はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『ウィンスペクター』も、いよいよラスト1クール

あと10話前後だと思うと、なかなか寂しいなぁ。
『ウィンスペクター』なら、あと2クールぐらいは見られる。
『ウィンスペクター』はホント、前作が前作だったので当初全く期待していなかったのですが、予想を超える面白さにびっくり。一応『ジバン』を踏まえた上でですが、この後、数年間のメタルヒーローシリーズの方向性を決定づけた作品だけあります。
刑事ドラマ+特撮ヒーロー&特定の悪の組織無し、というコンセプトでどうなる事やらと思ったのですが、ぐっだぐだの話も中にはあるものの、ここまで38話、概ね良好に展開。それなりのテコ入れや、大人の事情を窺わせる演出なども幾つか入ってはいるものの、大幅な路線変更で大惨事に陥る事もなく、ここまで来た事も素晴らしい。玩具が売れていたのか、上が我慢していたのかはわかりませんが、その辺りは最後まで見たらWlikipedia辺りで確認するつもり(笑)
一つ凄いのは、ここに至って未だに、“キャラ話”というのをほとんどやっていない事。純子1回、バイクル2回、ウォルター1回、久子3回、正木1回……ぐらい? お陰で純子さんとか純子さんとか妹とか妹とか純子さんとか割を食い気味なキャラも居ますが、1話完結しながらキャラを深めるのはそれぞれのスポット話、という80年代には完全に成立したパターンに慣れた身としては、あくまで1話1話のドラマ優先でむしろキャラクターが添え物、という構成が貫かれたのは、新鮮にして驚き。
たぶん、原型となっている一般刑事ドラマの方が、よほどキャラ話が多い(笑) まあこれは、尺の問題なのですが。尺が長いからドラマ+キャラ話をやれる所を、尺が短いのでキャラ話の方をぶったぎる、というシリーズとしての選択が凄い。
またそれに応える形で、各脚本家が意欲的なシナリオを持ってくる所などは、60年代〜70年代初頭的なパワーを感じます。『ウルトラマン』とか『ウルトラセブン』の方が近い。その上で、怪獣も宇宙人も怪人も居なくて、警察vs犯罪者を描き続けてきた今作、特に山も谷も無そうな気もしますが(あってもラスト2話ぐらいか)、どう終わるのか、楽しみです。