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火薬は正義

◆スピリットヒューマンさん
 >ロボのスーツアクターさんは本当に大変でしょうね。とてつもなく重い衣装(?)を着てスキップできるんですね。変なとこで感心してしまいました。
たぶん、今作も日下秀昭さん(『デンジマン』からロボットをやっている大ベテラン)ではないかと思われるのですが、スタッフ同士の信頼感のなせる業というかなんというか……(笑)
 >今回は冒険が絡んでいたからでしょうが、部下への気遣いらしきものをみせたのは格好良かったです。
チーフは、決め台詞の言い方がやたらめったら格好いいのは武器ですよねー。画面の外でも騙されそうに(笑)
 >…ダイボウケンははじめて正しく使われたのかもしれません…
ある意味、ガジャ様と同じ発想であります(笑)
◆タイキさん
 >「基本チーム人間関係ほったらかしなお前が言うなw」とか突っ込んでしまいました。
チーフってでも、本人認識ではチームをまとめているつもりだと思うんですよね……(笑) 外から見ていると全くそうは見えないんですが、本人的にはいつも通りのつもりなんだろうなぁ……と思うと、ますます残念な(笑)
 >ただ、じゃあこの真墨の過保護ぶりが果たして完全な間違いかというとそうも言い切れないのが今作の複雑な所ですよね。
格好良く保護者Bを買って出たチーフが菜月を鮮やかに導いてめでたしめでたし、とならない、というのは今回凄くポイントですよね。
 >あわやロボットの無断操縦で大惨事を起こしたりと下手すれば監督不行き届きと責められても仕方ない結果を招いているのですからね。
チーフそろそろ、減給処分が重なりすぎて毎月サージェスに支払いをしていそう……。
 >「子育てに絶対の正解はない」ということが言いたかったのか?とも思います。
この点は私も、軽々しく正解を描いていい要素ではない、という判断があったのかなと思います。そう考えると真墨が最後に、ストレートに菜月を誉める、というのもただの甘やかしではない意味があったのかもですね。
 >決して菜月の天然の長所だけを無条件に肯定しない、というのが良かったですね。
全体的に、盛り込んだ内容に対するバランスの取り方が良い話でしたよねー。
 >決して大人の社会の理不尽だけじゃなくこういう「子供のロマンスとしての冒険」という側面まで踏み込んで描いているというのは面白いです。
こうやって並べてみてくると、今作、「本音と建前」「大人と子供」「チーム(組織)と個人」「仕事とロマン」など、対比を明確にしつつ、そのどちらにも意味がある、というのをかなり意識してやっているのかもですね。
 >それからもう一つ、ボウケンジャーって実は一番歴代で「サラリーマン奮闘記」を描いているのじゃないかと思いました。
ああ確かに、ボウケンジャーって割と、組織の上下、職場の人間関係、みたいな要素が話の中に盛り込まれていますね。「プロフェッショナル戦隊」「リーダーと部下」「仕事と個人」の要素などは、『デカレン』で描ききれなかった(損ねた)部分への再挑戦というのはあったのかなとも思うところです。
 >正義を標榜しない戦隊だからこそ、こういう作劇が出来たのかもしれないですが。
既存の職業(軍人)戦隊だと、基本的に「任務」=「大義」になっていましたが、今作はやはり、まずはそこを変えている、というのが色々ポイントになってますよねー。
◆五月サツキさん
 >所謂雑魚敵もロボで潰せばいい、というのは子供は一度は考えると思うんですけど、そうすると被害が大きく味方まで巻き込みかねないという一種の疑問への答えなのかなと。
考えてみると、実は敵はコピー=実際の雑兵をロボで殲滅したわけではない、というのは前後を考えて一つの配慮だったのかもですね。
 >死にかけるボウケンジャーに真墨の全力のツッコミもあって、いつ見ても笑ってしまいます。
画面の派手さもあって、テンション的にはかなり好きなシーンです(笑)
 >例えば意味もなく無数の蟻を踏み潰したり、植物の葉をちぎったり。なのである意味子供を体現しているというか。
成る程そう見ると、最後までとことんエピソードのキーワードが繋がっていますね。
 >なんてったって武器はスコップとツルハシ。完全にプレシャス採掘の土木作業用です。
最初見た時は、なんて頭のおかしい武装なんだ、と思いましたが、独創性という点では好きなので、真っ正面から採掘作業してくれたのは割と嬉しかったです(笑)
 >真墨は保護者、というのは仲間の間でも共通認識なのか。菜月を心配して1人サロンでうろうろしてたあたりどう見ても保護者ですけど。
時々みんな、見ていていたたまれないのでしょうね……(笑) チーフはとうとう、我慢できずに直接言ってしまいましたが。
 >「俺たち最近ハザードレベルの数字だけで、宝を判断しすぎてたんじゃないか?」は私もハッとさせられました。
凄く『ボウケンジャー』的に格好いい台詞でしたし、映士編における、プレシャス保護を「使命」「使命」と言っている内に本心と錯覚してしまったチーフを踏まえているのも、鮮やかでしたね。
 >風船配りをする熊の着ぐるみ@チーフを聞き覚えのある声がしたようなとチラッと見て見なかったことにしようとした映士、
 >それを割りと本気の声で引き止めるチーフ、巻き込まれて素っ頓狂な声をあげる映士のコミカルなやり取りが好きです。
映士はまだちょっと、明確なテーマ性以外の部分をどう肉付けしよう、みたいな気配が窺えますが、ちょっとずつ社会の荒波に揉まれていくようで面白かったですね(笑)
 >映士って育った環境上対人コミュニケーションスキルが低いので、菜月の次に人を信じやすそうですよね。
アシュへの敵意の反動も含めて、割と人間全体を善意的に見ていそうだよなーという気がしています。
◆やずみさん
 >チーフを菜月の抑え役・乗らせ役・驚き役などなどに配することでかなり見やすくなっていますね。
菜月が一人ではしゃいで周囲に迷惑をかけるが何となく解決してしまう、だとノリにくい所を、チーフが社会的常識でフォローする、というのは上手い案配でしたよねー。
 >確かに大切なメッセージなのですが、引っかかるのはサージェス側がそう考えているか、ということ。
以前の人形でも揉めましたが、ボウケンジャーって、突き詰めていくとサージェスに所属していていいのか? という要素も出てきそうで、そこまで踏み込むのかどうかも、楽しみな所です。
 >このシーンでブルドーザーやショベルなどの黄色い重機(すなわちボウケンイエローのビークルにして象徴)を大写しにしたことですね。
 >なんだか「菜月の暴力性」の比喩表現に見えてしまって、
言われてみると、強き冒険者の危険性なんですかね……子供も、人類も、プレシャスも、そういう部分を秘めている、というのは今作の一つ要素ではありそうですが。
 >この描写も笑っていいのかどうか分からない感じでした。果たしてこれは伏線なのか演出のミスなのか……。
個人的推測もあってあまり気にならなかったのですが、今後で納得度が上がるのか下がるのかは、ドキドキします(^^;
◆あきさん
 >自己完結して揉め事も避けがちな蒼太は他メンバーとがっちり絡ませづらい部分もあるかもですが、
 >現時点の映士とは特に難しかったのかもな〜と思いました。
映司は明確に、変化と適応をテーマとして持っているので、同タイプの菜月やぶつかってきてくれる真墨とは相性いいですが、蒼太さんだと、流しちゃうんですよね……(笑)
 >過去のマイナスを背負ってなお前に進む、というのは慎重に描かないと受けとる側によっては無責任、無神経に見えかねない
これは様々な物語において、難しい部分ですよね。今回そこを純然たる「贖罪」なのではなく、罪の意識は罪の意識として「やっぱり自分も笑いたい」という生の感情でえぐり出してきたのは、好きな所です。
 >ただその背景描写が追い付かず設定が空虚になりかねない、かといって下手に追い付かせるのも危険、というジレンマで、
 >このあたりがギリギリだったのかもと。
そういう点では、鳥羽を蒼太の過去の鏡像とする事で、過去の問題を間接的に見せて今の蒼太と対比させる、という手法は上手く誤魔化したというか、いい形で転がりましたよね。
 >今回は前回とはまたずいぶん趣の違うお話で、小林さんノリノリですね。この時期のボウケンの1話ごとの振り幅が、かなり好きです。
小林さんの戦隊参加も久々ですが、この時期になるともうメインでがっちりという仕事が多かったので、けっこう遊べる部分があって楽しかったんですかねー。
 >このお話といえば私にとっては内股で大殺戮するダイボウケンの印象が強すぎたのもありますが(笑)
予告で内股を見せておいて、本編ではそれはまだジャブに過ぎなかった、というのも効きましたね(笑) 問題のくだりはあまり考えず楽しんでいたのですが、皆様のコメントを拝見して、……あれ? 私もしかして、火薬が一定量を超えると、そこで思考停止している?? と思いました(笑)
 >人質とって待ち構えている所にダイテンクウで空襲かましたお話
ありましたね!(笑) やはりシンケンジャーは根っこのところで武士という名の戦闘民族なのだなーと変に納得してしまった覚えが。
 >また蹴散らされる敵兵達が複数組織入り交じってカラフル豪華なのも今作の特徴を生かしてますね。
とりあえずゴードム兵が吹き飛べばいいか、ではなく、悪ノリ気味になっても全組織出してしまう、というのは凄く好きです(笑)
◆さやまきさん
 >やはりこの辺のエピソードは実にボウケンジャーらしいと言うか 脚本と演出の勝利でもあるのですが
前回今回は特に、雰囲気の色分けや面白く見せるポイントの抑え方など、ベテラン坂本監督がさすが、というのも光りましたねー。
 >大抵はオトナ目線で子供向けにした挙句見ているこっちが恥ずかしくて見ていられなくなる(苦笑)とか
子供の話をやりつつ、子供の理屈だけで進めないで、それを見ている大人の話にもなっている、という構造がお見事でしたね。
 >組織の設定やキャラクターの設定にそれぞれの立ち位置までクロスさせて見せるのは流石の靖子節で
 >割と重要な要素をサラッと描写してたりするので見ていて油断出来ないですよね
今回はホント縦横無尽で、改めて、書ける方だなぁと。
◆輝剣さん
 >文化財への扱いが雑すぎますねー
神社に返しに行ったので、中身わかっていた筈と考えると、結構アレですよね……(^^;
 >「俺は人類を愛しているし、だからこそ人類の生み出した宝であるプレシャスを求めて冒険することには価値がある」と反論するんです。
劇場版でチーフの核っぽい部分が描かれて……直後にこれは確かにがっかりですね(笑)
 >波右衛門の人形はちゃんと保管されているのでしょうか?
人形そのものはプレシャスでは無かったという事なので、元の家に返したのかな、と。おばあちゃんが改めて菜月にプレゼントした可能性もありそうですが。
 >直後のさくら姐さんの「菜月におみやげ」発言も含めて菜月が被保護者であることが強調されてますね。
ああ! そこは意識していなかったのですが、成る程、いっけんスポットの外れている二人(桃後)まで、きちっと外堀を埋めていて、練られてますねぇ……。
 >なお、菜月役の中村氏の高橋氏評は「(心も体も)おじいちゃん」……
じじむさいのですか……なんかイメージ結構合うのが……(笑)
 >高橋氏は出合氏と並んで汗かきで、撮影が真夏日だったのでこれらの撮影の時に大変だったそうです。
あのギャグの背後に、そんな過酷な事情が……(^^;
 >劇場版でもチーフがダイタンケンでやってるのですが、こちらではデメリット描写があるのはチーフと菜月の差なのか、
 >それともマシンの違いか視聴者にはわかりにくかったようにも
じ、自己肯定力の差……?(笑)
 >私の頭の中で奏でられたBGMはドリフの盆回し
確かに、勢いの中で、皆がわーわーやっているのは、そういう感じありますね……(笑)
 >何度か先走ってネタバレしてすみませんでした。
いえいえ、10年前の作品ではありますしね……まあ秘密にしてニヤニヤしておいていただけると、私の与太話があらぬ方向に加速して広がる可能性が高くなります!(え)