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『宇宙刑事ギャバン』感想14

第27話「先生たちが変だ! 学校は怪奇がいっぱい」
学校で飼育しているウサギに餌をやり忘れた事に気付いた陽一(アバロン乗馬クラブの男の子)が放課後の学校に戻ると、飼育小屋の中にウサギが居ない。学校の廊下でウサギを手にした校長先生が瞬間移動したのを目撃した陽一だが、教師や同級生には信じてもらえず、相談した烈も役に立たない。
しかし、
「馬に蹴られて死んじまえ!」
は、乗馬クラブで働いている人には酷いと思います。
一度は引き下がったが、陽一の言葉を信じ、校長を尾行してみる烈。
「おだやかな校長だ。だが、虫が好かない
まあ烈も、けっこう酷い。
結局、尾行では正体を掴めなかったが、校長の正体はマクーのダブルモンスター。
夜の学校で行われる怪しげな儀式により教師達の正気を奪い、「邪悪教育」により、教師それから生徒を洗脳し、やがてそれを全国に広げる事で戦争好きの人間を大量に誕生させようという、極めて気の長い計画であった。
陽一を探しに学校へ行ったわかばが、ゾンビのごとく無表情に襲いかかってくる教師達に追いかけられるシーンはなかなかホラー。
全国の子供達に変なトラウマを遺していないか、心配。
最後は駆けつけた烈が校長に変身していたダブルモンスターを倒した事で教師達は正気を取り戻し、大団円………………本物の校長先生はどうなったのか、とてもキニナル。
ところで、今回からレーザーブレード(光ってから)が長くなった気がする。


第28話「暗黒の宇宙の海 さまよえる魔女モニカ」
マクーはギャバン暗殺の為に、幽閉していた女殺し屋モニカに命の花を与えて解放する。モニカの毒矢を浴びて、倒れるミミー。駆けつけたコム長官とマリーンの解析によると、宇宙トリカブトと宇宙毒ヘビの毒を混ぜて作られたその猛毒を治療する為には、100年に一度咲くという稀少な命の花のエキスを与える他ない。ミミーの命を救う為、罠とわかっていてモニカとの対決に臨む烈。
宇宙刑事が大嫌いだ」と叫ぶモニカは、自らの過去を語る。
「昔、私にも女の血が流れていた」
その時、愛した男は宇宙刑事
だがある時、モニカが犯罪者の人質にされた時、その宇宙刑事は、人質にされたモニカごと、犯罪者を撃った!
…………あーそれ、フラッシュマンがよくやりますね。
二人の戦いは混戦となり、生き残る為に銃を握ったモニカも必死に引き金を引く……そして気が付いた時、宇宙刑事も犯罪者も物言わぬ死体となり、生き残ったのは彼女だけだった。そして愛に絶望にした彼女は宇宙を彷徨う魔女と言われる殺し屋となる。
…………良かった、コム長官の若い頃の火遊びだったらどうしようかと、けっこう真剣にドキドキしていた。
ボウガンと鞭、短銃を駆使するモニカは烈を敗り、烈は断崖から転落。様子を見ていたハンターキラーに誉められるが、「ドン・ホラーに協力するとは言ったが手下になる気はない」と、いきなりハンターキラーを平手打ち。
(この女を野放しにしておいては俺の地位が危ない……)
怒り心頭のハンターキラーの毒の剣の一撃を背後から受け、倒れるモニカ。
うんしかし、ハンターキラーさんに、そういう危機感が存在した事に安心しました(笑)
恐らくボイサー排除の功績があるにしても、戦闘では全く役に立った例しが無いのに重用され続けるハンターキラーは、たぶん工作活動において優秀で実績があるのではないかと思っているのですが、幹部たるもの、危機感は必要。
倒れたモニカを牢に閉じこめると、毒から助かりたければこれを拾ってみろ、と微妙に手の届かない位置に命の花を投げ捨てて去っていくハンターキラー。
一方、崖下へ転落しながらも一命を取り留めた烈は、傷だらけの体を引きずり、命の花を求めてマクーのアジトへと向かう。牢に閉じこめられたモニカを見つける烈。他人の為にどこまでも命がけで花を手に入れようとする烈の姿に打たれるモニカ。お互い、先程までとは別々の形で命の花を求める対立構造にありながら、極限状態で心の交流が生まれるという展開は、ベタですがなかなか秀逸。
傷ついたモニカを助け出した烈は、命の花と共にアジトを脱出。彼女の傷に命の花のエキスを用いようとするが、一度使えば花は枯れてしまう、とモニカに押しとどめられる。
目の前で死にかけている者か、それともミミーか、選択を迫られる烈。
その逡巡を見て取ったモニカは、追っ手の気配も察し、自ら烈をふりほどき突撃、ダブルモンスターの攻撃を受けて爆死する。
「人間の命を、何だと思っている!」
烈、怒りの蒸着。
ここでの腹から振り絞るような「蒸着!」と、命の花を口に加えての変身ポーズは格好いい。
骨っぽいデザインのダブルモンスターを倒し、ミミーの元へと戻るギャバン。……いや、ここ何回か、ダブルモンスターのデザインがひねりすぎて、何のダブラーかよくわからないのです(^^;
直球で格好悪いよりはマシですが(例:恐竜ダブラー)。
「一人の女殺し屋がくれたんだ」と、ミミーに語る烈……まあ、ミミーが死にかけていたの、その殺し屋のせいですが。
ミミーさんが久しぶりにヒロインらしい役割を演じ、ギャバンと女殺し屋の心の交流がなんか男臭い感じで、いいエピソードになりました。