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『電磁戦隊メガレンジャー』感想28

第49話「絶望! 俺たちは嫌われ者!?」
野望の結晶、ヒネラーシティを破壊されたヒネラーの下へ、メガレンジャーの正体が掴めた、という報告がシボレナからもたらされる。
「不完全な人間どもが、久保田の作ったメガレンジャーが私の全てを……!」
憎悪に狂い、もはや久保田とメガレンジャーへの報復以外、頭にない(というか戦力が無い)ヒネラーは、サイコネジラーを諸星学園へと差し向ける。
その頃、久々に全ての生徒が揃った3−Aでは、卒業記念の企画が話し合われていた。そこへ乗り込んできた学ラン姿の男は、黒沢先生を弾き飛ばすと、ジゴクネジラーの正体を現し、健太に襲いかかる。クラスメイトの前で変身する事をためらう5人だったが、モップを握って挑んだ大岩先生が吹き飛ばされて頭から血を流すのを見て、変身を決意。クラスメイトの前で「インストール」、校庭で戦闘になるが、ジゴクネジラーの流れビームが同級生のジロウを傷つけてしまう。
メガシルバーも駆けつけ、「おまえたちの事は調べた、もはや安全な場所はない」と捨て台詞を残して逃げ去るジゴクネジラー。その言葉に家族を心配した5人はそれぞれの家へ向かうが、そこで健太が見たのは、無惨に破壊された八百屋の姿だった。
今まで、母親しか登場していなかった健太ですが、台詞で父親も居る事が発覚。
久保田博士の手配により、それぞれの家族は保護され月面基地に向かっていたが、各自の住まいは完全に破壊されていた。ショックを受けながら教室に戻ると、校長先生から「出ていけ」と言われてしまう。「学校に戦いを持ち込まれも困るんだよ!」と「おまえ達がいるから○○が襲ってくるんだ!」という、『ザンボット3』か『シルバー仮面』かの急展開。
やや学校側の反応が急すぎる(というか校長先生が酷すぎる)きらいはありますが、ここで余りにリアリティにこだわりすぎても話が収まらないので、多少は仕方がない所でしょうか。メガレンの場合、こういった“当然予想されるリスク”を防ぐ為、徹底的にメンバーの正体を守る、という方針で進めてきたので、急ではありますが無理ではありません。
ほぼ「退学」宣言ではなく、せめて「しばらく停学扱い」ぐらいにしておけば良かったかな、とは思いますが。
いきなりの敵襲で、アイネットが圧力をかける時間も無かった……!
千里と仲のいいクラスメイト・恵理奈は5人をかばうが、級友達の反応も冷たい。やむを得ず5人は、学園を出ていく事に。拠り所を失い、落ち込む5人のもとを訪れる早川……一方、月では自責の念にかられる久保田博士が、一つの決意をしていた。
倉庫のような所で早川が落ち込む5人と話すシーンで、画面の端にちらちらと立ち上る湯気が映っているのですが、何かと思ったら、ブルーシートの上に、携帯コンロと鍋みたいな物が置いてある? 「まあ、とりあえずこれでも食えよ」とか早川が自作鍋を薦めるシーンを撮ったが尺の都合でカットされた、とかそんな所でしょうか。よく見ると何人か、プラスチックの器みたいなものを手にしていました。ラストの展開(月面基地ではなく、地上に臨時アジトを用意してネジレジアと戦う事にする)を考えると、早川が居れば自炊もサバイバル生活も問題無し、という伏線になるシーンだったか。
早川が5人と話をしている頃、久保田博士はデジタンクと共に地球に降り立っていた。

「健太、耕一郎、瞬、千里、みく。
 今のおまえたちに、私は何も言えん。
 だが、おまえたちを守る事は出来る筈だ。


 ……鮫島、聞こえるか!!
 おまえは私に、復讐したいんだろう!
 私は、ここにいるぞ!
 これ以上、他の人間を巻き込むな!」

おっさん格好良すぎ。
そんな久保田の前にシボレナとユガンテが姿を現す。
「鮫島っ おまえにもわかっている筈だ。おまえが今まで、蔑んできた人間の、その人間の本当の強さが!
おまえは、絶対に、勝てん!!」
「私は勝つ! 私の科学は絶対に勝つ! お前に……メガレンジャーに勝つのだ! 殺せ! 殺せ! 殺せぇ!!」
クライマックス展開すら持っていく、激しい妄執と情念の激突。
そしてヒネラーの命令の元、シボレナとユガンテが久保田に襲いかかっている同時刻、メガレンジャーの元をジゴクネジラーが襲撃していた。戦意を喪失してデジタイザーさえ投げ捨て、捨てばちな5人に光線が迫るが、間一髪、メガシルバーが5人をかばい、ジゴクネジラーと一人戦う。
「失くしたくないものは、守らなきゃしょうがないだろう。たとえ、放っとけと言われようとな。それに、大切なものは、そう簡単にはなくならないもんだ。自分から捨てちまわないかぎり」
戦闘中、月面基地の省吾から通信が入る。
「メガシルバー、久保田のおっさんが一人で出撃しちまった。戦いに、決着つけるために」
「どうやら博士も、俺と同じ主義らしいな」
久保田博士、デジタンクで戦闘中
「よーく考えてみろ。みんなをそうさせたのは誰かって事をな。そして、本当に大切なものは何か、失くしてはならないものは何かって事を」
メガシルバーと久保田博士の姿に、本当に大事なものを守る為、捨てない為、なすべき戦いへの決意を取り戻す5人。
「倒さなきゃならないのは、ネジレジアだ!」
若干、言いくるめられている気はしないでもありません(笑)
その頃、遂にデジタンク大破
久保田博士、火薬ジャンプ
風前の灯火と思われた久保田博士だが、間一髪、メガレンジャーが駆けつける!
「俺達ちょっと見失っちまってんだ。絶対倒さなきゃいけない敵、あいつら……ネジレジアをな!」
戦意を取り戻した5人+1に、もはや死に体のネジレジア戦力が敵うべくもなく、ジゴクネジラー、ユガンテ、シボレナをさくっと撃破。なおジゴクネジラーとのロボ戦では、メガボイジャーがメガサーベルを使用。ちょっとした立ち回り風の演出で、無傷惨殺しました。サイコネジラーとメガボイジャーの戦力比は、如何ともしがたすぎて最後まで泣けます。
落ち着いて考えると、結局終始、大人の都合に振り回されている気はしないでもないのですが、久保田博士が最高に格好良かったので満足です。
TV史上、最強に格好いい小太りでハゲの中年男だと思います。
そして、“究極のレスキューメカ”だった筈が、いつの間にかほぼ久保田の愛車と化していたデジタンク、とうとう殉職。……まあ、当初の予定ほど活躍せずに自然消滅するサポートメカなどよくある話なので、全編通して割と頑張った方でしょうか。
かくて5人は、何よりもネジレジアを倒す為、最後まで戦う事を改めて決意するのであった。
それは大切なものの為、そして今までの戦いの意味をゼロにしない為に――!
次回、とうとう馬鹿が燃えながらやってくる。