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『特捜戦隊デカレンジャー』感想21

◆Episode.31「プリンセス・トレーニング」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:荒川稔久
バンとジャスミンは、パトロール中にウメコに瓜二つなお姫様を助ける。彼女は、トカーサ星のプリンセス、イオ。ある伝統行事の為に極秘裏に地球を訪問中、侍従達の元を逃げ出してきたのであった。
引っ込み思案ではっきりしないイオから断片的に事情を聞き出したデカレンジャーは、どうやら内部で暗殺計画が進行しているらしいと盛り上がり、そっくりのウメコがプリンセスになりすまし、囮捜査を行う事に。イオに成り代わっての憧れのプリンセスライフ……を期待していたウメコだが、彼女を待っていたのは、遙か昔に地球を訪れた先祖が地球で感銘を受けた様々な出来事をミックスした、王家の伝統行事であった。
いきなり犬がぐいぐい顔を近づけてきたり、目の前でチンピラもといバンがすごんでいたり、背の高いの(ホージー&センちゃん)が背後を囲んでいたり、お姫様に対する事情聴取が友好的とはほど遠いのですが、それが宇宙警察スピリット。
何故か頭の上に奇妙な壺を載せ、荒縄で縛られた状態で4時間の正座という荒行に挑む事になるウメコ。それを物陰から見つめるデカレンジャー、とウメコの制服姿のイオ。
「本当なら、あれをわたくしが……良かった……」
ひたすら続く謎の儀式……どうも王家の先祖は、地球で少林寺辺りに滞在していた模様。
「では、次に、ここから飛び降りていただきます」
「嘘でしょ? しかも、なんでまた壺?!」
「決まりですから」
老執事に押し切られ、壺を片手に吊り橋からバンジーするウメコ。一昔前なら素で落とされた気がしますが、CG処理された所に文明の進歩と優しさを見る。
「……よく弾みますね」
「どうして笑ってられるんですか?」
「……え?」
命がけで囮捜査を行っているウメコの様子に微笑を見せるイオの態度を訝しんだバンが問い詰めた結果、実は暗殺計画など無かった事が判明する。儀式が嫌で逃げ出したイオは、デカレンジャーが早合点しているのを幸い、気の弱さもあってすり替わりに同意してしまったのである。すり替わりを中止しようとウメコ達の元へと向かう6人だが、その目の前で、火の輪くぐりをさせられそうになっていたウメコが凶弾に倒れる。
「本当に居たのか、暗殺者が!」
これぞまさしく、嘘から出た真……男達は狙撃地点に向かい、まさかの事態に膝をつくイオ姫だったが、その前で、むっくり起き上がるウメコ。暗殺に備えて防弾チョッキを着ていたウメコは、狙撃手に指示を出していた女侍従を逮捕。その勢いで、「決まりですから」と無茶な儀式を押しつける老執事にダメ出し。
「凄いです……あの爺やが、たじろいでいるなんて」
更に、気の弱い姫にもダメ出し。
「理不尽な要求には、断固抵抗するべきよ!」
ウメコジャスミンと共に宇宙の殺し屋プコス星人ジャッキルに苦戦する男達の元へ駆けつけ、「防弾チョッキ着てたって痛かったんだからキィッッック!」が炸裂。ジャッキルは怪重機キャノングラディエーター3を呼び出すが、即座にスデカロボが起動。
「プコス星人ジャッキル、57の星における殺人、および王女様の殺人未遂の罪で、ジャッジメント!」
哀れ怪重機はガトリングパンチで星となり、デリート完了。
「これにて一件コンプリート。今日はほんとに、疲れたびー」
「まねっこだ」
「へへー」
最後は、
「わたくし、ウメコさんから学びました。本当に言いたいことは、勇気を持って、きちんと言うべきなのだと」
と、お姫様が成長して、めでたしめでたし。
定番の二役エピソードで可も無く不可も無く。ウメコ話は毎度の事ながら、ウメコ可愛いからいいよね? というスタッフの魂の声が画面から溢れてきます。
ところで、もはや戦闘で取り立てて役に立たないブレイクは、そろそろ修行の旅に出るべきだと思う。