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『ジャッカー電撃隊』感想3

◆第5話「3スナップ!! 裏切りのバラード」◆ (監督:竹本弘一 脚本:上原正三
地名に限界があると判断されたのか、今回からクライムのおっさん指揮官の名称が「クライムボス」に。小田原ボスとか宇都宮ボスとか、もっと見たかった……!
特捜隊員・小山純子に熱血テニス指導を行っていた桜井だが、いきなり純子がクライムの狙撃を受けてしまう。実は純子は、クライムに誘拐された父・小山博士(鯨井の師匠!)の為にスパイ活動を行い、桜井のサイボーグカルテをクライムに渡した後、口封じに始末されそうになったのだった。
一方、クライムに囚われの小山博士はそんな事情は全く知らず、娘を人質にされ、桜井の動力源であり弱点でもある小型原子炉の内臓箇所をカルテから突き止めるように脅迫を受ける。
娘のテニスシーンと、配置したスナイパーの録画映像を見せて博士を脅迫するなど、人質の二重構造の見せ方が悪辣で秀逸。
病院から逃げ出した純子をクライムから守ろうとする桜井だが、機械怪物デビルレスラーに小型原子炉を狙われて危機に陥り、仲間の助けで何とか逃亡。

「や、ジャッカーが逃げた! ジャッカーが逃げたぞ!」
「そのようで」
「はははははは!!」

クライムボスと怪人が、超・嬉しそう(笑) ジャッカーを撃退したと調子づくクライムは、大胆な略奪行為を開始。一方、基地に担ぎ込まれた桜井は修理&チャージを受ける。
「どうだ、気分は」
「ええ、原子炉が過熱した時、爆発するかと思いました」
日常会話のナチュラルな狂気が凄まじい。
クライムは再び純子に接触すると、スカイエースの設計図を入手すれば博士と交換してやる、と持ちかける。苦悩の末、取引現場へ向かう純子だが、クライムに渡したマイクロフィルムは偽物、しかし交換された博士も偽物で、あえなくクライムの銃撃に倒れる純子……て、ゲストヒロインがあっさり蜂の巣にされて死にました。
駆けつけた桜井は、純子が身に付けていたペンダントの中に、テニスコートで撮影した二人の写真が入っているのを目にして純子の秘めた想いに気付くと、憤怒の形相で立ち上がる。
「許せん! 絶対に許せん! 逃がさん、加速スイッチ!」
純子が少し変わった趣味だったのかもしれませんが、サイボーグでも、体内に原子炉が内臓されていても、変なポーズで急に加速しても、恋愛対象としてOK、という辺りに、国際科学特捜隊の深い狂気が覗けます。
「轢き殺せ!」
「とう!」
何故か一応現場に連れてきていた、本物の博士を乗せて逃げるクライムの車の前に立ちはだかった桜井は、突っ込んでくる車のフロントガラスに向けて、思いっきり飛び蹴りで突入。
屋根の上に飛び乗るとか、腕力で止める、はよく見ますが、突っ込んでくる車に向けて突っ込んでいくというのは初めて見たかもしれません(笑) やや強引な合成が、妙にスピード感溢れる映像になっており、今回の必見ポイント。正直Aパートは展開が緩くていまいちだったのですが、この前後だけ凄く面白かったです(笑)
桜井は博士の救出に成功し、桜井突入の余波でハンドル操作を誤ったクライム車はガードレールを突き破って転落炎上。卑怯卑劣なクライムボスは炎の中に消えるのであった……映像的には、桜井突入時の「邪魔だ」チョップで首が折れているっぽい感じもありますが。
純子の仇を討つ桜井だったが、そこへジャッカーコバック対策として体内に原子爆弾を内臓されたデビルレスラーが姿を現す。ジャック達が駆けつけ、桜井は強化カプセルでエースへと変身……と、この段取りがテンポとしてはやはり難しい所です。
ヒーロー物にままある「どうして早く変身しないのか」への回答としては、これ以上ない設定なのですが(^^;
「まだ生きていたのか!」
その配慮として、トランプの舞い→怪人の台詞→ジャッカー揃い踏み、という様式を組み込む事で、変身の後で完全に仕切り直してから、クライマックス戦闘にテンポを切り替えるという手法を採っているのですが、今回は怪人の台詞が変更。
顔が球体から三角錐に変化して変態性の増したデビルレスラーだったが、4人同時キックから、ジャッカーコバック。背中に謎のロケットを取り付けられ、宇宙に飛ばされた上で爆死するのだった(笑)
前作『秘密戦隊ゴレンジャー』にも、イーグル(善玉組織)所有の原発が黒十字党に連続爆破されるというエピソードがありましたが、割とこの時代の方が、原爆も原発アメリカ映画並の扱いの軽さ(^^;
かくしてクライムの非情なスパイ計画を打ち破ったジャッカー電撃隊。誰も居ないテニスコートを見つめ、桜井は走る、走り続けるのだった……。