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2017年を振り返る:読書編

今年も、『シアター!』(有川浩)3巻が出なかった。
…………ふー(恒例行事)。
春先ぐらいからしばらくぶりに、ミステリ熱と図書館通いが復活し、図書館で本を借りる→返しに行く→折角なのでまた借りてくる→返しに行く……の無限ループに突入して、今年はけっこう本が読めたのは良かったです(最近また熱が落ち着いてきた)。
その中で、特に面白かったり印象に残ったりしたのは、以下。
『帽子から飛び出した死』(クレイトン・ロースン)
『女王国の城』(有栖川有栖
アメリカン・コミック史』(ローレンス・マズロン、マイケル・キャンター)
『さよならの次にくる<卒業式編>』『さよならの次にくる<入学式編>』『家庭用事件』(似鳥鶏
『水魑の如き沈むもの』(三津田信三
『火星の人』(アンディ・ウィアー)
『ルカの方舟』(伊与原新)
天地明察』(冲方丁
『小説 仮面ライダークウガ』(荒川稔久
『図説 西洋建築の歴史:美と空間の系譜』(佐藤達生)
『世界を売った男』(陳浩基)
短編では、
ジェミニィ・クリケット事件」(クリスチアナ・ブランド)
これは非常に素晴らしくて、これまで読んだ短編ミステリの中でも、屈指の面白さでした。
今年最大の収穫は、似鳥鶏との出会いで、久々に、非常にピントの合う作家を発見。特に市立高校シリーズが好きなのですが、すきっとした完結を望みたい所です。
あと、抜けの多い有栖川有栖をちょこちょこ埋めていったのですが、凄くピントが合うわけではないのですが、なんとく有栖川有栖のスタイルは好きだな、と改めて。今頃になってSFも好きだという事を知ったのですが、その辺りで波長が合うのかも。
それからちょこちょこ美術の本とか歴史の本など読んでいたのですが、最近は、あまりにも常識が不足しているので西洋建築史の本を読んでおり、建築の背景には当然、文化や宗教が存在している事から、キリスト教の勉強にもなって面白いです。
今年のベストは、実質上下巻なので2冊セットで、
『さよならの次にくる<卒業式編>』『さよならの次にくる<入学式編>』(似鳥鶏

さよならの次にくる <卒業式編> (創元推理文庫)

さよならの次にくる <卒業式編> (創元推理文庫)

さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)

さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)

ユーモアの効いた小気味のいい展開、箱庭的劇空間に対する一つの挑戦、気持ちのいい読後感、と大変好みの作品でした。