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『ジャッカー電撃隊』感想2

◆第2話「2テンジャック!! 秘密工場を電撃せよ」◆ (監督:竹本弘一 脚本:上原正三
クライムの開発した高性能ライフルによる無差別狙撃事件が発生。捜査に向かったジャッカーの面々が、ひっくり返った自動車を簡単に動かしてみせる、と人外のサイボーグの力をさらりと見せるのが格好いい。
弾痕が散弾銃のものだった事から、付近に目撃者が居るかもしれないと4人が走り回るカットに、新聞の見出し風のテロップが重なるのが、秘密裏に怪事件を追っているのではなく、社会的な犯罪を捜査している、というジャッカー電撃隊の立ち位置を示しています。
なかなか手がかりを掴めないジャッカーだが、東の旧知のバーテンダーから、闇ルートで入手した新型銃の情報がもたらされる。クライムによって消されてしまう売人とバーテンダーだが、瀕死のバーテンダーからロッカーキーを受け取った東は、売人がクライムから盗んだというライフル銃を入手。分析の結果、狙撃ライフルの弾丸が標的の手前で分裂して散弾になり、更に被害者を炭化させてしまうという、今回の事件に用いられた恐るべき新兵器である事が判明する。
バーテンダーは東のボクサー時代のトレーナーだったと判明するのですが、どうして、銃器の売人と普通に繋がりがあるんだ(笑)
復讐に逸るジャックは残された情報から埠頭の倉庫を荒らし回って輸出されようとしていた銃を発見し、エース、倉庫を上空からのミサイル攻撃で大雑把に破壊(笑)
証拠品の確保など眼中にない辺り、東映刑事ヒーローに息づく遺伝子を確かに感じます。
ここで、背後で工場が大爆発する中、手前の道路を車で逃亡するクライム、の合成カットが格好いい。
クライムを追ったジャックは秘密アジトに潜入するも、高圧電流を浴びて倒れてしまう。構成員がその脈を測り、「はっは、死んでいます」と嘲笑うシーンは、今作の特色が巧く出ており、小刻みに挟み込まれる人間で無くなったヒーローの描き方はこだわりが見えます。
一度は心臓部が停止していたジャックだが、浴びた電流により再起動すると、自分の体内ケーブルを使って外部へモールス信号を送り、クイーンとキングがジャックタンクで地下へ突入。ジャックを助け出すと密造工場を大破壊し、冒頭の車の連続クラッシュなど、1話よりも2話が派手な展開。1話前半がドラマパートのウェイトが大きかった分を、2話に回した感じでしょうか。
「貴様等が噂の……!」

「スペードエース!」「ダイヤジャック!」「ハートクイーン!」「クローバーキング!」

「ぬぅ?!」
「「「「我ら、ジャッカー電撃隊!!」」」」
最初から最後まで誰も呼ばない為に怪人の名前がわからなかったのですが、「デビルドリル連続撃ち!」と技を使った所で体の各部からドリルが出てきたので、デビルドリルなのか?(確認したら、デビルドリルでした) 1−2話と、シンプルなデザインの怪人が、戦闘中にバージョンアップするという形を取っているのは、ちょっと凝った所。
デビルドリルはジャッカーコバックで粉砕され、失敗の続いた東京ボス(ただのおっさん)は、アイアンクローによって処刑される。ジャッカー電撃隊とクライムの凄絶な戦いが、いよいよ本格的に始まるのであった――。