に真壁と純を追うガンギブソンだっがが、既にその体には限界が近づいていた。そこを地中から出現した巨大砲台の砲撃が襲うが、スパイラルキャノンで撃破。数々の障害を乗り越え、憎きジョージ真壁まで後一歩……だがしかし、ジョージの傍らに控えていた純が駆け寄ってきたかと思うと、いきなりの自爆。
「純は倒されるだけの為にこの世に生まれた、全身爆弾の可愛いやつさ」
意味ありげにジョージの側に控えていた純は、今後のキーパーソンにでもなるのかと思いきや、全くそんな事はありませんでした(^^;
至近距離での自爆攻撃を受け、瀕死のガンギブソンに迫るジョージ。ガンギブソンは何とか弾丸を放つが、それはジョージがいつも被っているバリア発生装置(だった!)に阻まれ、届かない。キャロルへの想いを胸に、最後の力を振り絞るガンギブソンを、ジョージ真壁の情け容赦のない銃撃が穿つ……。
その頃、倉庫ではJPさんが必殺武器乱舞で、カラフル暗殺ロボット軍団を次々と地獄に送っていた。
……なんか、化忍パルチスが混ざっていたよーな。
最後の一体を、駆けつけたかおるが直したアールジーコとの合体攻撃で撃破したジャンパーソンは、ガンギブソンの元へと急ぐ。しかし――。
激闘虚しく、真壁のライフル銃はガンギブソンのあらゆる生命力を奪い去り、ガンギブソン、荒野に散る。
機能停止を夕陽のネガ反転で表現したのは面白い演出。
ガンギブソンを仕留めた真壁はその死体へと歩みを進める。実は、真壁がガンギブソンを決闘の罠に誘い込んだのは隠された一つの理由があった。それは、倒したGGの記憶チップを奪い取る事で、JP基地の在処などを突き止め、ジャンパーソンに報復攻撃を加える事。だが……死体を調べた真壁は、ガンギブソンから記憶チップが失われている事に気付く。なんとガンギブソンはもしもの事を考え、自らの記憶装置に自爆装置を仕掛けていたのだ!
仮にボディが修復される事があっても、ジャンパーソンも、かおるも、アールジーコも、そして愛したキャロルの記憶さえも、死を覚悟していたガンギブソンは、全てを失う事になっても、ジャンパーソン達の秘密を守る仕掛けを自らに施していたのである――!
一杯食わされたジョージは、近づくラスボスを見て撤退。結局はガンギブソン一人と引き替えに、10人の暗殺ロボットを失いまたも戦力大打撃の憂き目にあいました。そして落ち着いて考えると、GGが3人倒すのが精一杯だった暗殺ロボット軍団を、6人抜きしているラスボス。
ジャンパーソンはガンギブソンを回収し、その悲壮な覚悟と壮絶な仕掛けを知る。アールジーコから話を聞き、修理屋へ怒鳴り込むジャンパーソン。
「あなたには、あなたには技術者としての良心が無いないのか?!」
「はっ、はっ、はははははははは……! そんなものぉ……とっくに捨てちまったよぉ!」
その態度に無言できびすを返すJPだったが……
「忘れもんだぜ大将!」
「ん?」
「記憶チップのコピーだ……あの馬鹿の」
投げつけられたのは、ガンギブソンの記憶データ。酔っ払いに敬礼を送ったジャンパーソンは基地に戻り、かおるの手によって修理されたガンギブソンにそれがはめこまれるが、しかし、ガンギブソンは目を覚まさない。
「やっぱり……あまりにも破損が大きすぎたのよ」
もう、駄目なのか。
ガンギブソンの手を握り、必死に呼びかけるジャンパーソン。
「真壁を倒すまで、この、このキャロルの、愛したキャロルの仇を討つまで、おまえは死ねない筈じゃなかったのか、違うのか、ガンギブソン!」
「キャロル……」
その時、ガンギブソンの口から低く漏れる声……ジャンパーソンの呼びかけが奇跡を起こしたのだ、いやそれは、キャロルのくれた力だったのかもしれない。
生き返っちゃった(笑)
えらい尺であれだけ派手に散っておいて、これは、どうなのか(^^;
こいつは先達(トップガンダー)もビックリだ。
というか、トップガンダー化がますます進んだというか(笑)
いやまあそもそも、一連のガンギブソン編でようやく独立独歩し始めてキャラクターとして面白くなり、残りまだ1クールある、むしろこれから、という状況でガンギブソンを退場させる必要性は全く無かったわけですが。
どうも微妙に、麗子様休養によるSSN不在の話数稼ぎを、脚本と演出で重要イベントっぽく誤魔化した感じ(^^;
SSNが健在なら、まるまる無かったのではなかろうか、ガンギブソン編。
そういう穿った見方をするならば、怪我の功名でガンギブソンが深まって良かった、という気はしますが。
ただこのエピソード自体は、予告から盛り上げまくっておきながら、閉店セールに騙された、みたいな(笑)
珍しく、扇澤延男による大筋イベント話でしたが、特別面白くはならず。腕のいい修理屋が、何の背景説明もなく飲んだくれのおっさん、というのは扇澤テイストですが、その修理屋が粋な所を見せる理由も特に描かれず、全体通して、演出のハッタリ優先のエピソード。それが悪かったわけではないですが、オチがオチだけに、もう一ひねり、欲しかった所です。
そしてよく考えると、このおっさんがJP基地、その他、物凄くブラックな情報の数々を手に入れた事に(笑)
…………後で人知れずパニッシュだな……!(確信)
ガンギブソンと並行して描く事で、色々と危惧されたアールジーコの存在感が劇中で増したのは、良かったと思います。
次回、
「初代秘書・セーラ復活!」
てなんか、怪人みたいな扱いに。
……えー…………予告の雰囲気からすると曽田さん……?