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『特捜ロボジャンパーソン』感想34

先週分。
◆第40話「基地爆破5秒前」◆ (監督:蓑輪雅夫 脚本:小林靖子
小林靖子脚本デビュー作。
トロール中に尾行に気付いたジャンパーソン、脇道に隠れて待ち伏せサーチすると、相手は<ネオギルド>のロボットと判明。
「なるほど、狙いは我々の秘密基地か」
というわけで、滅・殺。
<ネオギルド>ではジョージ真壁が、JP基地の場所を探り出し、直接攻撃による逆転満塁サヨナラホームランを狙っていた。<ネオギルド>のもくろみを知ったJP達は、これまで以上に基地への出入りを厳重にする事を確認しあう……そんな中、ガンギブソンの身近に迫る尾行。
そして、
「ガンギブソン……!」
ジョージ、ガンギブソンが生きている事に気付く(笑)
そういえば、そうだった。
尾行に気付いたガンギブソンが廃屋で相手を待ち伏せると、車から降り立ったのは、真壁そっくりの男(高橋和興、二役)。
「ジョージ真壁!」
「え?」
問答無用でガンギブソンは引き金を引き、仰天して逃げ出す男。物陰に隠れた男は懐で鳴る携帯電話を取り出す。
「どうだ、ガンギブソンは? 脈はありそうか?」
「脈っつーどころか、いきなり銃撃されまして」
「銃撃がなんだ! スカウトに失敗したらボーナスカットだからな! 捨て身で行け、捨て身で!」
「捨て身ってそんなぁ……」
男の正体は、人材コンサルタントのスカウトマン・田崎智。とある企業の依頼で、ガンギブソンボディガードとしてスカウトしようとしていたのだった。ハンカチを白旗代わりにして名刺を渡そうと顔を出す田崎だったが、容赦なく迫るホーミングバレット。その時、ジャンパーソンが駆けつけて田崎をかばい、ガンギブソンは慌てて弾丸を横に逸らす。
ホーミングバレットが外すのに使われたのは、初のような(そもそもそういう物では無いけど)。
……まあ、壁に当たって爆発はするのですが(笑)
田崎がただのそっくりさんである事に納得したガンギブソンだったが、本当の戦いはこれからだった。
「転職しませんか、ボディガードに」
「転職」というか、「就職」という気はするけど、ガンギブソンの今の職業って……「殺し屋」?
この、戦闘用ロボットが一般企業に就職を斡旋されるという展開がそこまでトンデモでもない、というのは、今作の世界観のなんというか懐の深い所です(笑) 基盤がトンデモ、ともいう。
ガンギブソンをスカウトしようとする田崎、当然嫌がるガンギブソン、我関せずのジャンパーソン、この空騒ぎの間、こっそりとガンギブソンのバイクに発信器を取り付ける<ネオギルド>の暗殺ロボット。
「冗談じゃないぜぇ……おい」
ジャンパーソンと示し合わせたガンギブソンは、田崎が鞄から資料を取り出している間に逃走を図る。ガンギブソンお得意の肩をすくめるポーズを、ジャンパーソンがするのが、お茶目。
だが、かつて電撃戦隊でならしネロスハンターだった事もあり忍術も習得している田崎は、そう簡単に諦める男ではなかった。走り出したGGのバイクの後部座席に無理矢理またがり、強引に売り込みをはかる田崎。ガンギブソンと押し問答をしているドタバタの最中に、たまたま発信器を発見。迂闊ガンモドキはこれを知ると、アールジーコの背中に発信器を取り付けて<ネオギルド>の追っ手を誘導し、待ち伏せスピンドルキャノンで、滅・殺。
今日はなんか、みんな容赦ないな……(笑)
またも作戦に失敗しお怒りのジョージは、手近に居たロボットを適当に殴り飛ばし、こっそりイラッとした顔をする暗殺ロボ青。
「こうなればこの私が、直接……」
スッキリとして帰宅の途につくガンギブソンだったが、その前にまたも迫る田崎。
「ガンギブソンさん、そのナイスボディで、新しい人生掴みましょう! ね?ね?ね?」
「おまえなぁ……どうしたら諦めてくれるんだ? 何でもするから言ってくれ」
迂闊な事を言って危うく言質を取られそうになるが、そのタイミングでまたも田崎に上司から電話が入り、その間に逃走。一方、真壁は田崎の存在に目をつける。
「ここまで似ているのだ、放っておく手は、あるまい」
いつもの事といえばいつもの事なのですが、<ネオギルド>カメラの位置が凄く適当なのは、勿体なかったところ。ジョージがガンギブソンの生存に気付いた所も田崎の存在に気付いたタイミングも、一体いつ誰の視点で知ったのかわかりません。流れを考えるとガンギブソンを追跡していた暗殺ロボット(スピンドルキャノンで昇天)の視点というのが自然(工場で発信器を取り付ける際に田崎を確認した)なのですが、尺の都合でカットされたか。
ジョージの命令で街に繰り出した暗殺ロボット赤と青は、ガンギブソンを探す田崎の身柄を確保し、田崎、真壁とご対面。
「私はおまえだ。今からな」
田崎になりかわったジョージはガンギブソン接触すると、スカウトは諦めたので代わりに一つお願いが、と頼み込む。
その願いとは……JP基地を見せてほしい、というもの。
さすがに躊躇うガンギブソンだったが、ジョージ田崎、土下座。更に、スカウトに失敗したらボーナスもカットされるしもう生きていても仕方がない、と飛び降り自殺をはかろうとする迫真の演技に、連れて行くと言ってしまうガンギブソン
その頃、本物の田崎は暗殺ロボット青(ジョージに殴られていらっとした顔をしたロボット)に殺されそうになっていた。
「あなた……上司と同じ顔をした人間を殺せるんですか?」
無言のまま表情の変化と電子音で、むしろ殺したい、という意思表示をする青。
「わかった! ということは、貴方、あの上司に、不満を抱いていらっしゃる……あの神経質そうな上司に」
青ロボット、考える(笑)
「もしかして……仕事を変えたいなんて思っていませんか?」
青ロボット、にっこり(笑)
上司が取引先に有能だと言っていた割にはここまで一貫して間抜けキャラに近かった田崎ですが、口八丁で絶体絶命の窮地を乗り越えるとか、本当に有能っぽい。
そして相変わらず、部下の忠誠度と組織の統制が絶望的な<ネオギルド>であった。
だから、部下のロボットに忠誠回路ぐらい付けておけって言ったのにジョージぃぃぃぃぃぃ!!
毎度の事ながら、思うに、ジョージが一番、ロボットの自由意志を尊重している。
少なくともジョージは、ジャンパーソンよりはロボットが好きだと思う(笑)
後ここまで来ると、ジョージは部下の裏切りとかに倒錯したマゾヒズム的快感を覚える人なのではないか、という疑念が浮上します(笑)
「ジャンパーソぉン……! ガンギブソぉン……!」
とか唸りながら、
(うっはー、キたキたぁ! 逆境さいこおおお! YEEEEEES!)
とかなってそう。
そんなジョージの性癖はさておき、ガンギブソンボディガードにスカウト、という時点でどう考えても田崎はいい目を見ないよなぁ……と思いきや、ここで思わぬ点と点が繋がる、という展開は軽妙。
一歩間違えると破綻したギャグになってしまう所なのですが、ここまでの<ネオギルド>の惨状を踏まえているので、有り得る範囲内に収まっています。それはそれでどうかという気もしますが、<ネオギルド>だから仕方がない……!
一方、安定して迂闊なガンギブソンはヘッドホンと目隠しで道中をわからなくしたジョージ田崎をJP基地に案内していた。折良くジャンパーソンとかおるは不在で、最初はこそこそしていたのが、途中から明らかに気分良くなって説明を始めるガンギブソン。その説明を聞きながら、メインルームと格納庫に小型爆弾を仕掛けるジョージ。
(これで奴等も終わりだ……私は勝ったぞ)
落ちる所まで、落ちたしな……!
そこへ帰って来てしまう、JP&かおる。
「ガンギブソン!」
当然、ダブルで怒られる(笑)
「そんな事で基地を危険にさらすわけ!」
「軽率だぞガンギブソン!」
息の合った激怒を見せる二人。ところでどうして、今日のかおるは保護者会に行くような格好なのでしょうか。前回があれだったので、ちょっと気合いを入れてアピールしてみたのでしょうか。
「悪かったな、軽率で。おい、帰れだと。行こうぜ」
ジョージ田崎はへこへことかおるに名刺を渡すと、ガンギブソンに連れられて基地を出て行く。直後、あっさりと爆弾の存在に気付くアールジーコ
そういえば、停戦監視用偵察ロボットだった!
もしかして、ラスボスのインパクトが強すぎて、各組織、アールジーコの存在とスペックに気付いていないのだろうか(笑)
帰途でジョージ田崎を降ろしたガンギブソンだったが、そこへ、田崎の会社から電話が入る。怒りの社長は、直接ガンギブソンに話をつけると電話を替わらせるが……実は、暗殺ロボット青を連れた本物田崎が、会社へと無事に帰還していたのだった。ガンギブソンに携帯電話が渡った所で、社長はこっそりと本物田崎と交代。
「今、貴方の目の前にいるのは私じゃない。偽物なんです!」
繰り返しコミカル要素として使われていた携帯電話、電話の向こうで無茶を言って怒っているだけだった社長、という二つの小道具がここで活きるという使い方は、トリッキーで見事。
またこの時、合間に暗殺ロボット青が履歴書を記入しているなど、小ネタ好きのシナリオ主導かもしれませんが、全体的に演出に茶目っ気が多め。よくよく考えると<ネオギルド>の暗殺ロボットをそのまま転職させていいのか、という気はしますが、まー、ガンギブソンボディガードに、という発想の会社なので、たぶん前科の一つや二つ、もみ消します。
田崎が偽物である事に気付き構えを取るガンギブソンだったが、ジョージ真壁がその正体を見せると共に潜んでいた暗殺ロボット軍団が飛びかかり、滅多打ちに。
「気付くのが遅かったなガンギブソンさん。基地への招待、感謝するぞ。おまえたちの基地はあと五分で吹き飛ぶ。そしてここがおまえの墓場だ!」
基地ではジャンパーソンとかおるが爆弾を探し、割とあっさり、二つを解除。だがアールジーコのセンサーによれば、爆弾はあと一つ。
「おいらのセンサーは絶対だよ! でも変だぞ、爆弾は動いてる」
「そんな馬鹿な!」
かおるが珍しく慌てていて、なんか面白い事に(笑)
果たしてその爆弾の正体は、かおるがジョージ田崎から受け取った名刺であった。相手が誰であろうとも手渡された名刺はつい受け取ってしまう、という日本人の習性を利用し、超薄型の名刺爆弾を残していくという恐ろしい策謀だったのだ!
一方その頃、ガンギブソン今日も盛大に死にかけていた。
「トドメだ!」
だがその時、風を切るJPカード! と貼り付けられた名刺。
「その名刺はぁ?! 捨てろ! 爆発するぞ!」
慌てて伏せて、なんとか爆発を回避する真壁&暗殺ロボットズ。
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
久々に、主題歌発動。
コミカル分の多い展開だった中、クライマックスにド正道を持ってくる事で、ヒーロー物として締まりました。この辺りはおそらく演出のセンス。
ラスボスはいきなりジックキャノンを発動し、ガンギブソンスピンドルキャノンでそれに続き、吹き飛ぶ暗殺ロボ軍団。生き残ったロボ赤が光線技で目くらましをして真壁とともに退却し、ここにジョージ真壁のドッキリ偽物大爆破作戦は失敗に終わるのだった。
「なんというざまだ、この私ともあろうものが! ジャンパーソン……ガンギブソン……この次は必ず決着をつける! 必ずな!」
そして例のロボット青は、ボディガードとして楽しく働いていた……が、暗殺ロボット赤の狙撃を受けてしまう。
「そんなぁ……まだ始まったばかりなのにぃ! 俺の、新しい、人生……」
転職も束の間、その仕事ぶりを見守っていた、JP、GG、田崎の目の前で、無残に爆死してしまうロボット青。
「そんな……酷すぎる。ロボットだって……自分の人生を選ぶ権利があるはずだ!」
その残骸を見つめて嘆く田崎は、一つの決意を固める。
「……わたくし、決めました。こうなったら、ネオギルドのロボット達をどんどんスカウトしてみせます」
自由を選ぶ心、それを後押しする助力――そういったものがやがて、暴走する科学、様々な悪の欲望を乗り越えて、人間とロボットが真に共存できる日を作るかもしれない……田崎の決意にジャンパーソンは力強く頷き、同時に<ネオギルド>誅殺すべし、との思いを一層強くするのであった。
八方丸く大団円かと思いきや、まさかのバッドエンド、からもう一ひねり。
ロボットの宿命とか、それに怒りを燃やす人間が自分の力で出来る事をしようと立ち上がる、とか、本作の通しテーマを汲んでいるのは、巧い。特に終盤に向けて後者を強調する意図があっての敢えての青ロボ爆死かと思われますが、これはあの狂気の29−30話(ジーザス・エンド編)の流れを踏まえており、ポイント高い。
俗に小説家などの場合、
「デビュー作にはその作家の全てがある」
など言われますが、いかにも好きそうなガンギブソンメイン、小道具の使い方、捻りのあるオチ、など、後の片鱗を窺わせるに充分な一作。勿論、現状の活躍を知っての上なのでバイアスかかって見ている所はあるかとは思いますが、秀逸回といっていい出来でした。それ故に、真壁のカメラ反応とかアールジーコが爆弾に気付く所などはちょっと気になったのですが、シーンの挿入自体が唐突になっていたので、恐らく、色々入れすぎて尺が足りなかったぽい。
次回、
「遂にやりやがった!」
て、ナレーションがやりやがったって感じです(笑)
いよいよ最終クールを迎え、勃発する悪の組織同士の抗争!
「スーパーサイエンスネットワーク、ネオギルド、ビルゴルディ、そして、ジャンパーソン!」
どう聞いてもラスボスの扱いは悪の組織の一つだ!!
世界最狂決定戦に、シーユーアゲイン!