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『電磁戦隊メガレンジャー』感想21

第39話「バレたぜ! メガレッドの正体!」
前回ラストから体調不良に苦しむ、ネジレジアのジャビウス1世陛下。
「おそらく、地上侵攻のためのご心労が重なったのでしょう」
誰 の せ い だ
私が上司ならその場で即刻左遷するレベルですが、そんな元気も無いのか、ヒネラーに薬を処方してもらう陛下。
しかしジャビウス陛下は全体像がさっぱりわからないのですが、ヒネラーは何を処方したのか気になります。飲み薬なのか、塗り薬なのか、もしかしたら、湿布みたいなものなのか。
そのころ健太はゲーセンで『メガレンジャー』のゲーム中。ゲーム内のネジレッドに散々にやられていた。
さっそくゲームのバージョンアップしているアイネット、仕事早い(笑)
そこへネジレ反応発生の連絡を受け(ネジレンジャー対策として、通信パターンは変更済み)、咄嗟にプリクラの機械に隠れて変身。ところが、そのプリクラは機械の故障でシャッターが遅れていたもので、変身の瞬間をバッチリ撮影された上、その写真をゲーセンで出会った少女・あゆみに拾われてしまう。
ネジレ反応の主は、トカゲネジラー。透視カメラでメガレンジャースーツの中身を写そうとするが久保田の仕掛けていたセキュリティに阻まれて失敗。「メガレンジャーの正体を暴くまで帰ってくるな!」とヒネラーに怒られる羽目になり、ちょっと可哀想。基地ではネジレンジャーが、なぜ自分たちを出撃させないのか、と猛るが、ヒネラーに制され、リーダーのネジレッドも、Dr.ヒネラーの命令は絶対だ、と彼等をいさめる。
戦いを終えてデジ研に帰った健太は謎の呼び出しメールを受ける。呼び出された場所に向かった健太は、あゆみから変身シーンの写ったプリクラ写真をネタに脅迫され、彼女の言う事を聞く羽目に。散々振り回され、後楽園ゆうえんちで次々と遊具を梯子する事になる健太。意外や絶叫系マシンなどが苦手だった模様で、へとへとになった所に、「メガレッドは何でもできるんでしょう?」と、月に連れて行って月の石をお土産に欲しいと言われ、遂に大爆発。「命がけで戦っているんだ!」と彼女を置いて帰宅する。
ところが翌日、あゆみの顔に見覚えのあった千里と、千里があゆみを見た病院を訪れた健太は、彼女と仲の良かった兄が自分たちと同じ学園の生徒で、宇宙飛行士を目指していたがそれを果たせずに若くして病死してしまった事を知ると、ころっと軟化。メガレッドに変身し、あゆみの為に月へと向かう。
実に安易な背景が出た途端に、前段の怒りがするっと収まってしまう、非常に良くない脚本。もちろん設定は安くても人の死は重いわけですが、それ故にこそ、1話限りの名無しのお兄さんでも、単なる理由付けの為に簡単にキャラクターを殺すべきではありません。こういう脚本を書いてはいけない。しかもこれで前段での健太の怒り、というのが全く無意味なものになる上に、こういった背景を持っている人間にはメガレンジャーは逆らえなくなってしまう(例えばそこを学生戦士のメンタルの弱さと絡めて主要なテーマとするなら話は別ですが、そういうわけでもなく、単なる話の展開に都合のいい理由付けに過ぎないのが大問題)。
以前に、オオカミ少年の小学生の為にメガピンクが変身して姿を見せる、というのがありましたが、あれがギリギリの線。
そして、あゆみに迫るトカゲネジラーの影。
「おまえか、メガレッドの正体を知っているというのは」
……………………………………トカゲネジラーがあゆみについて知りうる可能性を検討すると、邪魔な少女を始末する為に健太が情報をリークした、以外に考えられないのですが。
もうちょっと、ちゃんと脚本書け、武上。
これが笑って許せるのは80年代までです(^^;
80年代も別に許せるわけではなくて、そのレベルでツッコんでいるとキリが無いだけですが!
駆けつけたメガレンジャーはトカゲネジラーを撃破。……トカゲネジラー、冒頭に透視カメラでメガレンジャーの正体を暴こうとして失敗した後は、自分の能力が役に立たないので少女に襲いかかっただけという、ほぼ出オチ。
だが、勝利の余韻にひたる間もなく、ネジレッドが急襲する!
……おい、ヒネラーの命令は絶対、ではなかったのか?
と視聴者の総ツッコミを受けながら大暴れするネジレッドは一人でメガレンジャーを次々打ち倒すが、メガレッドにとどめを刺そうとした所に、「ぬけがけすんな」とネジブラックが割って入り、ヒネラーの再度の命令により撤退する。
なぜネジレンジャーに一気にメガレンジャーを倒させないのか、と訝るシボレナとユガンテに向け、ヒネラーは恐るべき目的を語る。
ネジレンジャーのエネルギー源は、ジャビウス1世。
ゆえに、ネジレンジャーが戦えば戦うほど、ジャビウスは力を失っていく。
メガレンジャーを追い詰めるとともに、ジャビウス1世のエネルギーを奪い尽くす。
そして弱体化したジャビウス1世を追い落とし、ネジレジアを支配するのだと――。