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『宇宙刑事ギャバン』感想23

第43話「再会」
延々とやたら長いサブタイトルをつけてきて、クライマックスでこのサブタイトル、見事。
既に90%まで完成していた星野レーザーカノンであったが、肝心のレーザー増幅システムの設計図について、囚われのボイサーは口を割らない。キバの調合した強力な自白剤すら通用しない状況に、サン・ドルバは苛立ちを募らせていた。一方、剣山で父の救出に失敗した烈も、拷問により刻一刻と生命を削り取られているであろうボイサーの事を思い、焦りを隠せない。
連日、ボイサーを探し続ける烈は、ある海岸で、沖の方から自分に呼びかけるボイサーの声を聞く(テレパシー的な何か)。
沖合にあったのは、鬼首島。
レーザーによる探査では怪しい建造物は発見されなかったが、島の周辺がコンクリートの防壁に囲われているのを怪しんだ烈は、ドルギランで強行着陸。
烈の予想は当たり、マクーの地上における総本部基地であった鬼首島は、着陸したドルギランに向けて激しく砲撃を開始。
マリーンとミミーにドルギランを任せて離陸させると、ギャバンはギャビオンで出撃。敵の砲台を撃破すると、更にクーパーに乗り換えて基地へ突撃を仕掛ける。
……初めてちゃんと、ドルギランとギャビオンとクーパ−が使い分けられた気がします。
クーパーレーザーによって、先週から引っ張っていた星野スペースカノンはあっさり爆発。鬼首島総本部基地も崩壊し、サン・ドルバはボイサーだけでも魔空城へ連れていこうとするが、ギャバンに阻まれて失敗する。
そして遂に、父が囚われる牢を発見する烈。
いつもなら駆けていくギャバンが、牢の中で倒れ伏す父に恐る恐る近づいていき、母と自分の写真入りロケット(オルゴール機能付き)を開く、というのは名シーン。オルゴールの音色に気付いたボイサーは瀕死といっていい傷ついた体を起こし、牢の扉越しにロケットを握り、息子の手を握る。今ここに、父と子、再会――!
ドルギランに運び込まれたボイサー。
ミミーさんは早速、未来舅にスープでアピールする。
そこへ烈が連れてきた月子が登場し、再会を喜ぶ二人。ボイサーは、実はレーザー増幅システムの設計図は自分の頭の中には無い、それがマクーの拷問に最後まで耐えられた理由だ、と謎めいた事を言うが、それ以上の言葉を続ける前に激しく咳き込み、烈によってベッドへと運ばれる。
ギャバン、元気になったら……」
釣りでも行こう、とか何かほのぼのとした親子の会話をするのかと思ったら、
「一緒に戦おうな……マクーと」
マクーは自分が片付けるから養生してくれという烈に
「儂もやるぞぉ」
怖い、怖すぎるよ、宇宙刑事
写真入りのロケットを見つめながら、烈が6歳の時に死んだ妻・民子に(回想シーンから鑑みるに、妻の死にともなって、宇宙刑事をしながら子育てをするのを無理だと判断したボイサーが、烈をバード星へ送ったのか? ボイサーの語り口が、烈は母がいつ死んだのか知らない風に取れなくもない感じなのですが、それはさすがに無理が出る気がするし)、成長した烈の姿を見せてやりたかった、と呟くボイサー。
烈もしばし母との日々を思い出し――
そして、ボイサーの手からロケットが滑り落ちる。
ボイサー、息子との再会を果たし、ここに死す。
力尽きたボイサーの手の平に、レーザー増幅システムの設計図が浮かび上がる。彼は星野博士から託された秘密を特殊な方法で己の体に刻み込み、命ある限り(体温がある限り)、表に出ないように隠していたのだった。
「それが宇宙刑事さ……筋金入りのな」
再会は果たしたものの、父は宇宙刑事としての正義と使命に殉じ、力尽きた。だが、父も母も自分の胸の中に生きている。烈は立ち上がる。そして戦う。銀河の平和の為に――宇宙刑事として。蒸着せよ、ギャバン
今回特筆すべきは、基地への突入シーンで蒸着こそあるものの、戦闘シーン無し、という事。特別出演の千葉真一演ずるボイサーとのドラマパートに時間を思いっきり割くという大胆な構成でしたが、溜めに溜めただけに、いい父と子のシーンとなりました。
次回、いよいよ最終決戦。


第44話「ドンホラーの首」
富士山の裾野(多分、火力演習場)に、父と母の墓を作った烈はその墓前で改めてマクーの打倒を誓う。帰り道に捨て犬を拾い、アバロン乗馬クラブへと向かうと、クラブには人影がなく、サン・ドルバからの挑戦状が。
犬拾うの、何回目だ。
そしてどうやら、拾う度に乗馬クラブへ押しつけていたらしい事も発覚。それは会長の口からもとうとう「クビ」宣言が出るわけで。
人質にされた乗馬クラブの面々(&月子&小次郎)を救うべく、罠とわかって敢えて乗り込む烈。

本当は乗馬クラブ関係は、人質にしてはいけないのですが、彼等を人質にしてしまうと、「何故今までやらなかったのか」という事になってしまうので。まあ、めいっぱい好意的に、マクーがそれだけ追い詰められている、と解釈してもいいですが。そうすると、一条寺烈という正体がばれているのに、人質に取られるリスクを無視して乗馬センターで働き続けているギャバンがどうなのか、という話になってしまうので、どこへ行っても基本的にやるべきではない。
構成上の理由としては、セミレギュラーの面々に最後の出番、という事になるのでしょうが、それをするなら、烈の正体バレをしても良かったのでは、と思う。
スタッフもその展開は考えたのでは、と思うのですけど、なんか色々あったのか無かったのか。なんにしろ「乗馬クラブ関係者を人質」は禁じ手なので、禁じ手を使うだけの展開、までは気を遣って欲しかった所。……最終回だから、に集約されてしまうのでしょうが。
ここで、走るサイバリオンに乗ったままのギャバンの立ち回りはこれまでに無いアクションで、格好良い。
人質を取り返され、撤収するサン・ドルバ。前回の「X計画」の完全失敗に引き続き、人質作戦まで無様に失敗、とうとうドン・ホラーから、勘当される。
魔空城を追い出されるサン・ドルバ(2回目)、キバに先行きの見当を聞かれ、
「銀河中を暴れ回ってやる」
対してキバ、
「みんながおまえをチヤホヤしたのは、おまえがドン・ホラーの息子だったからじゃ! おまえが勘当されたとなれば、誰も相手にしてくれまい
言 っ ち ゃ っ た
視聴者目線でダメなだけかと思っていたら、宇宙的にもやっぱりダメだった……!(笑)
初登場回Aパートのギャバンとの戦闘を頂点に、以降、ひたすら坂を転げ落ちてきたサン・ドルバの評価ですが、とうとう身内からも駄目出しが入りました。
やはりマクー最大の失敗は、昼間から女を侍らせて酒かっくらっているリアル駄目人間を現場指揮官に据えて、ハンターキラーを左遷した事だと思います。ハンターキラーをあのまま使っていれば、あと2クールぐらいは戦えた。
多分、一番いい組み合わせは、ハンターキラー&キバ、ですが。
どこまでも息子に過保護な魔女キバは、サン・ドルバにこの状況をひっくり返す策を授ける。
それは、富士山麓に停泊中のドルギランに魔空城を突撃させ、ギャバンとドン・ホラーを相討ちさせよう、という恐ろしい作戦であった!
「ラストチャンス、ラストチャンスを下さい、父上」
サン・ドルバ、
土 下 座
この作戦を表向きは了承したドン・ホラーであったが、キバとサン・ドルバの魂胆は見抜いていた。ドルギランに奇襲をかけた所で逃げ出そうとした二人を光線で捕らえ、ギャバンを倒す以外に生き残る道はない、と出撃させる。
遂に、ギャバンvsサン・ドルバ、最後の決戦。頭と生活態度はアレですが戦闘能力は高いサン・ドルバと、魔女キバの繰り出す幻術との連係攻撃に苦戦を強いられるギャバン。その時、一条の閃光が地上に舞い降りて、ギャバンの危機を救う。
宇宙刑事シャリバン!」
戦いの流れを取り戻したギャバンは、一気に反撃。ギャバン・ダイナミックが炸裂し、サン・ドルバ&魔女キバ、壮絶に爆死。
余勢を駆って魔空城へ乗り込んだギャバンは、遂にドン・ホラーと直接対決。宇宙的犯罪結社の首領だけあって、部下を下がらせて一騎打ちに応えるドン・ホラーですが、動くのがタイツの両腕だけなので、いまいち、盛り上がりません。ドン・ホラーの念力攻撃をかいくぐり、その体を貫くレーザーブレード。すると、ドン・ホラーの首が分離して浮き上がり、文字通りの最後の戦い。こちらはそれなりに盛り上がって、必殺のギャバン・ダイナミックがドン・ホラーを砕く!
ドン・ホラーの死とともに、生き残りの構成員もろとも崩壊する魔空城。
……こうして、 悪魔のような銀河最強の戦鬼 正義の心を持った銀河の守護者・宇宙刑事 虐殺 活躍により、マクーは滅び去ったのであった。
地上に戻ってきたギャバンを迎える、ミミー、マリーン、そしてコム長官と一人の青年。
彼こそが、宇宙刑事シャリバン。その正体は、烈に救われ瀕死状態でバード星へと運ばれていた森林パトロールの青年・伊賀電であった!
間違いなく、運び込まれたバード星で
「このまま死にますか?」
宇宙刑事になりますか?」
という書類にサインを求められたよなぁ……。
或いは、仮死状態のままバード星で手術を受けて、本人も知らない間に、「助けるにはこの方法しかない」と生体改造された上で、目覚めたら「手術費用がこれだけかかったから」と莫大な医療報酬を請求されて、借金漬けで銀河警察の飼い犬になった、か。
シャリバン/伊賀電は、新しく地球地区に赴任。これまで地球地区を担当してギャバンは、銀河パトロールの隊長に昇進するのであった。「隊長」と呼ばれて挙動不審になり、「貴方のことよ」とミミーさんに言われて表情が微妙にひきつっていたのは、ここにきてとうとう、
あれ? これってもしかして、コネ出世……?
と烈も気付いたからに違いない。
銀河連邦警察に所属する限り、尻の下に敷かれる人生が決定です。
ミミーさんの里帰り中に何か諦めたのか割り切って開き直ったのか、未来婿を自分の後継者とするべく着々と足場を固める事にしたっぽいコム長官は、若者達の肩を抱いて笑う。
「見ろよ、あの美しい富士を」
何故か、宇宙的に考えると物凄いローカルな台詞で、コム長官が最後の台詞を持っていった!(除くナレーション)
――かくて、地球を巡るマクーの野望は潰えた。
後任のシャリバンに地球を託し、ギャバンはより広大な、新たな戦いの場へと向かう。
若さってなんだ 振り向かないことさ
愛ってなんだ 躊躇わないことさ
(最大の敵はもしかしたら身内に居るかもしれないが)蒸着せよ、ギャバン!!
−完−