先週分。
第41話「魔空都市は男の戦場 赤い生命の砂時計」
すっかり、ミミーさんが出社拒否状態。
その隙に、手作りサンドイッチでアピールするマリーンさん。
油断なりません。
パトロール中の烈は、車の前に飛び出してきた母子に頼まれ、河に落ちた子犬を助ける。だが、子犬と共に道に戻ると、母子の姿は消え、なにやら奇妙な雰囲気が漂っていた……山の方へ逃げ出した子犬を追いかけた烈が落ちていた奇妙な砂時計を手に取ると、そのまま魔空空間へと引きずり込まれてしまう!
冒頭、自殺気味にジープの前に飛び出した母子の正体は、ダブルガール。子犬の方は現地調達な模様。烈が拾った砂時計は、“赤い生命の砂時計”と呼ばれ、対象を生きたまま永久に魔空空間に閉じこめる事が出来る、魔女キバの罠。
というわけで、大葉健二アクション祭回、再び。
或いは、JAC祭。
今回はちょっと、コメディ色強し。魔空空間に引きずり込まれた直後は状況を理解できていなかったのか、いつもなら“殴って解決”の烈が、割と逃げ惑ったりします。慣れてくると反撃しますが。
今回のマクーの出し物は、
というラインナップ。
海岸で円月刀を振り回すムスリム系の一団の襲撃→ビル街で虚無僧の銃撃→江戸村みたいな所でバイク武者→密室で格闘家とバトル(ブルース・リーの映画的な感じ)→少林寺風→幽霊屋敷→偽・烈→崖からジープ落下→蒸着!
江戸村でバイク武者、は取り合わせの妙で面白かったですが、全体的にはいまいち。
どうしても二番煎じ感は否めませんし、小笠原猛(監督)も決して下手では無いですが、前回のアクション祭が名匠・小林義明、入魂の1作といった、シリーズ全編でも最高クラスのエピソードだったので、比べる形になるのも厳しい。
プロットが以前のエピソードほぼそのまま、という点も含め……なんかこう、次期シリーズ立ち上げ中&クライマックス展開前で忙しい大先生にきちっと脚本書いてもらう為に休んでもらって、その分を1話無理矢理でっちあげたような雰囲気。
蒸着したギャバンの前に姿を見せるジゴクダブラー。
他作品あるいは実際の映像フィルムを挟んで、ギャバンに襲い来る、ミサイル・戦闘機・戦車・戦国騎馬隊・鉄砲隊。
不覚にも、騎馬隊出てきた時は笑ってしまいました(笑)
激しい爆発をくぐり抜け、ジゴクダブラーを撃破したギャバンはこの罠を作り出す砂時計をドルで攻撃。「砂時計を守るんだ!」とサン・ドルバもマクー円盤部隊を出撃させる。
ダブラーを先に倒した上での二段クライマックス展開なのですが、ドルが砂時計を追いかけるという絵は、いまいち、盛り上がれませんでした(^^; 微妙に色々、残念回。
ラスト、男くさい挿入歌をバックに、烈は助けた子犬とスローモーションで砂浜で戯れ、何故かいきなり海に向けて
「とうさーーーん」
と叫ぶ。
……確かに、一視聴者として、ボイサーの事を忘れかけていたのは、否定しませんが。
クライマックス展開に繋げるという意図だったのでしょうが、それならせめて、序盤で烈に父絡みの台詞を言わせておくとか、魔空空間内でボイサーを思い起こさせるイベントを入れておくとか、そのぐらいの仕込みはしてほしかった所。
第42話「烈よ急げ! 父よ」
前回ラストのわかりやすいフリを受け、いよいよ、烈が行方不明の父に迫る!
そして、
祝・ミミーさん復活
やはりミミーさんで無ければ締まりません。
「素晴らしいニュースを持ってきたわ」
「ほーー、婚約でもしたのかい?」
はたかれる烈。
烈は、本気なのか夫婦漫才なのか、さっぱり区別が付かないのが怖い。
そして、
祝・ハンターキラー復活
復活……というか、暗黒銀河を彷徨っていた所を、銀河連邦警察のパトロールに保護(逮捕)されていました。
「そういえば……ここの所、姿を見かけなかったが」
烈にとっての、ハンターキラーさんの扱いが軽くて泣けます。
コム長官の
出番ここだけでしたが、ハンターキラーさんは、あのままだとあまりにも忍びなかったので、拾ってもらえただけで満足です、ハイ。
ハンターキラーのもらしたマクーの「X計画」、それは星野スペースカノンを建造し、地球に居ながら宇宙の他惑星を攻撃するというものであった。
「バード星とか直接攻撃したいよね」とサン・ドルバのプレゼンを受け、建造を急がせるドン・ホラー。
しかし、肝心要となるレーザー増幅装置の設計についてボイサーが口を割らない為、建造は難航していた。そう、かつてマクーに暗殺されて研究を奪われた星野博士に託された秘密を、宇宙刑事ボイサーはその超人的な精神と体力により、守り抜いていたのだ!
ここで遂に、ボイサー−星野博士−月子、と遠い昔に張った伏線カード発動。さすがに皆覚えてないだろうと思ったのか、回想シーンが挟まれますが、えらく昔に1回だけ触れたネタなので、それは皆、忘れてますよね……というか正直、回想で説明されてもいまいちピンと来ないというか、そんな話だったっけ感が強い(笑)
マクーは結構、現地惑星の科学者とかその技術を活用するので、星野博士の特別さ、というのが薄いのがたぶん原因。他と比べた場合に、「星野博士の研究は特別凄いんだ!」という差別要素を何とか表現して盛り込んでおけばもう少し印象的になったかもしれませんが……まあどちらにせよ厳しいか。その辺りの事情のメッセンジャー役でもあった月子を、もう少し活用できていればなぁ。
それにしても、宇宙的組織の筈のマクーが、征服の終わってない(上にギャバンが居る)地球にそんな物を敢えて建造する必要があるのかと思ったのですが、きっと、立地条件の問題なのだろう、と納得してみる。そして殺した相手の名前を超兵器に刻むマクー、なんか律儀。
コム長官からの連絡を受け剣山に向かった烈は、突如、人並み外れた跳躍力を誇るもじゃもじゃ頭の青年に襲われる。彼の名は、伊賀 電。森林パトロールに所属し、ギャバンを最近続発する密漁事件の犯人と勘違いしたのであった。
誤解に気付いた伊賀は、土 下 座。
更に「思う存分殴ってくれ」と言うが烈に拒否された為、自分で自分を殴って深く反省する。
だから、武力にばかりステータスを割り振ると知力が(以下略)。
伊賀の獣のような動きに翻弄され、割と攻撃を受けていた烈だがこの姿には毒気を抜かれ、なんとなく友好的なムードに。山の動物たちが急速に減っているという情報を得て疑いを強め、剣山の探索を続行する。
一方、折れた木に「どうした……誰にやられたんだ?」などと話しかけながら森をパトロールしていた伊賀は、マクーと遭遇。構成員相手には互角の勝負を演じるが、バファローダブラー(なぜか背中はカブトムシ)の攻撃を受け、瀕死の重傷を負ってしまう。
川岸に倒れていた伊賀を発見した烈は、まだ息のある彼を安全な場所へ運ぼうとするが、バファローダブラー以下に襲撃される。伊賀を肩に担いだままで戦う烈のアクションが格好いい。そして蒸着。伊賀を安全な所(?)に寝かせ、ギャバンはバファローダブラーを撃破。その時に起きた爆発で、剣山に隠された秘密基地への入り口を発見する。
父が居るかもしれない……! という興奮に、伊賀の事を忘れたのか、そのまま穴の中へ突入する烈。基地の中で、星野スペースカノンの完成予想図と拷問椅子を発見するが、既にサン・ドルバは基地を破棄した後であった。基地の自爆から辛くも脱出した烈は、マクーを追い詰め父を取り戻す意思を新たにする。
捨てられたかと思った伊賀は、いつの間にやらドルギランに収容されていた(戦闘中に通信で救助を依頼したと思おう)。だが彼の全身には特殊な毒が回っており、地球の医療技術では助ける事が出来ない。なんとか助けてやってほしいという烈の言葉を受け、マリーンは伊賀を一時的に仮死状態にすると、彼を治療するべく、バード星へと飛ぶのであった……。