はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『仮面ライダーブレイド』感想16

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第27話「ジャックの光、キングの声、課金の闇」◆ (監督:長石多可男 脚本:今井詔二
「それが烏丸所長の開発した――ジャックフォームだ!」
烏丸は、高跳び先のチベットで何をしているのか。
というか、絶対チベットに居ない気がする。
ギャレン用も鋭意作成中、という嶋の言葉に「どうせ俺には……」といじける睦月だが、そもそも、所長は睦月レンゲルの存在知らないと思うのですが。
だが、「回せ……もう一回ガチャを回すんだ……」的に強さを求める課金の誘惑に流されつつある睦月には、そんな道理は通じない。
「あの子を支配しようとしているものと私は、非常に近い立場にあるんだ」
走り去った睦月は出来るだけ俺が何とかしてみせる、という駄目師匠に、タランチュラアンデッドとしての姿を見せる嶋。嶋によると、あらゆるアンデッドは種の保存の本能の為に戦っているが、嶋/タランチュラアンデッドにはその本能が薄い為、戦う意志を持たないのだという。
この烏丸からの手土産が効いたのか、さくっと受け入れられる嶋。
今作の登場人物達の人格破綻は今に始まった話ではないですが、虎太郎は前々回−前回−今回で、アンデッドに対する態度が変わりすぎて、一瞬でまた薄っぺらくなってしまいました。そして広瀬さんは、度量広すぎ。
まあ広瀬さんの場合、ファザコンの対象である烏丸所長のする事なら何でもOK、という点ではブレてないですが。
「これを……烏丸所長が作った」
「なんか感激だよ……俺たちの事を忘れたわけじゃなかった」
剣崎、本当はそういう人だと思っていたのか(笑)
一方、またもエースに翻弄される睦月はバスケットを辞め、駄目師匠と何か話し合って色々語るが、ひたすら鬱陶しいだけなので省略。数話前の大手術による「睦月が仮面ライダーになる」という重要展開そのものがほぼ無かった事になっていて、もう、どういう顔で見ていいかわかりません(^^; まあ実際、あの展開はあの展開で、全然エースを抑えられていない内から駄目師匠がライダー変身許可した、どさくさまぎれではありましたが(しかし、睦月は割を食ったけど、それ以上に、全体の展開をスッキリさせるという大きな意義があった)……つまり、橘さんが悪い。
牛アンデッドが大暴れを始め、現場へ向かう剣崎と橘。一方、蜘蛛エースの声を聞いた嶋は睦月レンゲル接触
「久しぶりだな、カテゴリーキング」
タランチュラアンデッドはカテゴリーキング……どうやら、キングは各エースに対応している、という事の模様。
レンゲルと毒蜘蛛さんが戦いを始め、嶋を追っていた広瀬からの連絡を受けて、ギャレンはそちらへ。なんとか蹴り飛ばしてレンゲルのベルトを外す事に成功し、木陰で体育座りで語り合う駄目人間ズ。
……だが睦月はまたも蜘蛛に支配され、師匠を土手から投げ飛ばす(笑)
ほんのちょっと前に蹴り飛ばして正気に戻した直後にまたそれか、でげんなり展開なのですが、橘さんがとうとう投げ飛ばされるというのは、凄く面白かった(おぃ)
ブレイドは牛に逃げられ、へたれは入院。見舞いの病室で嶋は、カテゴリエースの力を弱める方法について語る。
それは、自分を封印させる事。
エースとキングの力は、封印の際にぶつかり合う。その際に嶋がエースの力を押さえ込む事が出来れば、睦月を縛る邪悪な意志を弱める事が出来る筈……だがそれは、エースの力がキングの力に打ち勝った場合、逆に邪悪な意志を強めてしまう諸刃の剣でもあった。
「駄目よ! そんな事できないわ。嶋さんを封印させるなんて」
広瀬さんが同居するアンデッドを物凄く普通に受け入れているのが、本気でさっぱり意味がわかりません。
ここ最近の虎太郎の葛藤とか、道ばたのゴミ箱に投げ捨てる勢い。
現状がまさにそう、と言うとそれまでですが、広瀬さん、コンプレックスこじらせた結果(広瀬さんの場合、ファザコン)、あっさり宗教とか偽科学にはまるタイプ。
そしてそろそろ面倒くさくなったのか、
「睦月を……あいつを救ってやってくれ」
と剣崎に放り投げる駄目師匠。
ぽんこつトリオは睦月を探しに行くが、空振り。嶋は農場の屋根裏で、何事か思いふける……。ここは珍しいピアノソロのBGMが使われ、ちょっとしんみりとしたシーンに。以前に『超光戦士シャンゼリオン』で3クールの付き合いがある監督と役者だから出来るシーンというか、お互いの呼吸を読むような演技と演出もあり、今作ここまでに無かった雰囲気が出ました。
一方、睦月は何故か、始さんの元を訪れていた。
「やるのか」
その人、話し合うとかいう概念ないよ!
睦月は始に、アンデッドに取り込まれるのはどんな気持ちなのかを問う。始は人間なのか、アンデッドなのか、それとも――。
「俺はアンデッドではない。そして人間でもない」
うーん……なんかどうしても、脚本家がこれを自分で書きたかったのかもしれませんが、延々と秘密主義を貫いてきた始さんが突然、ほぼ接点の無かった睦月に重要な話をするのは、非常に違和感。多少なりとも会話の成立する剣崎にも余計な事は一切喋らなかったのに。接点が薄いからこそ、という理屈もあるかもですが、別にそういう関係にも描いてなければ、そういう心境も描いてないですし。まあ今作、引っ張っていたネタを急にさらっと開陳するのも今に始まった事ではないですが(^^;
「ど、どういう意味」
「わかりはしない。おまえなどに。俺の存在を知っているのは俺だけだ。だから言えるのだ。おまえなどに負けはしない」
そして安定の、結論はそこか。
「わからない。俺にはわからない……。そうか 貴様が“奴”だったのか
睦月の意志を乗っ取ったレンゲル、象さんと同じ言葉とともに、勝負お預け宣言。
「今……」
「取り込まれていた。カテゴリエースに。苦しむんだな」
今回妙に、始さんが台詞を細かく区切って喋るのですが、何かあったのか(笑)
ここの2人の会話は、立体駐車場?のエレベーターで上に向かいながら、という演出が非常に格好良く、滑車をあえて画面に入れて見せながらなど、監督らしい味のあるシーンとなりました。
課金だ、もっと課金しろ カテゴリーキングを探せ」というレンゲルの声に支配されていく睦月……その目的であるキングは、夜逃げしようとしていた。
「どうやら雌雄を決しないといけない時が来たみたいだ。困った話だ」
カナリアナチュラルに微笑む嶋。この辺りも、役者と監督の息の合った芝居となりました。
翌朝、置き手紙と鳥カゴを見つけるぽんこつトリオ。アンデッドの姿になった嶋は待ち受けていたレンゲルと戦いを始め、サーチャーの反応でそれを捉えたブレイドは現場へ急行しようとするが、その前に牛さんが立ちふさがる。
もう誰も犠牲にしない為、嶋を封印させるわけにはいかない――ブレイドはジャックフォームを発動し、空中電光斬りでざっくり牛を封印。スピード感のある空中アクションも決まっており、ジャックフォームは素直に格好いい。
そして毒蜘蛛さんはレンゲルの猛攻をあしらいながら、エースの力に打ち勝つように、睦月の心へと呼びかけていた――果たしてその声は、闇に飲まれつつある睦月に届くのか?!
行くな睦月、その先は、無間に続く課金兵の道だ!