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『激走戦隊カーレンジャー』感想7

◆第11話「怒りの重量オーバー」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久
夏に向けて水着を新調しようとする、洋子と菜摘。夏のビーチで視線を釘付け、モデルデビューにアイドルデビュー、末はホワイトチャペルで玉の輿……と妄想をたくましくする洋子だったが、引きしまった菜摘の体型を見て自分のスタイルに自信をなくした所に、ボーゾックが襲来。
ボーゾック一の数字の魔術師PPラッパーは地球の数字を次々と行儀悪くしていき、戦闘中、怪人の「重い」発言を気にした洋子は、TVでカーレンジャーが紹介された際に「ピンクはちょっと太めでは」というコメンテーターの言葉に追い打ちを受け、ダイエットに邁進する事に……と、前回の菜摘が女ガキ大将路線だったのに対し、洋子がコスプレ満載で体重を気にする正統派ヒロインエピソード。
どう考えてもちょっと太めなのはグリーンレーサーですが、実がダイエットに奮闘しても喜ぶ人が少なそうという政治的判断です!
ランニングやエクササイズに汗を流すも思うように体重が減らない……というのはお約束ですが、ランニングウェアを着込んだ洋子が腹筋しながら伝票に数字を打ち込む姿は、なかなか壮絶(笑)
そして、社長を気にしてカンペで指示を出す知恵を身につけるダップ。
数字をおかしくするリモコンの電池が切れないよう、バッテリーパックを背負ったラッパーが再襲来。幼稚園バスが暴走し、それを筋肉で食い止めようとするカーレンジャーは、身動き取れない所に数字爆弾を投げつけられて、割とシリアスなピンチに。過度の運動がたたって腰を痛めた洋子はダップに基地に運ばれ、戦闘の映像を見つめている内に謎が全て解けた。
「そうか……あの体重計もあいつがおかしくしたんだ。そうじゃなきゃあんなに増えてる筈ないもん。そうだったんだ。そうだったんだ!」
「おーっと、突然復活したダップ」
怒りの矛先を見つけた洋子は、腰の痛みから立ち直り、4人を助けに参上。
「私のハートが勝手に決めた、道交法の1102条! 花も恥じらう乙女の前で、体重の事を、話すべからず。激走! アクセル・チェンジャー!」
なお一応確認したところ、道路交通法は2017年現在、全132条なので、語呂の勢いで凄く盛っています。
「守れ、最大積載量! ピンクレーサー!」
そのままキャッチフレーズに使えてしまいそうな名乗りでポーズを決めたピンクレーサーは、キャラクターソング?をバックに一騎打ちで大暴れし、渡辺×荒川コンビが、例のように例の如く煩悩のままに好き放題。
「覚悟しなさいPPラッパー、体重計をおかしくした罰よ! 怒りの、ピンク爆弾パーンチ!」
ジャイアントスイングもするし、正義のエージェントが乗り移った疑惑。
「体重計なんて、知らないんだけどラッパー」
否認する容疑者は芋羊羹を食べて巨大化するが、
「今度こそ体重計をおかしくした罰」
ジャッジメント
宇宙激走裁判所からはデリート許可が下り、RVソード激走斬りで処刑されるのであった。ごっちゅう!
もちろん冤罪なので肝心の体重は変わる筈がなく、落ち込む洋子をなぐさめる4人。「じゃ……なんかおごって」で笑顔でドタバタして、大団円。
ベテラン曽田博久に続き、この時点で既に4本の戦隊に参加経験のあった荒川稔久が参戦。『カーレン』らしさ云々というよりも、いっそ清々しい安定の煩悩ぶり。これも一応、アイドル回に数えていいのか?!
次回――歴史は繰り返し、主役はまたも強奪されてしまうのか。「信号は青は進め、赤は止まれだ」。


◆第12話「宇宙から来た信号野郎」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:浦沢義雄
サボり中にワンパーの虫干しを目撃して変身する恭介、仕事よりもヒーロー活動に真面目(笑)
なんだかんだ喧嘩は強いゼルモダに追い詰められたレッドレーサーだが、そこにサイレンの音が鳴り響く。
「ま、まさか……」
スモークの向こうからバイクに乗ってやってきたのは、青いボディに3色のシグナルを散りばめた……
「本官は、宇宙交通戦争を引き起こしている、宇宙暴走族・ボーゾックを取り締まりに、宇宙警察のポリス星から、このチーキュに、単身赴任してきた。正義の交通ルールを守りましょう! 本名、シグナルマン・ポリス・コバーン!」
……ヒーロー?
普通なら新キャラの格好いい登場シーンの筈なのですが、微妙にコミカルなBGMで登場して困惑を誘います。
メカメカしい外見、東映刑事ヒーロー、正義を語る、とヤバい要素てんこ盛りのシグナルマンは屋外に出ると、テーマソングをバックにスペース特殊警棒でワンパー達を次々と蹴散らし、その銃撃も軽々と弾き返す、正統派ヒーロー演出で立ち回り。
……これは、信じていいのか?!
「本官は強い!」
スペース特殊警棒をスペース光線銃に可変させたシグナルマンは、ワンパー達の足を次々と撃ち抜いていき、これまでの東映刑事ヒーローとは毛色が違う事を見せつけます。
足を負傷したゼルモダはワンパーを回収して車で逃走し、出番が来たとスピーダーでそれを猛追する赤。だが……
「その車、止まりなさい!」
シグナルマンのバイクに止められ、路肩に停車させられる。
「何キロオーバーだと思ってんの? 免許証見せて」
シグナルマンは、対ボーゾックの正義のヒーローではなく、あくまでも正義の交通ルールを守らせる事を使命とした、宇宙警察官だったのだ!
3年ほど前に国家権力の壁を木っ端微塵に粉砕した紫色の正義の化身が居ましたが、ヒーローと法律という、危険なネタが剛速球。
カーレンジャーの説明をする赤だが勝手にヒーローをやっている素人と嘲られ、衝突寸前に仲間達に止められる事に。
一方、ボーゾック本拠ではガイナモがシグナルマンに対する怒りを露わにしていた。
「遂にあの宇宙一交通ルールにうるさい、宇宙警察のシグナルマンが、チーキュに単身赴任してきたか」
シグナルマンは次々とボーゾックに違反切符を切ってきた宿敵であり、特にガイナモにとっては、総長として箔を付けようと交通違反で罰則を受けるのをドキドキして待ち構えていたら、「シートベルトをつけて下さい」と注意されただけで終わってしまった、恨み骨髄の相手だったのである。
地球にコバーンベースを設置し、通りすがりのお婆ちゃんの道案内をするシグナルマンだったが、それはボーゾックの罠。
「シグナルマン、チーキュへ単身赴任した事を祝って、盛大なパーティを開かせてもらうぜ」
待ち伏せていたワンパーに囲まれるシグナルマンだったが、カーレンジャーの助けを断って、これを楽々撃破。伏兵部隊のチェーン攻撃を受けて苦戦するも笛を吹くとバイクが走ってきて、それにまたがりながら華麗なガンアクションを披露し、歴戦の宇宙警官として凄腕を見せつける。
てっきりシグナルマンの救援拒否に怒って帰ってしまったカーレンジャーが助けに入るのかと思いきや、ここまで全く役立たず(笑)
これは本当に主役強奪されてしまうのかと思われたが、さすがのシグナルマンも、巨大化した怪人UUウーリンに鷲掴みにされ大ピンチ。
カーレンジャーの諸君、どうして本官を助けない?」
とあっさり前言を撤回し、仕方ないので出撃したRVロボが激走斬り。ガイナモ達はすごすごと退却し、ウーリンも一撃では死なずに逃げ帰るのですが、次回再挑戦してくるのか。
カーレンジャーの諸君。これからは、本官と力を合わせ、ボーゾックと戦っていこう」
「調子ええやっちゃな」
「まいっか!」
シグナルマンはカーレンジャーを認め、基本いい人の集団であるカーレンジャーも特に遺恨なくそれを受け入れ、がっちりとスクラムを組む6人。ここに、ボーゾックに対抗する宇宙の正義が集った! が……
「ところで……あの車は、駐車違反だ。取り締まらなくては」
汚職と癒着を許さないシグナルマンがスピーダーに違反切符を切ろうとし、慌てて逃げるカーレンジャー、でオチ。
いわゆる追加戦士のフォーマットがまだ固まっていない90年代戦隊であり、登場も早い事から、今でいう追加戦士が登場したというよりも、『カーレン』世界に新たな変人がやってきたという印象(笑)
一応ヒーロー初登場らしい下駄を履いた戦闘の見せ場もあるのですが、格好良くしすぎてはいけない、という意識も演出に感じます。
ところでシグナルマン、ワンパーに対しては警官らしく足への銃撃を徹底していたので、怪人ポジションにはどう対応するのか注目していたのですが、思いっきり頭から撃ったので、やはり大宇宙の正義はジャッジメントなのか。
次回――男盛りの単身赴任に、迫り来る美人局の影。早くも本官の社会的立場に危機が迫る! 「歩行者用信号の青が点滅したら、渡っては駄目だ!」。