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『電磁戦隊メガレンジャー』感想補完

本放送を見ていたので最初の配信時は1・2話を見なかったのですが、その後結局全話見て感想を書いたので、折角なので今回の配信で改めて1・2話を視聴。
◆第1話「ゆるすな! ねじれた侵略者」◆ (監督:長石多可男 脚本:武上純希
実につまらなそうな『メガレンジャー』の対戦格闘ゲームに興じる小学生達の前に現れる、ゲーセン荒しの新宿ブラック!(笑)
「小僧、もし負けたら、二度とここには入るなよ」
どんな権利があるのか、負けた相手をゲーセン出入り禁止にするという新宿ブラックさん、小学生相手にすごむ。
そこへ割って入った高校生・伊達健太は新宿ブラックを撃破し、それを見ていた怪しい人達によって連邦科学研究所の秘密施設に招かれる事に。
実は『メガレンジャー』は、地球を守る戦士メガレンジャーの適性を調べる為のスカウトプログラムであり、健太はその候補生に選ばれたのであった。
ゲーセンで遊んでいる年代を戦士にスカウトしてどうするのかという疑問はありますが、なにぶん格ゲー全盛期の事なので、ご容赦ください。
今作のキーワードは「格ゲー」「デジタル」「高校生」なのですが、その内の二つが普遍的な要素でなはい為、時代との乖離はどうしても目立ちます(^^;
焼き肉につられて研究所へやってきた健太は、そこで4人の同級生と出会う。デジタル研究会に所属する4人は、社会のレポート作りの取材の為に、学校近くにあるこの何とも怪しげな施設に強引に潜入したのであった。だがそこへ、メガレンジャー・プロジェクトの仮想敵、邪電王国ネジレジアが予想より早く襲来する!
Dr.ヒネラー操る巨大戦艦の突撃と、幹部ユガンデの攻撃により、破壊されていく研究所。オートロックの故障で閉じ込められた5人と博士だが、デジタル研究会の面々がスキルを駆使して、オートロックを解除、脱出に成功する……とちょっとしたスキル見せ。
成り行きでシャトルにまで乗り込む5人。対ネジレジアの防衛戦略の要となるこのメガシャトルを宇宙に飛ばさなくてはならないと、プロジェクトの責任者である久保田博士は5人をメガレンジャーに選抜する事を決断する。
「彼等に、デジタイザーを!」
他にも色々職員居るのに久保田、ひどい(笑)
まあそれぞれお仕事あるし、陸戦部隊(一応存在していた)は、ユガンデにやられた描写は一応入っているのですが。
「君たちは、選ばれた戦士だ」
全然選んでないのに、立花(博士助手))もけっこう酷い。
さすがに躊躇う5人だったが、そこでメインルームを敵戦闘員が攻撃。目の前で人々が傷つく姿をみた5人は、覚悟を決め、メガレンジャーへと変身する!
異次元からの侵略者、奇天烈な格好の悪の科学者、決意と覚悟はさておき強引に変身、と意識的に古典スタンダードをやろうとした感じ。その中で職業でも宿命でもなく、選抜すらされていない完全巻き込まれ型、というのはけっこう珍しいのですが、「少年少女がやむにやまれず力を得て戦う」というアニメ的な展開を志向していたのかと思われます。メガスーツを身に纏い、インプットされた戦闘プログラムで戦う5人。
以前の感想連載時にコメント欄で教えていただきましたが、まだ特に人間関係を細かく考えていなかったのか、この1話では、割と青と黄の絡みが多く、戦闘シーンでの初見せ場も何故かセット。絡みの流れで戦闘もセットになったのか、尺の都合で戦闘の見せ場をセットにしないといけなくなって物語で絡めたのか、はわかりませんが。
「もうすぐ爆発だぁ! はっは!」
自信満々で出てくるも、ざっくりドリルセイバーでやられて、捨て台詞を残して逃亡するユガンデさんは、最初から実にへたれ。こんな鈴置洋考の無駄遣いは、他になかなか見ません。
ユガンデらの攻撃からメガシャトルを守り抜いたメガレンジャーだが、仕掛けられた時限爆弾が爆発。崩壊していく研究所、離陸するメガシャトル……正直あまり面白くない1話なのですが、特撮班は、シャトル発射と基地爆破やって大満足、みたいな(笑) シャトル周りのミニチュア特撮はかなり凝っています。というかそこにお金かけすぎて、他は割と安上がりにしていないか疑惑。
古典的な作劇の中に、特徴として組み込んでいったゲーム的演出は今ひとつ馴染んでおらず、現場でもあまり面白くないという話になったのか、この後、消えていく事になります(笑) なんとなく、シナリオ側と演出側で、イメージが共有しきれなかったというか、当時の予算/技術的限界も感じるところ。


◆第2話「見てくれ! 俺たちのギャラクシーメガ」◆ (監督:長石多可男 脚本:武上純希
メガレンジャーを回収し、無事に宇宙へと飛びだったメガシャトルは、衛星軌道上の母艦、メガシップに辿り着く。
「立花くん、彼等の、若さの可能性に賭けてみよう」
メガスーツには装着者の遺伝子情報がロック機能で組み込まれてしまう為、一度身につけたら、他の者が着用する事はできない。勢いで5人の高校生を命がけの戦いに巻き込む初期の久保田は本当に酷い(笑) まあ健太はともかく、残り4人は立ち入り禁止の施設に強引に入り込んで内部を探ろうとかしていたので、若干、自業自得の部分もあるのですが(これは今回気付いた)。
メガレンジャーとして戦い続ける事を打診されてさすがに躊躇う5人だが、そこで5人の地元である東京都武蔵野市にネジレ反応出現の報が入る。ゲーセン友達の小学生達を救う為に、飛び出す健太、それを追う4人。
成り行きの後の動機付けは、所属コミュニティの危機、とわかりやすい所で展開。
武蔵野市上空では敵対勢力の研究所を破壊して有頂天のヒネラーが、勢い良く地上支配宣言。……輝いている!(笑)
「心配すんな。世の中には悪い奴もいるが、いい奴もいるんだ。あいつらに思い知らせてやる」
耕一郎の台詞の受け売りで、小学生に格好つける健太が面白い(笑)
エイネジレに叩きのめされる健太だったが、4人が追いつき、メガレンジャー変身。
「エイネジレよ、ひねりつぶしてしまえぃ!」
自分の名前でギャグをはなつヒネラー(笑)
メガレンジャーは連携必殺攻撃でエイを撃破し、サイバースライダーで空中戦に。エイはシリーズ最初の怪人にしては微妙なデザインだと思ったら、飛行モードに変形する都合だったのか。追撃戦の末、勢いで宇宙へ飛び出すエイと、サイバースライダー。大気圏突破してしまったメガレンジャーはそこでネジレジア戦艦と遭遇し、普通に戦艦に乗り込んで幹部の後ろに立っているエイ(笑) 前回、自分達を妨害してくれたメガレンジャーを叩きつぶそうと攻撃開始するネジレジア戦艦だったが、しかしこれが、ヒネラー転落の始まりであった。
サイバースライダーを回収し、ネジレジア戦艦の前に姿を見せる、メガシップ。
「おのれぇ! あんなものまで完成させていたのか。撃てぃ! 撃って撃って撃ちまくれぃ!」
前回のシャトル発射に続いて、宇宙での砲撃戦はパイロット版の目玉という事だったのか、けっこう頑張っています。
砲撃戦でネジレジア戦艦がひるんだ所で、メガレンジャープロジェクトの切り札を起動する久保田。
「今だ、変形開始!」
メガシップがボディに変形、メガシャトルが頭部になり、今ここに、100人以上の隊員を乗せた基地がそのまま変形合体する一蓮托生巨大ロボ・ギャラクシーメガが完成する!
「おーーーのれぃ! 体当たりで押しつぶしてしまえ!」
突撃するネジレジア戦艦、ざっくりメガサーベルの錆となり、抵抗すら許されずに瞬殺(笑)
ネジレジアの進行を食い止め、ほっと一息つくスタッフ達。5人もすっかり侵略者を全滅させた気分になる……が、地上で微弱なネジレ反応が確認される。ネジレジアは滅びていなかったのだ!
「奴等はまだ、倒してはいない。戦いは……今、始まったばかりだ。地球の未来は、君たちにかかっている」
初動の奇襲で敵基地を壊滅させたと思ったら本陣は宇宙に無傷な上に貴重な航空戦力をあっという間に破壊されてしまったネジレジアの明日はどっちだ?! ネジレジアの苦闘は、これからだ!