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『葉隠物語』1

葉隠物語』(原作:安部龍太郎/作画:藤原芳秀)1巻、読了。
「武士道とは、死ぬことと見つけたり」の一節で知られる『葉隠』を元に、そこに描かれた鍋島武士の生き様、武士道とは何かを、エピソード形式で描いていく物語。1巻の主役は概ね、鍋島直茂
ジーザス』『闇のイージス』(共に原作:七月鏡一)などの藤原芳秀の作画による歴史小説のコミカライズで、作者初の時代ものマンガ。大体シナリオありで書いていた方なので、マンガのシナリオではなく、小説を元に、というのも珍しいでしょうか。
その辺りで率直な所、藤原さんのストーリー構成能力がどういったものなのだろうか、という懸念はあったのですが、本人も割り切ったのか、状況説明など、地の文が物凄く多いマンガ。最初はマンガとしてテンポ悪く感じるのでが、段々、慣れてきます(笑)
凄く面白いというわけではないですが、定期的に、ちょっとイっちゃった人が藤原作画で登場するのが、ファンにはおいしい。
にしても、巻末おまけマンガによると、藤原さんがリイド社で編集長から「今回の連載の原作本決まりましたよ!」と『葉隠物語』を渡される所から始まっているのですが、コミカライズの話が出てから漫画家を探すのではなく、藤原さんが連載する事を決めてから、編集が原作を見つけてきて(この文庫本をもとに作画するらしい)って、なんか、不思議なシステムのような(笑)
藤原さんはこの勢いで時代ものを描くなら、もっと伝奇要素の強い原作のマンガ化も見てみたいなぁ。